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8: Japanese TVs/日本のテレビ |
81: Other Electronics/その他 |
83: Xtal radio/鉱石ラジオ |
82: Recent Homemade Radio/最近の自作ラジオ |
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TC1. SONY TC-211 in 1964, ('01.5.12) |
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TC2 Sanyo MR-115 in 1969, ('03.11.17) |
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DP6(161). Japan Victor PE-1 in 1951/日本ビクターレコードプレーヤPE1, ('02.3.16),['02.5.12] |
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DP1. Hitachi Shino |
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DP6(205)=DP6(161), Japan Victor PE-1 in 1951 Part2/日本ビクターレコードプレーヤPE1の2台目, ('04.5.1) |
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DP2. Hitachi Junk-amppart |
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DP3(206) Victor CSL-1200 Compact stereo in 1960s/ビクタCSL-1200コンパクトステレオ(50EH5)('98.9.27), |
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DP4(207) Toshiba GP24S Compact stereo in 1969/東芝GP24S コンパクトステレオ(50BM8 9A)('98.10.25), |
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DP5. National Card Player KX-501 |
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EP1. NKK Super-Trio in 1959? (01.1.5) |
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EP2. Lion Lionet HA-04 in 1950s? |
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NEC Mag ('99.1.24)@2k |
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テープレコーダは戦前からあったようですが,一般の家庭に登場したのは1950年代の末からです。今日お馴染みのソニーSONYも戦後,日本人の発明した交流バイアス方式の特許を使ってテープレコーダを製造して有名になり,1955年には日本で初めてトランジスタ・ラジオを独自に作り上げ(惜しくも世界で2番目という記録になりましたが),やがて世界的な会社になりました。そのSONYは,製品化するに当たり,テープレコーダの時には磁気テープも自ら開発して製造しましたし,またトランジスタ・ラジオの時にはトランジスタを自ら開発し製造することによって,時代の先駆者となりました。
そのSONYが1964年頃作ったテープレコーダが以下に紹介するTC-211です。もう世の中はトランジスタ時代。真空管機器はまだ沢山ありましたが,トランジスタ・ラジオもトランジスタ・テレビもあり,テープレコーダだってトランジスタ式が出回っていました。ところが,何とSONYも「真空管」式のテープレコーダを製造していたのは驚きです。時代はオープンリール型,そろそろ,Philipsがカセット・テープを出す頃だったかしら?今回,紹介するものは,最近,骨董市で入手したものです。
Left Nob(inside);Mic/PB Volume, Left Nob(Outside);Aux./Tone, Right nobe;Function switch(Rew., Stop, Pause Fwd., F.F.), Red Botton;Rec.
オープンリール・テープは空のリールを片側に用意しておいて,フルに巻いたテープを左の軸に装着し,右の軸に空のリールを装着し,そして,指で左から引き出してヘッドの部分に差し込み,そして右のリールに巻き付けます。テープはポリエステルをベースに磁性体を塗布したものでこれは現在のカセット・テープと原理的に同じです。テープの幅は1インチ,1/2インチ,1/4インチ,1/8インチとあるようで,現在のカセットテープは1/8インチ(3.12mm)だと思います。オープンリールの時代の民生用オーディオ機器はだいたい1/4インチ(6.25mm)を使用していました。テープの厚さは時代により変わりますが,手元にある1960年代末のMaxell LN35-46にはベースが100um,磁性体被覆が35umとあります。テープのリールの径は1,2,3,5,7インチなどとあったようで,日本では1号,2号,3号,5号,7号など呼んでいました。リールは業務用や太い幅のテープでは変形しないよう金属製のものが使われましたが,民生用の小型のものはプラスティック製でした。テープの長さはリールの径とテープの厚みで決まり,先のMaxell LN35-46では,5号テープで900フィート(275m)です。SONY TC-211は,5号テープまで使えますが,5号テープの場合は蓋をはずして使用する必要があります。テープ・スピードはカセット式では1-7/8ips (4.8cm/s)に固定されていますが,120ips, 60ips, 30ips, 15ips, ...., 3-3/4ips, 1-7/8ipsとあり,このような5号テープまでの民生用テープレコーダでは,3-3/4ips (9.5cm/s)と1-7/8ips (4.8cm/s)の2スピード切替が一般的でした。しかし,本機は切替スイッチが見あたらず固定のようです。どちらでしょう?スピードにより録音周波数帯域とダイナミックレンジが異なります。
録音方式にはダイレクト方式(振幅変調,AM)とFM方式がありますが,オーディオ用には一般にダイレクト方式(振幅変調,AM)が採用されています。ダイレクト方式は音声周波数を録音したい場合にはその音声周波数の交流成分そのものを増幅して磁気ヘッドをドライブし,テープの磁性体を磁化してやり録音します。オーディオ用では,テープ幅1/4インチ(6.25mm)を上下2つのトラックに分けて,片側のトラックに録音し,テープが無くなると裏返して,もう一方のトラックに録音するという方式を取っています。これ,カセットと同じですね。モノラルの場合はテープの片側に1トラック分のヘッドを当てるわけですが,ステレオの場合はこの片側をさらに2分割してヘッドも分割した2トラック分用意します。ですから,ステレオ録音のテープをモノラルのヘッドで再生できた訳です。さて,先程の5号テープ,Maxell LN35-46を使う場合,9.5cm/sですと,片側24分,裏返して使うので,両側で48分録音できます。
録音する場合に信号の大きさはとても重要でした。磁性体に磁化できる信号レベルはテープの磁性体の性質とヘッドの特性により,ある範囲,ダイナミックレンジを持っています。信号レベルが小さい場合には雑音に埋もれてしまい,大きすぎるとそれ以上には録音できずに歪んでしまいます。このため,マイクアンプは十分な増幅度があり,大きすぎる場合には自動制御をかけてゲインを低くするということをやりますが,それでも,適性範囲に入れるのは難しい。そこで,インジケータの登場です。1960年代初頭からは電圧計を安価にしたラジケータというものが使われましたが,それが出るまでは,真空管のマジックアイが使われました。信号レベルにより蛍光範囲が変わります。ラジケータのような機械的指示法と違い,表示の応答スピードが早いし,見やすいのですが,蛍光物質の発光寿命が短いという欠点はどうしようもありません。つまり,数100時間で暗くなってしまいます。
Chasis Bottom; Tubes are from left, 6AR5, 6AV6 and 6267/シャーシ内部; 真空管6AR5, 6AV6 と6267.
言い忘れましたが,このSONY TC-211はAC100V専用でして,電池では動かません。モーターも交流100V用です。交流モータなので,電源周波数によりモーターの回転数が異なり,テープ・スピードが異なるので,機械的に減速比を替えて対処します。録音と再生のアンプは,何せ,真空管が3本しかないので,1つのアンプが切り替えられて使われます。アンプは高S/N比の6267, 6AV6そして出力6AR5の構成で,録音時には,出力がヘッドに,再生時にはスピーカに切り替わる仕掛けです。マイクは販売時にはSONYから付属品が付いていたようですが,入手したときには何もありませんでした。トランジスタ時代はダイナミック・マイクが付いてきたのですが,真空管時代は高インピーダンス型のクリスタル・マイクが付いてきたようです。今はSONYがFETによるコンデンサ型マイクまで開発してジャンク屋で1個100円で買える廉価な時代ですから,アンティークの価値は下がるとしても,真空管テープレコーダ用のクリスタル・マイクが無いからといって,騒ぐ程でもありません。
Chassis Upper View; Recording level indicator tube is 1R-E14./録音レベル表示はマジックアイの1R-E14. 50Hz/60Hzの切替がどこかにあるが?
何を隠そう,実は私はこのマジックアイを目当てにこのテープレコーダを入手したのです。私は日本の真空管のコレクターであり,ここに使われている1R-E14というものは実に貴重な存在です。
私は1969年1月に自分のテープレコーダを初めて買いました。秋葉原で,兄はSANYO製のカセット式を買い,私はSANYO製のオープンリール型MR-115を買いました。何と今でもマニュアルと領収書を持っています。13000円でした。この時代は,もうどれもこれもトランジスタ式です。私はこれでクラシック音楽を録音して随分遊びました。散々使って,操作レバーの溶接部が折れてしまい,修理もしたのですが,鉄部の溶接は2度目にはダメになり,ついに分解してしまいまた。
最近になって,この懐かしい機種を入手しました。まだ準備ができていませんが,そのうち御紹介したいと思います。
1971年に次に買ったのは語学学習用(LL用)のSONY TC-222Lでした(今でも所有していますが物置きの奥地に隠れて出てきません)。これは,4トラックのヘッドが付いたもので,ステレオ用と同じヘッドが付いていますが,録音再生アンプはモノラル(1ch)という仕様です。すでに「ラジカセ」の時代がやって来ていました。クラシック音楽が好きな私が次に買ったのは,テープレコーダではなく,Hi-Fi用のオープンリール型テープデッキSONYのTC-6000でした。1972年頃でした。その次にテープレコーダTC-???,取材用というハンドルの付いたカセット・レコーダを買いました。これは1975年頃でしょうか。これは調子が悪く,修理に出しました。1978年頃になってSONYのカセット・デッキTC-K5で,また,1981年頃には大枚叩いてTC-666ESも買いました。1984年にはStereo Walkman (FM Cassette Player) WN-F20というものも買いました。1984年にTC-2610というLL/ステレオカセットレコーダをぶつぶつ交換で入手しました。1990年にIC Repeat TCM-R2というカセット・レコーダも買いました。これらのSONY製品は今でも全て手元にあります。振り返ってみれば,私はSONYファンだったのです。
真空管時代には音響機器と言えばレコード,そしてレコードを鳴らす電氣機械としてレコード・プレーヤがあった。レコード盤を置くお皿とそれを回す電動モータ,それにレコードの録音溝をトレースして電気信号に変換するピックアップから成る代物である。レコード盤に録音できる音響信号の周波数帯域の広さは,レコード盤のトラックの長さと回転数に依存し,音響信号の振幅のダイナミックレンジ(信号対雑音比S/N)は溝の幅(高さ)に依存する。この辺の事情は磁気テープレコーダと変わりはない。レコード盤の規格や録音方式も様々なものが時代とともに使われた。レコード盤は,戦前にはSP盤,戦後はドーナツ盤(EP盤),LP盤が使われた。回転スピードは(1分当たりの回転数として)規格化され,78 rpm, 45 rpm, 33-1/3 rpm, 16-2/3 rpmという具合に使われた。1950年代後半以降はシングル盤で45rpm, LP盤で33rpmがもっぱら使われた。録音方式はレコード盤の規格とともに変化したが,これは周波数帯域やダイナミック・レンジの拡大の他,モノラル録音から2チャンネル・ステレオ録音への切替ということが大きな動機になっていた。いずれにしても,録音信号振幅の密度関数は周波数fに依存し,fとともに直線的に増大し,溝の最大深さ(幅)を上限値として飽和するので,そのままでは高域のみ強調された音になってしまう。そこで,回転数を早くしてダイナミックレンジをかせいでノイズ・フロワーを低くしておき,録音時には低域を強調,高域を減衰させ,また再生時にはそれをもとに戻すというディエンファシスとエンファシスあるいはイコライジングが必要である。時代とともに,様々な規格が出現し,1950年代のレコード・プレーヤは多くの回転数とイコライザーが装備されていたのである。ユーザーはこんな七面倒くさいことに耐えていたのである。このような混沌とした世界は1950年代末のステレオ録音の出現により終焉を迎えた。米国RCAの世界制覇のお陰ともいえる。この辺の事情はオーディオで語られているので,素人である私は口を挟むのはこれ位にしておこう。
さて,1950年代後半はRCAのステレオ方式が出現,普及し,音響機器も様変わりした。我が国では昔はバーや喫茶店,それに酔狂な御仁しか持っていなかった電気蓄音機も,その頃から簡単な形に姿を変えて,ラジオとともに,家庭のお茶の間に現れ始めた時代であった。
1955年の東芝マツダの資料を見ると,TP-1というレコード・プレーヤを売り出した。録音特性はRIAA, 3スピードのAC100V, 4極モータリムドライブのターン・テーブル,ピックアップはサファイヤ針付きクリスタル・カートリッジで,ラジオに接続して音を出す。これは高級型といっている。翌年の1956年には一般普及型のTP-2を販売。(出力, 0.3V/1.2cm/s)。また,アンプ,スピーカと一式になったレコード・プレーヤTHP-5(12AX7-6SN7-6V6pp,5Y3, Po10W), THP-6(6SN7x2, 6L6pp, 5V4, Po20W)を販売。スピーカは別箱である。1957年,TP-2を4スピードにしたTP-5を発売。これは2極モータ(2極誘導電動機)である。クリスタル・ピックアップ(出力, 0.2V/1.2cm/s)。1958年にはレコード・プレーヤTP-6, TP-8, TP-12, ステレオ型も登場,TPS-16, TPS-17, TPS-20を販売。この年,レコード・プレーヤとラジオの一体型フォノ・ラジオを5品種販売。このほか,アンプとスピーカを内蔵したレコード・プレーヤとして「東芝電蓄リプレー」というものを販売した。これはポータブル型で,レコード盤の片面の一部分を自動的に繰り返し演奏ができるというもの。踊りや英語のレッスンに使える。この頃から,各社ともポータブル用のアンプ・スピーカ内蔵のレコード・プレーヤを販売しだした。1959年には,ステレオのセット路線となったが,小型の「東芝移動型HI-FIステレオ電蓄」というものを売り出している。これは小型の外部スピーカ箱2個付きである。
これは日本ビクターのレコード・プレーヤ。昭和26年頃(1951年)頃の製造と思われます。レコードはSP版です。私のGT管ラジオのページ(Radio_P44_GB)に同社のラジオ付きのレコード・プレーヤPRE-1を紹介しているが,このプレーヤはその前に販売されたラジオ無しのプレーヤで,変わっているのは東芝が日本独自に作ったGT管を使用していることであろう。探し求めて三千里!ついに発見したもの。アンプが12G-DH3, 30G-P9, 整流が半導体というもの。Yahooで購入。デザインも良く似ている。
これは日立の簡易型レコード・プレーヤーで,リンガフォーンのOEM製品。確か,アンプが50C5,整流管に35W4である。これはもらいもの。職場の上司が昔,語学の練習に購入したもの。
これは日立の簡易型レコード・プレーヤーで,残骸である。確か,アンプが50C5,整流管に35W4である。残骸なのだが,アンプ部は残っている。1997年12月の骨董市でラジオにしようと譲り受けた。
簡単なステレオ再生が楽しめるレコード・プレーヤー。外付けのスピーカが2つあるが,入手したのはプレーヤ本体だけ。カートリッジもない,アンプは50EH5x2。1997年8月の骨董市で100円で入手。
簡単なステレオ再生が楽しめるレコード・プレーヤー。2つのスピーカ内蔵の簡易型。アンプは50BM8(9A)x2。1998年10月の骨董市で500円で入手。アンプ部だけでもと。
90rpm, 3V. これは面白いポケット型の語学練習用のカード型レコード・プレーヤ。トランジスタ式で,マイクロ・カセット・レコーダ程の大きさしかないのだが,英語のフレーズの書いたカードを入れると,テープレコーダのごとく喋る。カードの中身が回転し,裏蓋に仕込まれたレコード針が溝をトレースする。これは1998年頃の骨董市で骨董屋の親父さんがデモをやっていた。少し高価だったが,珍しいのでついつい入手。河合塾の英語重要構文600のテキストとカード300枚があり,取り説の番号はPQQF2016ZB F1179-1とあるので,1979年頃の製品と思われる。
(これはまたいつか御開帳の時が来るだろう)。
補聴器その1
日本光電工業という会社が製造した補聴器。オランダPhilips製のサブミニ管を使用している。時は1956年位ではないかと思われる。DF64x2, DL67x1の3球構成である。電源は1.5V, 22.5Vの乾電池である。とても小型にできている。日本の球メーカも1956年頃には補聴器用のサブミニ管を作りだしたが,まもなくトランジスタに置き換わった。
補聴器その2。日本製ライオン社のトランジスタ製。NECのトランジスタ。yahooオークションで入手した。外形から真空管かどうか分からなかったが,失敗。参考のため紹介。
イヤフォーンは少し変わっていて,イヤフォンの根本にプラグが差し込むようになっていて,ケーブルも取り替えられる。イヤフォーンは茶色に変色した部分にさらにカバー用の耳栓がつく。