検波用2極管付きJIS名管の概略
D:検波用2極管
DH2, 6W-D1, 6/12G-D1, 6M-D2, 6M-D3(VH2), 6M-D4
DDH:検波用2極高増幅率3極管
5R-DDH1
DDP:検波用2極出力5極管
6R-DDP1 (出力管Pを見よ)
DE:検波用2極同調指示管
6M-DE1, 6G-DE2
DH:検波用2極高増幅率3極管
12Z-DH1, 3/6Z-DH2,
3/6Z-DH3, 3/6/12Z-DH3A, 12G-DH3, 6W-DH3S,
12G-DH4(N-231), 12G-DH5, 6/12G-DH6
DHV:検波用2極高増幅率3極リモート5極管
6R-DHV1/20R-DHV1, 6R-DHV2
DR:検波用2極シャープ5極管
1E-DR1, 1U5-SF, 1AS5/1U5-SF,
1S5-SF, 1AR5/1S5-SF
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日本名を持つ検波用2極管は,純粋な2極管D(内容はDとDD)と,その複合管DDH, DDP, DE, DH, DHV, DRあるいは双2極管とと戦前の日本標準真空管の名称には分類Dは7種に分けられる。
CES登録の管は外形構造(外囲器,ベース)別に見ると,GT管10品種,MT9ピン4品種,MT7ピン1品種,マグノーバルが5品種,コンパクトロン4品種である。
12.0V,0.175A,7Q,
(D)100V,4mA
(6H6-GT)7Q,100V,4mA
6H6-GTの12V版。12H6-GTとはヒータが異なる。
(DD)
6.3V,0.3A,WD1,()
(D)100V,4mA
6H6-GTをST化したもの。
(受信送信用真空管ポケットブック,ニューラジオ編集部, 大盛社, 1952)
(DD)
6.3V,0.3A/12.0V,0.175A,7Q
150V,8mA
(7C4/1203(VHF用)のunitX2と同じ?)
(受信送信用真空管ポケットブック,ニューラジオ編集部, 大盛社, 1952)
6.3V,0.175A,-,-
pin=k,-,f,f,k,-,p
(国洋電機工業の真空管規格表)
JRC, サブミニ管。詳細不明。
(国洋電機工業の真空管規格表に6M-D2の記載あるが,これは5極管である(VH3)の混同か?)
検波用2極管。TEN。1950年頃。VH2として開発。後にJIS登録し6M-D3となった。
(2007.2.18)
(VH2)6.3V,0.175A,VH2,270V,5mA
(6M-D3)* Ebinv270V, Ibpeak16.5mA, Iomax5.5mA
pin=k,nc,h,h,k,nc,p
(6AL5)6.3V,0.3A,150V,10mA
*(新版無線工学ハンドブック,オーム社,1964,)
検波用2極管。TENと思われる。1950年頃。当初JIS登録し6B-D1となった。まだMの記号が無い頃。Mが割り当てられて,名称が6M-D4に変わったと思われる。VH2とピン配置のみ異なる?
(2007.2.18)
6.3V,0.175A,200V,2mA
pin=p,k,h,h,p,nc,k
*(新版無線工学ハンドブック,オーム社,1964,)
Palmのノイズダイオード
(2007.2.18)
Palmのノイズダイオード
(2007.2.18)
日立
6BN8の600mA版。
(出力管Pを見よ)
TV同調指示用検波2極付き。トーヨー無線(世田谷),1956年
小売価格550円。発表時,TV同調指示回路が技術的に確立されたメーカに供給される,とあり,一般にも市販されるとあった。
TV同調指示用検波2極付き。トーヨー無線(世田谷),1956年
6M-DE1と同時に開発。発表時,価格未定。
検波用双2極高増幅率3極管。東芝マツダ1939年。1941年登録。
(原型・構造・特性)
12.0V,0.15A,ST38-,6B(6G)(H,Pt,Pd1,Pd2,K,top=G),Thw10s
(H)180V,-2.5V,2.8mA,30k,1.2mA/V,μ35;Cgp2.5pF,Cgk1.5pF,Cpk6pF
(D)50Vrms,0.24mA;Cpp1pF,Cpk3pF,Cpk3pF
3極部は日本独自の仕様?で,UZ-2A6/UZ-75の3極部のμを1/3にしたもの。gmは変らず,rpが1/3に。
検波用双2極高増幅率3極管。東芝マツダ。1941年以降登録。
(原型・構造・特性)
2.5V,0.8A/6.3V,0.3A,ST-,6B(6G)(H,Pt,Pd1,Pd2,K,top=G),
(H)250V,-1.35V,0.4mA,91k,1.1mA/V,μ100
(D)?
UZ-2A6/UZ-75の別名。
検波用単2極高増幅率3極管。東芝マツダ1948
(原型・構造・特性)
2.5V,1A/6.3V,0.3A,ST-,DH3(H,Pt,Pd,-,K,H,top=G)
(H)180V,-2.0V,0.9mA,91k,1.1mA/V,μ100
(大盛H)180V,-2.0V,0.8mA,100k,1.1mA/V,μ100
原型は米国6SQ7-GT。ST化するとともに余計な2極部を省き,価格を下げたもの。
3Z-DH3は後に他のメーカが製作?。松下(1954以前)
検波用単2極高増幅率3極管。東芝マツダ1948。TEN6.3V系1948年。全部松下(1954以前)
(原型・構造・特性)
2.5V,1A/6.3V,0.3A/12.0V,0.175A,ST,(H,Pt,G,Pd,K,H)
(H)250V,-2.0V,0.9mA,91k,1.1mA/V,μ100
原型は6Z-DH3。トップ・グリッドを足に持ってきたもの。12.0V系は175mAの戦後ホーム・トランスレス・シリーズ用。3Z-DH3Aは後に他のメーカが製作?。
東芝マツダ1948
検波用単2極高増幅率3極管。東芝マツダ1948。松下(1954以前)。
(原型・構造・特性)
12.0V,0.175A,GT-,CH9(-,Gt,K,Pd,-,Pt,H,H)
(H)180V,-2.0V,0.9mA,91k,1.1mA/V,μ100
(大盛H)180V,-2.0V,0.8mA,100k,1.1mA/V,μ100
原型は米国6SQ7-GTで,ST版の6Z-DH3,6Z-DH3Aと同時に,GT管を開発したもの。ユニットの特性は他に同じ。余計な2極部を省き,価格を下げてある。ベース・ピン接続は日本独自の配置。
検波用単2極高増幅率3極管。サン真空管(品川区大井林町)1956。
6Z-DH3Aの改良型で,ハム対策とNFBを兼ねて,2極部と3極部のカソードを分離したもの。HiFiラジオ時代に生まれた。2極部は従来の6Z-DH3Aに比べてパービアンスが改良され,6AL5同等になり,検波歪も著しく改良されている。価格は430円で6Z-DH3Aに比べてやや高い程度という。6W-DH3Sはメーカ独自の名称であり,JIS/CES名には登録されてないと思われる。6AV6S/12AV6Sと同時発表。
検波用双2極高増幅率3極管。JRC1947
(原型・構造・特性)
12.6V,0.22A,GT,DH4(G,H,-,K,Pd,Pd,H,Pt)
(H)250V,-2V,1.5mA,1.5mA/V,μ90
(大盛H)250V,-2V,2mA,60k,1.5mA/V,μ90
(D)
3極部は日本独自の仕様?で,特性は6SQ7-GTに類似しているが,感度を高めており,増幅率はやや低くrpも低い。
検波用単2極高増幅率3極管。不明。
(原型・構造・特性)
12.0V,0.175A,GT-,CH9(-,Gt,K,Pd,-,Pt,H,H)
(大盛H)250V,-2V,2.5mA,39k,1.8mA/V,μ70
12G-DH3とベース互換で,3極部の特性はμがやや低く,米国6SL7-GT/6AQ7-GTに近い。
(参考6SL7-GT/6AQ7-GT)
(大盛H)250V,-2V,2.3mA,44k,1.6mA/V,μ70
検波用双2極高増幅率3極管。エレバム川西(TEN)1948
(原型・構造・特性)
12.6V,0.22A,GT
(H)250V,-2V,0.8mA,1.1mA/V
(大盛)12.6V,0.175A,GT,8Q(6SQ7と同じ)
(H)250V,-2V,1.0mA,91k,1.1mA/V,μ100
(H)100V,-1V,0.5mA,110k,0.9mA/V,μ100
6G-DH6は米国6SQ7-GTの別名。12G-DH6は米国12SQ7-GTと特性同じでヒータのみ違う。
高周波増幅5極,検波2極,低周波増幅3極管。東芝1956/20R-DHV1 <日立58 TEN<59
9ピンミニアチュア第1弾。
pin=K(t)+k(d), g1(p), g2(p), h+k(p)+g3(p),h,p(p),p(d),p(t),g(t)
6.3V(5.7V-6.9V),0.48A
(V)250V,100V,-1.0V,9.0mA,3.0mA,300k,3.5mA/V,-20V(40μA/V)
,Eb300V,Esg100V,Ebsg300V,Eg0V,3W,0.4W
(H)100V,-1V,0.5mA,80k,100,1.25mA/V,/Eb300V,Eg0V,Pb0.5W
250V,-2V,1.2mA,62.5k,100,1.6mA/V
(D)150Vrms/1.5mA,250μA/DC
中間周波増幅段に使用する可変増幅率5極部,低周波電圧増幅段に使用する高増幅率3極部,および検波段に使用する2極部を同一管内に封じた9ピン・ミニアチュア管。5極部のgmは6BA6と6BD6の中間程度(3.5mA/V)で使いよく,3極と2極は6AV6と同一特性。ただし,2極部は1ユニット。現在の5球スーパは,6BE6,6R-DHV1,6AR5,5M-K9と4本で同一特性を得ることができる。(57年の製品ニュースでは)同時に20R-DHV1も作られた。
ピンが足りないため,5極部のカソードとヒータ片側が共通になっている。このため,ハムを防止する意味でカソードは接地し,さらに,自己バイアス回路が組めないので,AVCに-1Vが義務付けられている。また,3極と5極が同居しているため,外部ハム誘導,高周波発振を防止する意味で外部シールドも義務付けられている。これらが欠点になり,翌年,改良型6R-HV1ができた。
高周波増幅5極,検波2極,低周波増幅3極管。NEC1956-57<'59。「ラジオハイファイ超複合管」。9ピンミニアチュア第2弾。6BD6と6AV6を合わせたような球。東芝と異なり3極管カソードを5極・2極のカソードと分離しているのでNFBが掛けられる。ただし,トップ金具がある。
pin=k(t), g1(p),g2(p),h,h,p(p),g3(p)+k(p)+k(d), g(t), p(t), top=p(d)
6.3V,0.5A
(V)250V,100V,-3.0V,10.0mA,3.0mA,-k,1.8mA/V,
(V)250V,80V,0V,11.5mA,3.3mA,-k,2.0mA/V,
,Eb300V,Esg125V,3W,0.65W
(H)Eb300V,Pb0.5W
250V,-2V,1.2mA,-k,100,1.6mA/V
(D)
6.3V,0.3A,ST,7D,250V,100V,-3V,6mA,1.5mA,800k,1mA/V
東芝マツダ1954,1AS5/1U5-SF TEN,NEC
東芝マツダ1954,1AR5/1S5-SF TEN,NEC
東芝マツダ1955, ('07.2.3補足)
ラジオ用サブミニ管。1U5/1U5-SF相当の2極5極管。1E-R11とともに開発。
Ef1.25V(1〜1.5), If25mA,
(5極部)Eb45V, Esg45V, 0V, Ib0.8mA, Isg0.25mA, rp-, gm0.35mA/V, Rg5Mohm, Ebmax100V, Esgmax75V
(3極部)Ip0.35mA at Ep5V