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UX-12A - Power Triode /UX12Aについて | ||||||||||||||||||
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UX-12A
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'Mizutama', SK180, Mizukara no Tamashii - Special tube of UX12A |
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UX-12Aは,直熱3極,電池用,電力増幅(検波・出力,発振・増幅),酸化物陰極。ナス管UX-112AをST化したもので,東京電気(TEC-マツダ)が1934年に開発。電気的特性は米国のST管112A/12Aと互換性があるが,外形がひとまわり小さい。データシート(1934.1.15)には「耐震型に設計せられた」とある。UX-12Aは旧製品UX-112Aを改良したもので,電気的仕様は同じで,外形をナス型(S-14,D=45mm)からST-12(D=38mm)としたもの。旧ナス管のプレートは平型のプレート中央に円周状リブがあったが,横3本のリブになり,プレートの横幅が狭くなった。電極支持もガラス・ビーズからマイカ板になった。フィラメントはM型で直列給電,マイカ板上に2本の吊り具がある。旧製品に比べて半額近くまで安価になった。
1934年2月以後,各社が製造し,廉価な並四ラジオに採用され広く普及して国民的な真空管になった。1935年7月の卸値,東京電気マツダ0.52円,宮田エレバム0.45円,宮田ELX0.38円,K.O.真空管0.40円,ドン真空管0.43円。この価格は1937年頃まで同じだったが,1934年1月には20%程値上がりし,マツダ0.72円,宮田エレバム0.60円,ホリゾン真空管0.52円,ドン真空管0.55円。以後戦時中1943年5月の小売公定価格にもUX-12Aは掲載されている(1.78円(1級)から0.89円(3級))が,その頃はほとんど製造されず流通もしていない。
戦後製造は直ぐに再開され,1960年代まで製造された。
[5f1] |
マツダ1934年の東京電気マツダUX-12Aの推賞回路,並四受信機の出力管。フィラメントはトランス巻き線に中点は無く,R6中性点付き抵抗20ohmを使う。R3はバイアス抵抗1500ohm。C7は1uF。ドライブ段はトランス結合。スピーカはマグネチックであるが,並列負荷で,C8は2uF。チョークトランスCH1は30H。直流を通さない設計。 |
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Base |
Outline |
Ef V |
If A |
Eb V |
Eg V |
Ib mA |
mu |
rp kohm |
gm mA/V |
RL kohm |
Po W |
C pF |
12A, 112A Sylvania technical manual 1946 |
4D |
ST-14 |
5.0 |
0.25 |
135 90 |
-9 -4.5 |
6.2 5.0 |
8.5 8.5 |
|
|
5.1 5.4 |
0.130 0.035 |
|
112A RCA RC-16 1950 |
1:f, 2:p, 3:g, 4:f |
ST-14/D=1-13/16, L=4-11/16 inch max |
5 dc |
0.25 |
180 max |
-13.5 |
7.7 |
8.5 |
4.7 |
1.8 |
10.65 |
0.285 |
|
12A GE ETRM-15P 1973 |
4D |
14-1 ST-14/D=46.03 mm max, L=119.06 mm max |
5 dc |
0.25 |
180 max |
-13.5 |
7.7 |
8.5 |
4.7 |
1.8 |
10.65 |
0.285 |
Cin= 4.0 Cout= 2.0 Cgp= 8.5 |
UX-12A (RG-10012) '35.4.30 (Matsuda'37.3) |
1:g, 2:p, 3:f, 4:f (*1) |
ST-38/ D=38 mm, L=105 mm |
5.0 dc |
0.25 |
90 135 180 |
-5 -10 -15 |
5.0 6.5 8.5 |
7.5 |
5 4.7 4.15 |
1.5 1.6 1.8 |
6 8.5 9.65 |
0.031 0.12 0.27 |
|
UX-12A (Matsuda'51) |
JES-4B 1:f, 2:p, 3:g, 4:f (*2) |
Fig.34, ST-38/ D=38+/-1 mm, L=103+/-5 mm |
5.0 dc +/-10% |
0.25 |
90 135 180 200 max |
-5* -10* -15*
|
5.0 6.5 8.5
|
7.5 |
5 4.7 4.15
|
1.5 1.6 1.8
|
(6) 8.5 (9.65)
|
0.031 0.12 0.27
|
|
|
Class |
Eb V |
Eg V |
|
112A RCA RC-16 1950 |
Plate Det |
135 |
-21 |
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UX-12A (RG-10012) '35.4.30 |
Det |
90 135 |
-11 -18 |
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(UX-12Aと米国112A/12Aとの違い) ST化の際に米国12Aと国産UX-12Aは外形仕様に違いが生じた。国産UX-12Aは米国12AのST-14に対しST-12を採用している。ST化の際に両者は分岐し,日本は独自の道に進んだ。生産コストを下げるために,ST化に必要なバルブ製造や排気封止の機械化をST-12一本に絞ったのが原因と考えられる。UX-12Aは電極が小さく放熱も良好なため,ST-12を使用しても寿命には影響なかったものと思われる。この他,国産UX-12Aは米国12A/112Aと動作例,パラメータに若干の相違が見られるが,互換性は良好と考えられる。
(戦前のUX-12A) 日本では経済的な理由から,ラジオ出力管は省電力管に人気が集中し,UX-12Aはそのトップであった。これに代る高能率の小型出力管は米国で開発されることはなく,日本独自に開発した省電力ペントードUY-247B/UY-47Bの普及でシェアを縮めたものコストの点ではUX-12Aが有利だったため,結局GHQによって並4型の製造が打ち切られる1947年まで約15年に渡って現役を通した。戦前のラジオ台数は700万台と推定され,その半数以上が並4型で,UY-47Bとシェアを分け合っていたと推定される。
(戦後のUY-12A/12A) 戦後は,戦時中の一時製造中断,100万台のラジオの被災,真空管メーカによる強引な6.3V化の開始(旧製品の製造中止,後回し)と,ラジオ製造メーカによる並4型の製造再開により1947年頃に一時深刻な品不足に陥ったが,高1並4型の製造禁止,真空管メーカの製造能力の回復により再び流通し始めた。結局,多数の新しいメーカが出現し,かなりの数が製造された。1950年代になると真空管メーカによる規格統一(CES)が為され,1954年以降は,記号UX-を廃止し,米国と同様に12Aと名乗った。また,外形もさらに小型化され,同じST-38でもより短くなると同時にST管の頭が丸くなった。ゲッターもマグネシウムからバリウムに代り,電極材料も良くなった。1959年頃まで生産され,その後も保守品として流通した。
[ラジオの修理に] UX-12Aは戦前も生産されたので,稀に今日の真空管ショップに在庫のあることもありますが高価です。Yahooオークションでは中古球が出ることがあります。米国112A/12Aは外形がST-14でやや大きく外形上の互換性がない点を除けば使用できます。ただし,米国112A/12Aはオーディオ用に使うこともあり,日本のラジオ管以上におどろく程高価です。代替管としては完全ではありませんが,戦時中の日本ではUY-56がUX-12Aの代替管として用いられました。今日では代替管として外形を気にしなければ,米国のロクタル管7E6を4ピンに改造したものが代替管として売られていることもあります。7E6はmu16の双2極3極管で,6SR7,6R7-GT,6BF6の一族です。一方,そこまでするなら,5極管6Z-P1や米国の6G6-G/6AK6の3極管接続は驚くことにmuがUX-12Aと同じ8で,しかも出力もほとんど同じです。欠点はカソードをヒータの中点に持っていくため抵抗を挿入しなければならないことでしょうか。
Sample before WWII
(1) Matsuda. (in 1935 and 1936)
1935 (放)は1935年から
[GOMI-1/12] UX-12A Tm(刻(4-1pin)/電極横, Releaf=1234, (放)3pin/右, (マツダ)天, ステム凸D裏サ,青61, 桶G) shida,
1936 (D)
[GOMI-14Baseなし] UX-12A? Tm (, 側面放, 凸1.,ガラス半面銀, 桶G, f断) shida 0408,
[GOMI-2/12] UX-12A Tm(刻(4-1pin)/電極横, 矢印, KX(放)4-1pin/正, (マツダ)天, ステム凸D裏ス,桶G) shida, (KX=11.10?),
[GOMI-3/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 番号1234, (放)1pin/裏, (マツダ)天, ステム青9凸D,桶G) shida,
1937 (天マツダ, カタカナ)
[GOMI-4/12]UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 矢印, (放)消え, (マツダ)天, ステム凸ロ,桶G) shida,
Matsuda (part 2) (in 1937-1940)
1937 (天マツダ, カタカナ)
[GOMI-5/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin), 矢印, 紙貼り,(放)消え, (マツダ)天, ステム凸ロ,桶G) shida,
1937 (皿G)
[GOMI-6/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin), 矢印, (放)1-2pin/裏, (マツダ)天, ステム凸ヨ,皿G) shida,
[GOMI-7/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin), 矢印, 紙貼り,(マツダ)天, (放)裏1-2pin/裏, ステム凸4タ,皿G) shida,
1938-1940
[GOMI-9/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 矢印, 底赤T, (マツダ)(放)3-4pin/正やや左, ステム凸ヤ1,皿G) shida,
Matsuda (part 3)
1936
○UX-12A Tm(刻4pin/斜 Base矢印, (放痕跡)/裏1-2pinステムD,青8, 桶G, 73>42) ハンダなおし040125,
1938-1940
?UX-12A Tm?(刻3-4pin/正, 矢印, (マツダ)(放)/右(電極横)2-3pin, ヤ1, 皿網ゲッタ) B46 Wave KS1 1938?,
○UX-12A Tm(刻マツダ/UX-12A/3-4pin正, (マツダ痕跡)(放)/正,Base矢印(T),ステム「オ 1」, 皿G, 64>42),
?UX-12A Tm (刻マツダ/UX-12A/3-4pin正, (マツダ)(放)/やや左,Base矢印(T),ステム「1ム逆」, 皿G) 骨董2y
?UX-12A Tm?(刻放 7,1 黒4 皿網ゲッタ) B113 Televian R4 1940?,
Matsuda (part 4)
1941- (真鍮, ひらかな)
[GOMI-8/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 矢印, 真鍮pin, 紙貼り,(マツダ)(放)3pin/正右, ステム凸ろ,皿G) shida,
[GOMI-10/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 矢印, 真鍮pin, 底赤FH(6-8?), (マツダ)消え(放)正3-4pin/やや左, ステム凸逆れ,皿G) shida
[GOMI-13/12] UX-12A Tm(刻(3-4pin)/正, 矢印, 真鍮pin, (マツダ)(放)3-4pin/正, ステム凸逆れ,皿G)....1pinなし shida
○UX-12A (刻放 逆れ3 真鍮 47>42 ガス) B24 Sharp N-10 1942?,
Matsuda (part 5)
Tokyo Electric (Toshiba) Matsuda UX-12A before WWII, 1937?/戦前の東京電気マツダのUX-12A。刻印。1937年頃?。1938年らしい
ガラス表面に放マークが半分残っている。マツダのロゴは消えている?。ベースの底に丸にTの朱印(1937年以降の物品特別税20%)。ステムに「オ 1」。ゲッタ鏡面は少ないが生きている。gm=64>42。
マイカは上部のみあり,十字型の変形で片側(フィラメント支持側)に大きく,大きなギザギザの爪が3つ。フィラメントはM型。皿ゲッタ,写真の右下。
Matsuda (part 6)
1944-1945 ガラスプリント
Box of Matsuda UX-12A
(2) Elevam[GOMI-19] 12A ELEVAM (刻ELEVAM, ガラス印字(12A), 裏シール(放)(東京真空管工業組合の証) Base矢, 天エレバムMSEモラ, 3リブP, 十字マイカ, 皿G, ) 0408shida (Rt_3_12A)
Elevam (Part2)
○UX-12A Elevam (放刻 Base矢印, フ,リ?, 青がラス真鍮, 十字マイカ, 皿G, 78>42) 040125,
?UX-12A Elevam 錨, 紙シール B107 24B Crown 480 tombstone 1937?,
(3) Besto
?12A BESTO (刻BESTO, Base1234,鉄ピン, 赤(放)(12A), ステム「へ」(誤HD 84, 3リブP, 吊り具, T型マイカグリッド横穴付き, P横貼G)(050515調査) C75 National New KS2 1940
[GOMI-17] BESTO (刻BESTO, ガラス印字赤(放)(12A), 裏CARAVAN(Y) GG(7.7), Base鉄1234, 3リブP, T型マイカ, P側面リボンG, ) 0408shida
(4) DON
[GOMI-14] DON (ガラス印字赤12A,リE, Base矢印, P-凸DON, 十字マイカ, 天赤放, 折板G, f断) 0408shida
[GOMI-15] DON (ガラス印字赤12A,リL, Base鉄pin,1234, P-凸DON, 三角マイカ, 天赤放, 折板G, ) 0408shida
[GOMI-16] DON (ガラス印字白12A,ブランク,1級, Base1234, P-凸DON, 三角マイカ, 折板G, ) 0408shida
(5) HW, ?
[GOMI-19] HW (刻HW RADIO TUBE, ガラス印字天白(12A HW RADIO TUBE L.F.)(=12.6), Base1234, 4リブP, 十字マイカ, 青12. 桶G, ) 0408shida
[GOMI-18] CARAVAN(ガラス印字白(12A)CARAVAN(S), Base鉄1234, 4リブP, 十字マイカ, 桶G, ) 0408shida
(6) KO and TOU
(7) New KS Tron
UX-12A (刻KS/UX-12A, ガラス印字NewKstron, Base1234, 天KS, 十字マイカ, 桶G, f断) 070920
Samples after WWII(1) Tm, Elevam, TVC, Don, TEN, NewStarHW, and Matsushita
○UX-12A Tm(1級 79>42) B33 27typ HM siiku tombstone 1934?,
○UX-12A(Elevam1級, d-V) 64>42 A(128) Homemade Normal Four Tube Eliminator Radio 1930s 001111,
?UX-12A TVC 角G B108 27typ Perry 60 MIdget 1937?
○12A Elevam(CES ET3)(7.8) 73>42 B(15). 24B Type Hermes 24M 1937, ?12A DONmott 1級 E-H (58) 皿G B114 24B HM oriental tombstone 1935?, ○12A TEN (E15P 10) 74>42 B16 Sharp New KS2 1940 ,★12A NewStarHW 43-40=42 C27 National R-5M 1941, ○12A Mat (QE) 64>42 B43 Nanaola N10 1943,
(2) Unknown, KTE and HEC
UX-12A unknown (f断) kirino 990516
○管名なし(12A相当) (L=103mm, 側面K.T.E.osaka Made in Japan, 頭SA.. , 管壁スート, 三角マイカ, 角ゲッタ, )67>42(ゲッタ膜ほとんど無し),
○UX-12A HEC 62>42,
SK-180は,戦前日本の民生用送信管(産業用)で,医療治具メーカー雄工社が発売普及させた超短波治具「自らの魂」の高周波発振・出力管として,ラジオ用UX-12Aを産業用に改良した特殊管である。静特性はUX-12Aと同じと思われ,並列に数本用いて自励発振させ高周波波出力を得る際に,C級動作における高温環境下でのガス排出の吸着のためにゲッタを強化したものと見られる。型番がなく「自らの魂」と表示された球と「SK-180」と表示された球が知られている。
[AhS] Yukosha SK180