ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオ

written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN

Mini-Museum of Japanese Radios/日本のラジオのミニ博物館

Foreigin Radios/外国のラジオ

9A: Battery Tube Portable Radio
7A: American Table-top Radios
10A: American Autoradio
7: European Type Tube Radios

Rimlock

Page 7A. American Table-top Radios/米国の卓上型ラジオ

1st ed. (2002.10.25)-(2006.7.1)-(2010.5.3)

HomePageRadio/RadioP7A.html

X(173) US General Electric (GE) 518F in 1952/米国GE 518F, ('02.9.22), ['02.10.25]


X(173) US General Electric (GE) 518F in 1952/米国GE 518F, ('02.9.22)
, ['02.10.25]

いちど米国のミニアチュア管ラジオを見たいと思って地元の骨董市で入手した時計付きミニアチュアラジオ。Yahooオークションで大枚払って入手してみたら酷いジャンクだったそうで,勉強になったと骨董市の知り合いの出店者からただ同然に入手。なるほど,キャビネットは酷い状態。時計は動くらしいが,60HZ仕様と思われる。ラジオ部は音がでなかったという。試していない。

年代不明だが,以前目にしたモデル517Fは1951年製だったので,このモデルも1951-52年と考えた。何故,このラジオが欲しかったかというと,ひとつは米国GEの50年代のミニアチュア管の年代特定法を調べていたこともあり,もう1つは五右衛門風呂のような珍しい真空管シールド・ソケットを用いていたからということもあった。

['06.5.29] Nostalgia Airによると私の推定通り1951-1952年製であった。箱のデザインと色により型番が異なり,同じシャーシの箱違いが4種,本機の色違いは4種,515F(Brown Mottle), 516F(Ivory), 517F(Maroon), 518F(White)。これ以外の箱の色違いは2色づつ(510F, 511F), (512F, 513F), (521F, 522F)とあった。

Front view of US General Electric model 518F/GEの時計付きラジオ。正面下部のボリュームツマミがないし,時計の3つのツマミは無く,軸も1つは半分,1つは全部が折れている。

Bottom view of the cabinet/キャビネットには酷い割れ,欠けがある。それどころか,ちゃっと変だ。シャーシとキャビネットのネジ穴が合わない。シャーシ下部から出ているボルトはキャビネットの穴よりさらに外側にある。鉄のワッシャーで無理矢理止めていた。フロント・パネルのダイヤル穴が合うのが不思議なのだ。本当にオリジナルのキャビネットなのだろうか?

Back view/裏面。シャーシ裏面に電源のスライド・スイッチがある。目覚まし時計なので正面にスイッチがないのか?さらにシャーシ金属部が露出しているのも解せない。米国ではトランスレスは感電しないのか?プラグに極性があれば挿入に間違いはなく事故はないかもしれない。しかし,日本では使えない。

Paper1; Radio Alarm Clock Model 518F, Tube Location, and Specifications; 105-120V AC, 60 Hz, 30W

Paper2, Notice of U.S. Patents, etc./なにやら特許のことが書いてある。

Chassis Back View; from left, 35W4, 50C5, 12AV6, 12BA6, 12BE6/シャーシ背面。真空管は左より35W4, 50C5, 12AV6, 12BA6, 12BE6である。真空管は50C5だけが1960年代の日本製。他は米国製。

キャビネットの割れだけでなくシャーシも相当酷い錆があり保存状態は良くない。しかし,このラジオのシャーシは一風変わっている。構造が四角い弁当箱ではなくテーパーを付けた凝った造りである。シャーシ構造はしっかりしており,さすが米国製。さらに,真空管のソケットは周りにUFOのような環があり,まるで真空管が五右衛門風呂に浸かっている感じ様子が気に入って,このラジオを購入した。この真空管シールド・ソケットはミニアチュア管の下部をシールドする役割を果たすだけでなく,実はシャーシ内面にはソケット端子は出ておらず,上面でハンダ付けする構造になっており,感電防止のカバーの役割を果たしていることが分かった。

Back side of Front Panel/正面パネルの裏側。左にスピーカが配置され,右には金属カバーを被った電気時計がある。このカバーはやわにできている。中央に容量の異なる親子型バリコンが縦に据え付けられており,軸の先端にキノコの傘に見えるツマミ兼用ダイヤルがある。我が国では東芝が1955-56年頃のミニアチュア管初期のラジオにこの構造を真似たラジオを作っている。東芝はさらに発展させバリコン・音量調節兼用の同軸構造の地球儀型ラジオへと発展したのはご承知かと。バリコンから出ている黄色(Cold)と緑色(Hot)の線は裏板のアンテナ・コイル用。

Loop Antena Coil on the back Panel/ループ・アンテナ・コイル。ちゃんと接続金具がある。コイルも固められほぐれない。コイル引き出し線はバックパネルの金具を介してシャーシ側のリード線(黄色(Cold)と緑色(Hot)の線)に接続する形式となっており,メンテナンスが極めて容易である。

50C5, ...ITT? JAPAN 502, ドーナツゲッタ

IFT; X 119-1-15 M77J602-2, X 119-1-14 M77J602-2

SP; K691182 188,

Watch; No. C-57

Chem; 50uF, 150WV, K65J853-5

Chem; 0.47MFD 400VDC TYPE PPX6547

Back to TOP

(c)2002, 2006 Koji HAYASHI All rights are reserved.