ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオ

written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN

Mini-Museum of Japanese Radios/日本のラジオのミニ博物館

Radio Tubes After WWII/戦後のラジオ球

Audio Tubes/オーディオ球

Power Pentodes -Japanese (P Series)

Power Pentodes -American

Power Pentodes -European(1)GT

Power Pentodes -European(2)MT

Power Pentodes -European(3)MTtp


Page-A_US_P: American Audio Power Pentode Tube in Japan/日本の中の米国系5極出力管

2nd Edition (2006.11.22)+(2008.9.28)+(2010.5.8)-(2010.11.22)-(2013.5.3)

HomePageVT/Audio_US_Pentode.html


UZ-42

6F6GT

6G6-G

6AK6

UZ-41

6K6GT

6AR5

Toshiba, Matsushita

GE, Toshiba, NEC

RCA

RCA, TEN

Toshiba

Mitsubishi

Toshiba, NEC, Hitachi, Matsushita, TEN

Specification of US Pentodes

Base

Outline

Eh V

Ih A

max Pp

max Eb

max Psg

max Esg

Eb V

Esg V

Eg -V

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL k ohm

Po W

42

6B

14-1

6.3

0.7

11

375

3.75

285

285

285

20

38

7.0

78

2.55

7

4.8

6F6

6F6-G

6F6-GT

7S

8-6

14-3

9-15

6.3

0.7

11

375

3.75

285

285

250

285

250

20

16.5

38

34

7.0

6.5

78

80

2.55

2.5

7

7

4.8

3.2

315

285

24

62

12

-

-

10

11

41

6B

12-5

6.3

0.4

8.5

315

2.8

285

250

250

-18

32

5.5

90

2.3

7.6

3.4

6K6-GT

7S

9-11

9-41

6.3

0.4

8.5

315

2.8

285

315

250

100

250

250

100

21

18

7.0

25.5

32

9.0

4.0

5.5

1.6

110

90

104

2.1

2.3

1.5

9

7.6

12

4.5

3.4

0.35

285

285

285

285

400 o

25.5

55

55

9.0

9.0

-

-

12

12

9.8

10.5

6AR5

6CC

5-3

6.3

0.4

8.5

250

2.5

280

250

250

250

250

18

16.5

32

34

5.5

5.7

68

65

2.3

2.4

7.6

7

3.4

3.2

6G6-G

6G6-GT

7S

12-7

9-11

9-41

6.3

0.15

2.75

300

0.75

300

180

180

9.0

15

2.5

175

2.3

10

1.1

6AK6

7BK

5-2

6.3

0.15

2.75

300

0.75

250

180

180

9.0

15

2.5

200

2.3

10

1.1

米国生まれのオーディオ用の5極出力管は,1936年以降ビーム出力管が多く製造されたので,(傍熱型の)純粋な5極出力管で戦後まで使われたものは,上の表にあるとおり42族2種,41族3種,6G6族2種の7種のみしかありません。

 


UZ-42

米国4238に次いで古い傍熱型5極出力管で,1932年にRCAが開発,国内では1933年頃にUZ-42として国産化されました。

42 6B, 14-1, 6.3V, 0.7A, Ebmax375V/Pbmax11W, Esgmax285V/Psgmax3.75W

(A1single)

285V, 285V, -20V, 38mA, 7.0mA, 78k, 2.55mA/V, RL7kohm, Po4.8W, 9%

250V, 250V, -16.5V, 34mA, 6.5mA, 80k, 2.5mA/V, RL7kohm, Po3.2W, 8%

285V, 285V, 440ohm, 38mA, 7.0mA, -, -, RL7kohm, Po4.5W, 9%

250V, 250V, 410ohm, 34mA, 6.5mA, 80k, 2.5mA/V, RL7kohm, Po3.1W, 8.5%

(A1pp)

315V, 285V, -24V, 62mA, 12.0mA, RL10kohm, Po11W, 4%

315V, 285V, 320ohm, 62mA, 12.0mA, RL10kohm, Po10.5W, 3%

このUZ-42は国内では戦後のヒータ電圧6.3V化,5球スーパーラジオとともに爆発的にの普及しました。1940年代末期から1950年代中頃にかけてオーデイオ(当時は電蓄)の分野でもUZ-2A3と人気を二分しました。そんな訳で,UZ-42は戦前の「戦前のラジオ用ST管」でも取り上げましたが,ここでは,オーデイオ管として後の国産6F6-GTと比較する意味で,改めて,ここで紹介したいと思います。

42系の最も有名なアンプには,RCAのDr.Olsonが1949年に発表した3極管接続,2パラ・プッシュプルの無帰還アンプ(いわゆるオルソン・アンプ)があります。原典ではメタル管6F6が最大定格をかなりオーバーした過電圧状態で使用されました。国内の追試にはUZ-42が使用されましたが,2年前に発表された高NFBのWilliamsonアンプに圧され,さらに国産UZ-42のできの悪さも手伝って,評判はいまいちでした。しかし,本当に国産UZ-42はできが悪かったのでしょうか?国産球は米国の書類上の仕様を満足するように作られ,通常の電気的特性は遜色が無かったはずです。現に5球スーパで活躍していたのですから。

米国と日本で違っていたのは寿命で,特に電極のガス放出の点で大きく劣っていたものと考えられます。日本でも,電極材料の国産化技術が1950年代後半にようやく確立し,ようやく民生用の良い球ができるようになりました。

[YkA]

Toshiba-Matsuda UZ-42s in before and after 1955/東芝マツダ戦後のUZ-42(1955年以前)と42(1955年以降)。

左は,ガラスの形状はいかつい肩をした旧形式だが,高さが5mm低いため目立たない。プレートは黒化着炭。皿ゲッタ。グリッド支柱はg1銅,g2銀。ステム「ノ・エ」。裏側「1」。1951年?管頭に金属沈着あり。ゲッタ膜の消耗が激しいがgm=94。

右は,ガラスの形状は新型のなで肩になっている。ガラス高さは米国標準になっている。プレートは黒化着炭。角ゲッタ。ステム「○・フ」裏側「5」。1955年?gm=76。

[YkA]

Top View of Toshiba-Matsuda UZ-42s in before and after 1955/東芝マツダ戦後のUZ-42(1955年以前)と42(1955年以降)。上から見た図。ゲッタの違い。

[YkA]

Best UZ-42/ベストのUZ-42。

灰プレート。皿ゲッタ。グリッド支柱はg1とg2はともに銀色。gm=36。エミ源球。

[YkA]

Matsushita-National 42s, in 1956, 1957 and 1961/松下の42。ともにベース印字。左より,OPB(1956年2月),A0/MA(1957年1月),1F(1961年6月)。

1956年にはプレートは灰色だった。ゲッタは2個。それ以降,プレートは黒化着炭となり,ゲッタは1個となる。ただし充填棒は2個使っている。gm=99, 86, 87(Cレンジ)。

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6F6GT

6F6GTは米国42系のGT管です。1935年にはGE/RCAからオクタル・ベースのメタル管6F6が誕生,さらに翌1936年にはガラス管の6F6GTが登場しました。日本では1933年頃にまずUZ-42が国産化されましたが,その後,オクタル・ベースは民生用ラジオ球にとってそれほど魅力的だった訳でもないので採用されず,戦争による中断を経て戦後の1949年頃にようやく各社から国産化されました。しかし,時既に遅く世はMT管時代に突入していたので,ラジオに採用されることなく,1950年代には通信業務用およびオーデイオの分野で生きながらえました。

[Af5r]

[Af5]

[Af5]

GE 1954-8

[YjF]

Toshiba-Matsuda 6F6-GTs, 1959, 1960 and after 1962./東芝マツダの6F6GT

左よりマツダ(96=1959年6月),角ゲッタ。gm=~72。

中央東芝(無印,1960年頃),ロゴが管上部に移る。角ゲッタ,gm=102。

右東芝(無印,1962年以降),ロゴはベースに移る,ドーナツ・ゲッタ。gm=107

[YjF]

Top Structure and Getter of Toshiba 6F6-GTs/東芝6F6GTの上部マイカ付近と下部のゲッタ。

ゲッタは左と中央のサンプルは角型,右はドーナツ型です。

[YjF]

NEC 6F6-GT in 1957/NECの6F6GT(642)。

通信用であるため年月もガラス管に記入されている。1957-8。Gフィンは後世と同じ形状。緑の帯は防湿対策。gm=103。

[YjF]

Box of 6F6-GTs/6F6GTの箱。左よりNEC(1957年)。東芝(SB-308-2DDま10),東芝(4CF60O1ふ10)。

[AfIr][AfI]

Matsushita 6F6-GT (QM, 1955), プレートにフィン。

[AfIr][AfI][AfI][AfI]

[AfIr]

Kobe-Kogyo TEN 6F6-GT (B9S, 1952年)

[AfIr]

[AfIr]
Kobe-Kogyo TEN 6F6-GT (E12, 1955年)

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6G6-G

6G6-Gはヒータ省電力の傍熱型5極出力管です。生まれは1936年から1938年頃と思われます。RCAのマニュアルにはG管だけが出ていますが,GEにはG管とGT管の両方が掲載されており,GT管もあったことが分かります。米国38の省電力版と勝手に思いこんでいます。米国では通信機に用いられたようです。国内では製造されることはありませんでした。

最近のラジオ・ファンやオーデイオ・ファンにとって面白い点は,6G6Gの3極管接続が,古典ラジオ出力管12A(UX12A,直熱管)に良く似ている事です。まだ確かめていませんが,代用3極管に使えるかもしれません。以下はGEのデータです。

12A: 5.0V/0.25A, 180V,-13.5V,7.7mA,4.7k,1.8mA/V,mu8.5,RL10.625k,Po0.285W

6G6: 6.3V/0.15A, 180V,-12.0V,11mA,4.75k,2.0mA/V,mu9.5,RL12k,Po0.25W

ただし,12A代用ではソケットをUXのままで行きたいのですが,少なくともオクタルUSに変更する必要があります。ですから,新規に古典ラジオもどきを造るときには,正々堂々と代用管として使用できます。新作ならミニアチュア版の6AK6が使えます。性能が12Aで外形がミニアチュアというのは興味深いものがあります。ただし傍熱形です。

[YkG][YkG]

RCA JAN CRC 6G6-G in 1955/RCAのJAN CRC 6G6G(1955年9月製,RCA Victor Div.製5-09)。

軍箱いり。新品。未計測。楕円プレート。g1支柱は銅。上部は円形マイカ,下部は楕円形。角ゲッタ。ステムにはヒータと隣り合うg1リード線にはエンパイアチューブが被さっている。プレートは楕円だが,スクリーン,サプレッサ・グリッド巻き線は中央部に集中しており,左右に広いプレートは放熱に寄与するのみ。

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6AK6

6AK6は米国で第2次大戦の始まった1942年頃に造られたようです。6G6-GのmT版です。

[2002.11.30追記] 6AK66Z-P1相当の小形ミニアチュア管ですから,我が国では大いにラジオに利用されてしかるべきっだったのですが,実はヒータが6Z-P1(0.35A)に比べて小さく(0.15A),とても省エネ設計,同じエミッションを得るには特殊な陰極材料が必要でした。これをミニアチュア管時代の1950年代初頭にまねできる真空管会社はありませんでした。そこで,まだ6AR5が知れられていない1940年代末頃から1950年代初期に,ラジオ用のミニアチュア出力管として,ヒータを一般のものに取り替えて作りやすくした類似管6AK6-Sが品川電機トウによって作られましたが一般化せず,その後,6AR5に取って代わり使命を終えました。米国互換の6AK6は通信用の特殊な分野(多分米国製通信機の保守用)に神戸工業TENが国産化し1960年代まで製造されました。

[Ae9][Ae9][Ae9]

 

[AfJr][AfJr]

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UZ-41

米国41は42とともに1932年にRCA?によって開発された球で,最初期の5極出力38から数えて第2世代に当たる古めかしい球です。当時,何故同時に似たような仕様を持つ2種類の5極出力管が開発されたかはあまり明確ではありませんが,おそらく41は能率優先,42は歪み優先に設計した球と考えられ,両者の違いは電気的にはヒータ電力の相違となって現れて,また外観ではコンパクトな41,大柄な42という風に分けることもできます。米国では41はもっぱらラジオの出力段に好んで使われました。

国内では,UZ-41として国産化されました。国産化の時期は以前1939年から1940年頃と書きましたが,その後,1934年(昭和9年)の新型マツダ真空管という資料にUZ-42とともに同じ掲載されていたことが判りました。UZ-42は1935年頃から各メーカの価格表に名前が現れるのに対してUZ-41は何故か出てきません。1938年頃の各社共通の「東京ラヂオ卸商組合協定値段表」にもその名前は現れず,再びその名前が現れるのは1943年のマツダ代替管にUY-38の代替管としてUZ-41が指定されている記事でした。UZ-41は国内のラジオには戦前,戦後を通じて全くといって良い程使わず,僅かに軍用や業務用などの特殊な用途に作られたと思われます。

[0hK]

Toshiba Matsuda UZ-41 in 1944? for Military/(1944年頃か?),

ガラスがやや緑。ガラス面表にUZ-41, うら面にマツダのロゴ。ベースには刻印は無い。製造年を示す貼り紙が無い。

[0hK]

Box of Matsuda UZ-41/東芝のサイクル・マーク(プロペラ・ロゴと私は呼んでいたが)の箱。

この箱は1944年頃に現れた粗末なもので,以前は東京芝浦電気は神奈川県川崎市の住所なのだが,この箱では東京京橋銀座なのである。ロゴも1942年頃から使われたプロペラみたいなものだが,球はマツダロゴになっている。このサンプルは横浜市の岡田章さんが御寄贈くださいました。

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6K6-GT

Original 41 and 6K6/原型の41と6K6

米国6K6GT41直系のGT管です。原型の41は先に見た通りです。6K6が現れた時期は不明です。6K6にはメタル管があったといわれています。浅野勇氏によれば,6K6は早い段階で廃止になったけれどもメタル管も作られたそうです。米国では1935年にGE/RCAからオクタル・ベースのメタル管が発表され,第1陣として6F6を含む9品種が登場したことは有名ですが,管名の登録順からすると,6F6,6G6,6H6,6J6の次に位置し,その次の6L6は1936年に初のビーム管として登場していますので,6K6は1936年までに開発,登録されたものと思われます。新規登録の球のうち,ミニアチュア管の6J6を除けば他は全てメタル管だったと思われ,やがてすべてがSTガラス管を用いたオクタル・ベースのG管に焼き直され,さらにチューブラー形のGT管に焼き直されました。出力管の6F6, 6G66K6は6F6だけは,それぞれとして(1936年誕生),さらには(1937年誕生)として生き残りました。

オクタル・ベースのガラス管6K6Gは1936年に誕生し,チューブらー管の6K6GTは翌1938年に登場しています。6K6-GTは米国ではラジオなどに多用され,出力段にはPPで用いられました。戦時中には品種の統廃合を進めるために6K6GT/Gに一本化され,1950年代まで使用されました。米国では1950年代には41の保守用に6K6-GTを転用してベースだけをST-6pinとしたUZ型のチューブラー管(T9)の41も作られました。

我が国では戦前にUZ41が軍用で使用されたきりでしたが,戦後,1950年代に三菱電機が6K6GTを国産化し自社のラジオに用いました。

[Af5r]

[Af5]

Top

[Af5r]

Bottom
Mitsubisgi 6K6-GT

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6AR5

About 6AR5/6AR5について

6AR5は米国416K6直系のミニアチュア形傍熱型5極出力管です。6AR5は,6K6GTのミニアチュア版でもありますが,その開発メーカと時期は不明です。戦後,1945年12月にRCAから,一連のラジオ用ミニアチュア管が発表され,6V6GTのコンパクト版として有名な6AQ5が登場,ミニアチュア管が主流となるきっかけを作りました。6AR5は登録順から言えば,1946年には登場したはずですが,直接的な広告や文献は見あたりません。少なくとも1946年から1948年位までには開発されていると思われます。開発メーカはGEあたりでしょうか?国内では,ミニアチュア管の国産化第1号は6AQ5でしたが,6AR5も1952年から1953年頃に国産化されたようです。

6AR5は5極管ですから,ビーム管と違って面倒なg1-g2の目合わせが不要なため,安く作れます。その販売価格は実に6AQ5の半分程度であり,1950年代中頃から末にかけてのトランス付きMT管ラジオではもっぱら6AR5が使われました。また,ミニアチュア管は従来のST管やピンチステムのGT管と比べて電極引出線が極端に短いことから高周波向きで,アマチュア無線のVHFの送信管や逓倍管としても活躍し,国内では1950年代中頃からラジオやオーデイオ,アマチュア無線に爆発的に人気を呼び,通信業務用にも使われました。

Toshiba-Matsuda/マツダ/東芝の球

[YjO]

Toshiba-Matsuda 6AR5s, 1958, 1959s for Communications/東芝マツダの6AR5。左より,1950年代後半(無印, 1958),1960年10月(00),1960年頃(裏に通信用)。

1950年代後半(1958)のモデルはマツダのロゴが縦長楕円,中古,gm=93。

1960年10月(00)は造りが同じだが黄色字でロット番号。実は1959年製と思われ,その後通信用に検査等の処理を施して,1960年に出荷したと思われる。箱入り,gm=90。

1960年頃の通信用はマツダのロゴが円形になっている。これも製造は1959年か。箱入り,gm=92。

各モデルの電極構造は共通。すなわち,プレートは2リブ・円柱でマイカ板に接するところは左右に切り込みがある。g1,g2支柱は銅,ゲッタは馬蹄形に近い角型。g1フィンは特大の黒化U字型。

[YjO]

Box of Toshiba-Matsuda 6AR5/東芝マツダの6AR5の箱。

左より,1960年10月(00)SB-351 DDめ10,1960年頃(裏に通信用)SB-351 DAし09。マツダのロゴは1959年に廃止されたため,一般用は中身はマツダだったが箱は東芝に切り替わっている。通信用はまだマツダの箱だが,下にToshibaのロゴが入っている。

[YjO]

Toshiba 6AR5s; 1961, 1962 and Last half of 1960s/東芝の6AR5。左より1961年頃,1962年頃,1960年代後半(OEM?)。

1961年頃のモデルはマツダ・ロゴからToshibaに切り替わったばかりで,表示位置が上。1962年頃のモデルは管名が上になり,管の中央に茶色字でToshiba他,たくさんの文字が入る。電極構造はマツダ時代と同じで,まだ角型ゲッタで古い。gm=87,90。

1960年代後半のモデルは,大きく変わった。プレートはリブなし,g2支柱は銀,g1フィンはアルミ被覆鉄になり大きさも小さくなった。ゲッタはドーナツ型になり,鏡面が上部に集中し上部電極が良く見えるようになった。プレートの切り込みも広くなった。最も大きな違いは東芝製に見られるステム中央の数字(ガラス凸字)が無く,代わりに1pin-7pin間のスペースに数字がある点である。ガラス成形の機械が違うことを意味している。実はこのモデルは日立と造りが同じ。TVC(千葉県茂原市)のOEM製品で日立と共通しているか,あるいは日立のバータ製品かもしれない。gm=81。

[YkF][YkF]

NEC 6AR5s; 643(Last half of 1950s) and 247 (1957), F10 (1961) and H15 (1961)/NEC(日電,新日電)の6AR5。左より643(1950年代後半),247(通信機用1957-10),F10(1961年6月製造/1961年9月出荷),H15(1961年8月製造/1961年9月)。

左2つはゲッタの位置が水平,日電時代でロゴは旧字体のNippon Electric..菱形。右2つは新日電時代でやや斜め。ロゴもNECの大きな文字に。F10は黄字。H15は白字。電極の造りは同じ。プレートは灰色,リブなし。g1支柱のみ銅。g1フィンは黒化大型U字形。いずれも中古。gm=82,91,86,73。

[YkF]

Other Companies 6AR5s; Hitachi(1967), Matsushita-National (1961) and Kobe-Kogyo TEN (1969)/各社の6AR5。左より日立(7-1,1967年1),松下(1A,1961年1月),TEN(9KP,1969年11月)。プレートは全て,灰色(アルミ被覆鉄),リブ無し,全てドーナツ・ゲッタ。

日立製(7-1)はg1フィンが黒化小型U字形。g1支柱は銅。中古。gm=90。

松下(1A H ランク(W))はg1灰色中型U字フィン。g1支柱は銀。プレート側面には大きな開口部があり,またマイカ板はプレートと他の電極間に直線の大きなスリットがあり,双方で絶縁強化されている。ヒータも太くコイル形。国産一番の造り。中古。gm=82。

TEN(9KP)はg1灰フィン。g1支柱は銅。マイカ板には松下程ではないがスリットがあり,プレートの切り込みもある。ヒータもやや太くコイル形を物語っている。中古。gm=87。

[2gL][2g6][2gK]

Toshiba-Matsuda 54z, 57, 60

Best

Hit 58, Mat 54,

Nec 51-54, 57

NTK

Rodin, TEN54z

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