ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオ

Mini-Museum of Japanese Radios/日本のラジオのミニ博物館

Page 0. Introduction to Antique Japanese Radios/

日本の古いラジオ入門

1st ed. (1998.3.20)+(1998.4.22)+(1998.5.5)+(1999.5.5)+(2000.5.7)+(2000.5.30), 2nd ed. (2002.4.21)
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written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN


Contents/目次

Introduction/まえがき

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Introduction/まえがき

ここは日本の古いラジオのミニ博物館です。私の限られたコレクションを見ながら,日本の庶民のラジオの歴史を紹介します。日本は真空管時代に沢山のラジオを作りましたが,今日の日本では収集のためのガイドブックが出版されたとは聞いたことがありませんし,また誰もが今の時期に日本の古いラジオについての役に立つ情報をまとめられないことを知っています。

何故なら,日本人の国民性ゆえに,大半のラジオは過去の遺物として廃棄されてしまったし,また,技術資料が沢山でたにもかかわらず,高度成長期の学者にとって民生品の歴史的動向をまとめる作業に学術的な価値は見いだせなかったからだと思います。ところが,最近のアンテイーク・ブームでは真空管ラジオが見直されたお陰で,今後,奇特な学者が出現しこのようなまとめをいずれ出版するかも知れません。そうは言っても,待っている訳にはいかないのが趣味の世界,まずは不完全な情報を組み立てて,面白おかしく日本の古いラジオの歴史を作ることにしました。

私は1990年代中頃からコレクションを始め,1998年の5月で50台程,さらに1年たって70台程,2002年の時点で150台程になりましたが,大部分のラジオは壊れているまま,あるいは修理の最中で,鳴るものは僅かです。言い訳をすれば,私の興味は真空管とラジオの発展史にあり,入手して下調べをすると,次のラジオの収集に取りかかるといった自転車操業をしているからです。全て修理するのは大変な時間がかかりますし,鳴るだけでは昔のラジオ屋の親父になってしまいます。時代を良く表すように復元することを望めば望むほど難しい作業が待ち受けています。ですから,修理は後回しにしてしまいました。さらに,写真には掃除もしてないラジオも登場しますが,こんな見苦しい物も陳列すると,今度はジャンク屋の親父に成り下がってしまいますが,歴史的な情報を提供するという主旨を汲んでお許し下さい。また,一部は文献から写真を掲載したものもあります。

私が記載した内容には数々の誤りが含まれています。特に初期のラジオについては「時代でたらめ」とお叱りを受けています。また,並四高一の歴史も,私自身が振り返ってみて,皿の破片で土器を作るの例えがそのまま適用できる状況かもしれぬと感じています。時代考証は難しい作業で,文献類の歴史的資料の多岐に渡る収集と理解,それに現物の発掘と調査の2人3脚で成り立つものなので,資料に乏しく現物も手元にほとんど無い太古の昔のものは矛盾だらけにならざるを得ません。沈黙は歴史家としての価値を高め,逆に多弁は無知無能矛盾をさらけ出すことに通じるのですが,あえて多くを語り矛盾をさらけ出すのは,読者諸氏のご意見やご協力を喚起して,歴史作りを前進させようと考えているからです。私がインターネットに原稿を掲載して以来,ずいぶんと多くの方が私のページにご意見を下さり,また私のページ内容に歯がゆさを感じた方はご自身でご自分のラジオ観を発表なさっておられます。こうして日本のラジオの歴史作りに多くの方が参加され,歴史観が深まっていくことは本当に喜ばしいことと思います。私のページに対するご意見,お叱り,等ございましたら遠慮無く申しつけくださると幸いです。

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