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2C. Pentode ages/五極管時代 - | ||||||||||||||
Pentode ; Philips B443 vs Matsuda UY-247 Family/フィリップスとマツダ | ||||||||||||||
Rectifier; -PH-506, PH-112K vs KX-506B, KX-112C, KX-280B/ペントード時代の整流管 | ||||||||||||||
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UY-247C, UX-247C (for 226), UY-247D, UX-247D (for 112A),
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UY-452, UY-295, UX-112B, UX-112C
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我が国のペントード熱は1931年に始まった。フィリップス日本ラヂオ株式会社(後に久保田無線電機KMS)が1931年9月に輸入したオランダPhilipsの(ベースを米国型にした)ペントードD443を発売。1932年3月4.40円,1932年9月に卸4.29円であった。1932年9月にはB443(4V)も卸2.80円で販売。
Philips B443 Photo by Mr. Yoshihiro Tonomura, Tokyo/写真は東京の殿村芳弘氏撮影
国内真空管メーカはD443(B443)に対抗して,米国型ペントードUY-247を国産化。1931年11月にKO真空管(KOTron)が米国型UY-247を国産化発表,宮田エレバムも発表,東京電気サイモトロンも1931年12月に国産化を発表,1932年2月に東京電気が発売。UY-247は1932年3月,サイモトロン卸3.20円,エレバム卸2.50円であった。1932年9月に,サイモトロン卸3.08円,エレバム卸2.62円,ケーオー卸2.30円であった。ドンは(UX-247と書かれているが)卸2.60円であった。安永のチューリップ真空管もUY-247を卸1.70円で販売。
UY-247Aはどうも米国RCA(Radiotron)が販売したらしい。1932年3月の資料によれば,卸3.50円である。これに対し1932年9月の資料によれば,エレバムがUY-247Aを卸1.80円で販売している。1933年にはエレバムは中止している。マツダ51年によると東京電気マツダがUY-47Aを作っている。これは送信球でUY-47類似とある。UY-247AとUY-47Aは別物かもしれない。
UY-247Bは1932年2月に東京電気サイモトロンが定価3円で販売。1932年9月サイモトロン卸2.31円。(ちなみに原形のUY-233は卸3.85円)。安永のチューリップ真空管もUY-247Bを卸1.40円で販売。1933年7月にサイモトロン(マツダ)は卸2.31円,エレバム卸1.74円,KOトロンは卸1.65円。
UY-247CはK.O.トロンが1933年頃作ったUX-226代用小型ペントード(1.5V)で卸1.65円,UX-226は卸0.53円の時代で,ソケットの取り替えが必要。ちなみにUX-247CはUX-226交換用小型ペントードである。マツダ51年によると複雑なことに東京電気マツダはUX-47Cを作った。これは5V,0.5A, Pb8Wの送信球でトッププレートである。
UX-247DはK.O.トロンが1933年頃作ったUX-112A交換用小型ペントード(5.0V)で卸1.65円。UX-112Aは卸0.58円の時代である。ちなみにUY-247Dは代用小型ペントードである。K.O.トロンのブランド名はその後経営上の問題で表舞台から姿を消してしまうが,K.Oトロンの流れをくむホリゾン真空管は1939年1月にもUX-47Dを1.40円で販売していた。これらは全てUY-47Bの足違いである。
UZ-47Dはマツダ51年によると東京電気マツダが作った5V,0.5Aの送信球でPb13.8Wである。UX-47Dとは別物。
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Base |
Outline |
Ef V |
If A |
Eb V |
Esg V |
Eg V |
Ib mA |
Isg mA |
rp k ohm |
gm mA/V |
RL k ohm |
Po W |
mu |
UY-47B Matsuda '37.3* |
1f, 2p, 3g, 4g2, 5f |
ST38/ D=38mm L=105mm |
2.5 |
0.5 |
180 135 |
180 135 |
-19.5 -15 |
22 14.5 |
5 3 |
55 50 |
1.7 1.45 |
6 7 |
1.4 0.7 |
90 70 |
UY-47BMatsuda '51+ |
JES-5B |
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2.5 |
0.5 |
180 135 |
180 135 |
-19 -14.5 |
20 12 |
4.8 3 |
45 50 |
2.0 1.7 |
6 7 |
1.4 0.7 |
90 85 |
UY-33 Matsuda '51+ |
JES-5B |
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2.0 dc |
0.26 |
180 135 |
180 135 |
-18 -13.5 |
22 14.5 |
5 3 |
55 50 |
1.7 1.45 |
6 7 |
1.4 0.7 |
90 70 |
国籍不明,管種不明,無名品,ガラスプリント,ベースプリント全く残っておらず。ベース底にも文字は1つも無い。電極構造はプレートのリブの付き方などマツダのUY-247に良く似ている。勿論マツダではない。電極上部支持にガラスビーズ使用。ゲッタは板型。ゲッタ膜やや小さい。Yahooオークションで無名品,247の条件でgmは正常値の半分しかない,と紹介された球をお遊びに入手した。フィラメントは点灯し,ガスは無いが,gm=(23<50)/TV7/Uであった。
Elevam
Matsuda
New Weston
UX-247DはK.O.トロンが1933年頃作ったUX-112A交換用小型ペントード(5.0V)。4本足でフィラメント5VのUY-247Bと思えば良い。(トップスクリーン?)
Philipsに刺激されてか,KO真空管は新しいラジオ球を模索,販売した。
その1つ,UY-452は226を2個入れた双子増幅管(出力管)で,1932年9月,卸1.30円であった。出力管UX-112Aが卸0.62円の時代である。
UY-295, KOが作った超強力増幅球トーキー写真伝送テレビジョン用,さて何のこと?その答え:米国スピードの295の国産版らしいとのこと。
エレバムはUX-112B, 1932年9月,卸0.73円, UX-112C, 1932年9月,卸1.05円を作った。いずれも詳細は不明である。
(PH-)506はフィリップス日本ラヂオ株式会社が1931-32年頃に販売したPhilipsの両波整流管(4V, 1A, 70mA)。(PH-)112Kも1931-32年頃に販売した半波整流管(5.0V,0.5A, 50mA)。どちらも当時の日本になかったクラスの整流管。ラジオ・セットでもダイナミック・スピーカを使用する場合には,小型整流管KX-112Bでは賄いきれず,かといって両波整流管KX-280ではもったいない,という場合に重宝しました。これを中間整流管といいました。国内メーカは大慌て,KO真空管が類似の両波整流管KX-506Bを作り,宮田製作所(エレバム)は1932年頃,KX-112Cを販売,東京電気はKX-280Bを作りました。
KO真空管は,Philipsに触発されて506類似の両波整流管KX-506Bを作り販売,1932年9月,卸1.30円,両波整流管KX280が卸1.50円の時でした。規格は不明ですが,原形の(4V, 1A, 70mA)に近いものだったでしょうか。
日本独自の整流管で,宮田製作所(エレバム)は1932年頃,中間半波整流管KX-112Cを販売しました。これは,KX-112Bのほぼ2倍のフィラメント電力で出力電流は2倍弱(50mA)というものでした。後に出るKX-280Bよりやや小振りでした。1932年3月1.05円,1933年7月,卸0.86円。その後,ガラス管がST管のKX-12Cとなりました。
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Base |
Outline |
Ef V |
If A |
Ebmax Vrms |
Ibmax mA |
KX-112C (Elevam box) |
1F, 2P, 3NC, 4F |
Estimate S-45/ D=45+/-1, L=112+/-5 |
5.0 |
1.05 |
250 |
50 |
KX-12C DON Vacuum tube catalogue in 1937? |
- |
ST-45 |
5.0 |
1.0 |
- |
50 |
日本独自の整流管で,東京電気サイモトロンが中間半波整流管KX-280B(70mA)を1932年2月に定価1.80円で販売。1933年7月卸1.38円。特にUY-247シングルと組み合わせて使用したようです。ちまたではその外観から,280の片側とか,245のグリッドを抜いたやつとか言われました。KX-280Bはナス管ですので,その後,ガラス管がST管のKX-80Bとなりました。
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Base |
Outline |
Ef V |
If A |
Ebmax Vrms |
Ibmax mA |
KX-80B Matsuda '51 |
JES-4A 1;f, 2;p, 3;nc, 4;f |
ST-45 D=45 +/-1 mm, L=112 +/-5 mm |
5.0 |
1.25 |
400 |
70 |
KX-80B DON Vacuum tube catalogue in 1937?, 1938.8.30 |
1;p, 2;nc, 3;f, 4;f |
ST-45 L=115 mm |
5.0 |
1.25 |
400 |
70 |
サンプルはベース刻印が,左右に(丸マツダ)のロゴにマツダ/KX-280-B,ベース底には中央に「マツダランプ工場製品」,1933年頃の製造と思われます。なお外周に「CYMOTRON PATENTED TOKYO ELECTRIC Co.」,またベースピンにはGPFの表示があります。ガラス頭に丸(マツダ)ロゴ,プレートは横3本リブの平型,フィラメントは太いリボンに陰極物質を塗ったもので,ガラスビーズ(筒)に支持されたM型吊りです。ゲッターは桶(柄杓)型です。このサンプルはゲッタ鏡膜には炙り痕もありますがまだ残っています。しかし,フィラメント陰極物質が禿げて散乱しています。過労により倒れた真空管君で,エミ減です。em=(20<40)/TV7/U。