ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオ

written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN

Mini-Museum of Japanese Radios/日本のラジオのミニ博物館

Special tubes -Japan before WWII/戦前の特殊管

VII. New Style Tubes before and during WWII/戦前,戦中の新しいスタイルの球

American and European New Style Tubes/米国と欧州の新型管

Metal. Metal Radio Tubes -American /米国のメタル管

GTG. Octal Glass and GT tubes -American/米国のオクタルガラス管とGT管

Loktal. Lock-in tubes(LOKTAL) -American and European/米国と欧州のロクタル管

Europe1ST. ST Tubes and Metal Tubes -European (4/4) 戦前の欧州ST管とメタル管


Page-GTG American Octal Glass Tubes and GT Tubes for Radio Receiver/米国のラジオ用オクタルガラス管とGT管

3rd Edition (2006.10.31)+(2007.3.18),(2007.3.29), (2007.8.5),(2011.7.30)-(2013.6.2)

HomePageVT/Radio_tube_GTG.html


Bantum

Bantal

1. Metal Tube vs Metal Glass and All Glass Tubes/メタル管に対する金属ガラス管と全ガラス管

2. Metal Compatible Glass Tube/メタル互換ガラス管(G管) - (Table 1)

3. ST Compatible Glass Tube/ST管互換ガラス管(G管) - (Table 2)

4. Glass Tubular/GT管 - (Table 3)

5. Metal Shell -Small Wafer with Metal Sleeve -1940?/金属シェル(金属スリーブ付き小型ウエファ)1940年頃?

6. Bantam Stem -1938/バンタム・ステム-1938年,

7. Bantal Stem -1946?/バンタル・ステム -1946年?

8. Double Name Tube and GT/G Tube -1940-1946/2重名管とGT-G管(1940から1946年?) - (Table 4)

9. More GT Tubes/さらなるGT管 - (Table 5)

List of American Glass Tubes and GT Tubes,

(Table 6A) List of 3-Series

(Table 6D) List of 6-Series

(Table 6B) List of 4-Series

(Table 6E) List of 7-Series

(Table 6C) List of 5-Series

(Table 6F) List of 8-Series

Samples -First Ages
Converter
RCO Pentode Amp
SCO Pentode Amp
Det & AF Amp
Power Output;
Rectifier Full-wave
Medium/High Mu (Twin) Triode

6E8-MG*1, 6J8-G*1, 6K8-G *2, 6L7-G (No sample)

6K7-G*2

6U7-G*1

6J7-G, *2

6Q7-G*1

6F6-G, (No sample), 6G6-G *1

5Y3-G (No Photo)

6A8-GT, 6K8-GT

22

6K7-GT

1

6J7-GT (No Photo)

6Q7-GT (No Photo), 6H6-GT, (No Photo)

6F6-GT*1, 6K6-GT (No Photo), 25L6-GT/G*2, 32L7GTG*1

6X5-GT/G,5, 5Y3-GT,1 25Z6-GT/G 4

6C5-GT*2, 6J5-GT, 6J5-GT/G, 3, 6P5-GT, 1

 

12A8-GT*3

12K7-GT *1

12J7-GT (No Photo)

12Q7GT*2

35L6-GT*1, 50L6-GT *2,

35Z5-GT *4, 35Z4-GT*1

Samples -Second Ages

6SA7-GT, 6SA7-GT/G,

7

Early-time 12,6SA7GT/G

6SK7-GT

8

6SJ7-GT (No sample)

6SQ7-GT

2

6V6-GT, 6V6-GT/G, 23, 12V6-GT (No photo),

117L7-GT*1, 117N7-GT*1

6SF5-GT (No photo)

6SL7-GT , 12SL7GT/G (No photo), 6SN7-GT (No photo)

12SA7-GT/G1

12SK7-GT*1

12SJ7-GT (No sample)

12SQ7-GT/G,1, 6S8-GT (No photo)

12A6-GTY (No photo), 12L8-GT 1

50Y6-GT*1


Introduction

米国の全金属管(メタル管)特集に引き続き,今度はオクタル・ベースのガラス型真空管,いわゆるG管とGT管の特集です。「戦前のラジオ用電池管」や「オーデイオ用出力管,整流管」で幾つかのG管やGT管を紹介しましたが,ここで改めて,オクタル・ベースのガラス型真空管の歴史をみることにしましょう。

米国のオクタル・ベースの真空管といえば,メタル管以外に,直管型ガラス管のGT管とST型ガラス管のG管があります。ラジオ用G管は,戦前の米国製ラジオでは高周波用メタル管との混成で主に出力管や整流管が使用され,また英国製ラジオでは高周波から低周波まで使われました。戦後は大電流型整流管だけが生き残ったように見えます。一方,GT管は一口で言えば昔のメタル管をガラス管に置き換えたもので,戦後しばらくは通信機用真空管として使われ,その後,流行を極めたTVセットにおいて色々な大出力管や,高圧整流管などに使われています。このような通り一編の理解で済ましたいところですが,その歴史を辿ってみるともう少し奥が深いことが分かります。

1. Metal Tube vs Metal Glass and All Glass Tubes/メタル管に対する金属ガラス管と全ガラス管

メタル管は,私のWeb-pageにも特集したように,ST管時代の1935年に米国RCAが発表した新技術の真空管であって,商業的にもセンセーショナルなデビューを飾りました。当時の真空管会社は独自の品種を売る以上に共通の品種を2nd Sourceとして市場に送り出すのが大きな仕事ですから,何とか新品種の真空管を製造ラインに乗せ販売せねばなりません。しかし,多数の新技術を盛り込んだメタル管を製造するには,RCA/GEの軍門に下り特許料支払いと製造機械の新設を実施する必要があり,大会社でなくては実施できません。

米国有数の真空管会社は直ちにメタル管の製造に参入しましたが,一方でマイナーブランドの会社や大会社であっても一時期をしのぐために,新品種のメタル管互換管をガラス管で造り,オクタル・ベースを履かせて金属筒を被せたMG管(Metal Glass/金属ガラス管)を開発し販売しました。Arctures, Hytron, Ken-Rad, National Union, Raytheonの名前があります。このMG管は一時凌ぎの性格が強いので米国ではメタル管が軌道に乗るとともに自然消滅してしまいましたが,機械的な強度は別として,電気的特性は信頼性の高いガラス管ですから良好で,電極のシールドも付いており,しかも廉価ですから,一時凌ぎとはいえ各国にも波及し,欧州では米国型ラジオ管を使用する英国やフランスで戦前より一般のラジオ管に採用されて,その名のこりがフランスで1950年代まで製造されたようです。我が国でも戦時中に高周波増幅管FM02-05AやRH-2, RH-4, RH-8が製造されたのは有名な話です。

2. Metal Compatible Glass Tube/メタル互換ガラス管(G管)

メタル管で宣伝された新技術は真空管製造技術の進歩ではありましたが,一般ラジオの性能を劇的に向上させることには直接繋がるものではありませんでした。したがって,RCAのメタル管は電気的に互換の真空管をガラス管で作るれることが証明されると,メタル管である必要性が無くなってしまいました。特に,メタル管デビュー当時に問題となった発熱量の大きい整流管や出力管の信頼性は,大型ガラスであれば訳なく廉価に実現できることもあって,ガラス管が重宝されました。

初期のメタル管に対応したメタル・ガラス管(MG管), ガラス管(G管), GT管(後述)をリストアップしてみました。

Table 1 All Metal Tube Compatible MG and GT Tubes/

表.1 全金属管互換のMG管とGT管

Metal

Reg. Date RCA

Metal- Glass

Reg. Date

Glass

Reg. Date RCA

GT

Metal shell*

Reg. Date RCA

6A8

8-15-35

6A8-MG

?

6A8-G

6A8-GT*

12-41

6L7

4-29-35

6L7-G

2-40

6J7

8-15-35

6J7-G

6J7-GT*

6-48

6K7

8-15-35

6K7-MG

?

6K7-G

6K7-GT*

9-41

6B8

6-15-36 9-41

6B8-G

6Q7

11-12-35

6Q7-G

6Q7-GT*

12-41

6F6

5-7-35

6F6-G

6F6-GT

12-56

6K6

-

6K6-GT

6-56

6X5

2-13-36

(6X5-G)

6X5-GT

see GT/G

6H6

8-15-35

6H6-MG

?

(6H6-G)

6H6-GT

see GT/G

6C5

8-15-35

(6C5-G)

6C5-GT

see GT/G

(6N8)

6N8-MG

?

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3. ST Compatible Glass Tube/メタル互換ガラス管(G管)

オクタル・ベースのガラス管は,発展の経緯から見ると,メタル・ガラス管の金属ケースを脱いだものとなります。金属管(Metal),金属ガラス管(MG管)に対して,これはガラス管(G管)と名付けられました。

メタル管に使用された8-pinのオクタル・ベースは,従来のST管をさらに発展させるきっかけを与えました。米国では従来のST管のベースは(4, 5, 6, 7-pin)の4種類があったのですが,これは電極の複雑化とともに発展してきた姿であり,セットの組立には異なる形式のソケットを幾つも揃える必要がありました。さらに,8-pinも加わっていよいよ5種類のソケットを用意せねばならないだけでなく,メタル管には従来のST管を焼き直したものが加わっています。このガラス管を新たに作ると,従来の(4, 5, 6, 7-pin)版と新たなる8-pin版のガラス管を作らねばなりません。逆に今後作る真空管には全て8-pinを採用してしまえば,メタル管とガラス管が共存できる形になります。このため,新開発の真空管は,メタル管の無いオリジナルのガラス管であってもオクタル・ベースとし,また,旧来のST管も需要に応じてオクタル化する作業が始まりました。

従来のSTベースをオクタルに焼きなおした球が1936年頃に米国SylvaniaやRaytheonによって多く作られました。有名なところでは,ST管6D6に対して6U7Gなどでしょう。ST管のオクタル・ベース化した球をリストアップしてみましょう。

Table 2 ST Glass Compatible Octal Glass Tubes (Metal, Glass and Glass-Tublar)/

表.2 ST管互換のオクタル・ガラス管

Prototype ST

Function

Metal

Glass

GT

2A7 6A7

Pentagrid Converter

6A8

6A8-G

6A8-GT 12A8-GT

57 6C6/77

SCO RF Pentode

6J7

6J7-G

6W7-G

6J7-GT 12J7-GT

58 6D6/78

RCO RF Pentode

6K7

6K7-G

6U7-G

6K7-GT 12K7-GT

2A6 75

Duo Diode High mu Triode

6Q7

6SQ7

6Q7-G

6B6-G

6Q7-GT 12Q7-GT

-

- 76

Medium mu Triode

-

6P5-G

6P5-GT

55 85

Duo Diode Medium mu Triode

6R7

6R7-G

6V7-G

6R7-GT

2B7 6B7

Duo Diode Pentode

6B8

6B8-G

-

2A5 42

Power Pentode

6F6

6F6-G

6F6-GT

- 41

Power Pentode

-

6K6-G

6K6-GT

80

DH Full-wave Rectifier

-

5Y3-G

5Y3-GT

84/6Z4

IH Full-wave Rectifier

6X5

6X5-G

6X5-GT

43

Power Pentode

25A6

25A6-G

25A6-GT

25Z5

Half-wave Rectifier Doubler

25Z6

25Z6-G

25Z6-GT

RED=6-pin base Strate Glass Tube

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4. Glass Tubular/GT管

オクタル・ベース化したG管は直ぐに作られましたが,メタル管互換の真空管として電気的特性だけでなくサイズも似せた直管形ガラス管も誕生しました。まず,MG管の開発で注目すべき技術があったとすれば,使用されたガラス管が頭がドーム型で下が緩やかに絞り込んだST管ではなく直管(Tubular)であったという点です。直管は,その昔,ポータブルラジオ用の電池管UV-199やUX-199さらにはUX-230などに使われたことがありましたが,そのリバイバルとして見ることもできます。金属の筒を脱いでみると,背の高いストレート形のガラス管T管(Tubular)が誕生します。1938年頃には,Sylvaniaの電池管シリーズにそのような形状のものが出現しました。T9ガラス管を使用した周波数変換用5格子管1A7G, 高周波増幅用5極管1N5G, 2極3極管1H5G, 出力用5極管1C5G, 1A5Gなどがそれです。当時のT管は,電極下部のガラス・ステム構造には従来のST管に採用されたピンチ・ステム(ツマミステム)を使用していたので,直管形といえども全体的に背は高いのが特長です。

Table 3 Early-Time GT Tubes in 1941/ 表3 1941年の初期GT管

GT

Function

RCA HB-3 or Source

Prototype

1T5-GT

Pentode Power Amp

-Sylvania

1D8-GT

Diode Triode Power Amp Pentode

9-41

3A8-GT

Diode Triode RF Pentode

-Sylvania

3C5-GT

-

-

3Q5-GT

Beam Power Amp

3Q5-GT/G 5-42

3LF4

6W6-GT

Beam Power Amp

10-53

12A8-GT

Pentagrid Conv

9-55

6A8/14B8

12B8-GT

Triode Pentode

-Sylvania

12E5-GT

-

12F5-GT

High mu Triode

-Sylvania

6F5

12J5-GT

Medium mu Triode

8-57

6J5

12J7-GT

SCO Pentode

8-57

6J7

12K7-GT

RCO Pentode

8-57

6K7

12Q7-GT

Duodiode High mu Triode

8-57

6Q7

12SF5-GT

High mu Triode

9-49

6SF5

25B8-GT

Triode Pentode

-Sylvania

25D8-GT

-

32L7-GT

Recfifier Beam Power Amp

-Sylvania

50L6-GT

Beam Power Amp

9-41

50A5

70A7-GT

-

-

70L7-GT

Recfifier Beam Power Amp

12-41

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5. Metal Shell -Small Wafer with Metal Sleeve -1940?/金属シェル(金属スリーブ付き小型ウエファ)1940年頃?

メタル互換管のもう1つの特長は何と言ってもシールドの良さでしょう。MG管は全部を金属筒で覆い被せたのに対して,その後に現れた真空管は中身が良く見えて,かつシールド特性も良いという,メタル管を凌ぐ?性能をもつ真空管でした。ST管時代から高周波増幅用の真空管はガラス管内部に電極をすっぽり覆うシールド筒を配置したものがありましたが,下部のガラス・ステム部ならびにベークライト・ベースの引出線はシールドされたものはありませんでした。そこで,ラジオ管(高周波管)に限って,ベークライト製ベースの周りに金属筒(スリーブ)を付けて1-pinに接続し,またガラス・ステム(主にピンチ・ステムまたはバンタム・ステム)を囲むシールド板を挿入して,内部シールドとしてベース・ピンに引き出した形式の真空管を開発しました。ピカピカ光る金属シェルのガラス管が,いわばGT管の代名詞になりました。だれがいつ頃開発したかは不明ですが,1940年頃なのではないでしょうか。

初期の頃の6A8-GT, 6K7-GT, 6J7-GTなどは皆金属筒付きでした。しかし,ラジオ用GT管全部に付いている訳ではなく,シングルエンド版の周波数変換管6SA7-GTには付いてません。それどころか,6SA7-GTだけには電極サイズが太くなるためかプレートも丸裸状態でガラス管内でシールドする筒もありません。一体これでメタル管互換?どうなっているの?実はTung-Solなどはベース・シェルには金属環が付き,さらにガラス管内にプレートを包むシールド筒まであるGT管を製造していました。Sylvaniaのマニュアルにも8AD-1-6とあり,本来のピン接続(8AD)はpin-1はNCとありますが,補助番号(-1-6)がベース・シールドはpin-1に,また内部シールドはpin-6(K)に接続という,バージョンがあったことを裏付けています。しかし,RCAやGEのマニュアルにはその痕跡は認められず,Tung-Solも後年,ガラス・スートだけを施して,電極シールドやベース・シールドを止めてしまいました。多分,コストの関係でやめたのでしょう。

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6. Bantam Stem -1938/バンタム・ステム-1938年

直管ガラス管は初めはG管に分類されましたが,1938年に米国のHytronがバンタム(BANTAM)ステムという背の低いピンチ・ステムを開発,G管がメタル管とサイズ互換となるきっかけを作りました。この真空管はGlass Tubular管(GT管)の名前で呼ばれるようになり,ST型の真空管と区別されるようになりました。電気的特性は同じでもサイズの異なる球,メタル管,G管,GT管と3種類が市場に溢れ,困ったことになりました。

7. Bantal Stem -1946?/バンタル・ステム -1946年?

一方,RCAは1937年頃にガラスのお皿に8本のリード線を円周上に配置した新しいステム,ボタン・ステムを開発しメタル管に採用しましたが,1939年にはSylvaniaがこれを採用した全ガラス管,ロクタル管を開発しました。GT管は従来のラジオ管が主でしたのでバンタム・ステムで間に合っていた訳ですが,戦後の1948年(*)にはRaytheonがGT管に応用し,バンタル(BANTAL)管と呼びました。出現当時は大した利点も無かったので,各社とも直ぐには飛びつきませんでしたが,ロクタル管の本家,Sylvaniaでは製造ラインが共通化できて経済効果もあったのでしょう,1950年になって同様の球を出しました。さらに,ボタン・ステムはリード線間隔が広く取れるので,特に高電力の真空管にはガラス電解を起こしにくいという利点があり,大電力GT管が必要なTVに重宝され,従来のGT管,G管はことごとく1950年代後半から1960年代にかけて全面的にボタン・ステムが採用されました。

*John W. Stokes, "70Years of Radio Tubes and Valves"に1948年と出てくるが,この年号は,参考文献として挙げられている"Radio Maintenance", August 1948, p.2の広告から来たものです。しかし,私が後に紹介する同社の1946年製のサンプル12SQ7GT/Gには何とボタンステム構造,すなわち,後の名称「バンタル」が使われています。ですから,Bantalは少なくとも1946年まで遡ることができます。ちなみに,Raytheonの1950年製の6SA7GTのサンプルには,RaytheonのロゴはとともにBantalの文字が並記され楕円で囲われているので,この名称がこの当時には宣伝文句の1つになっていたことは確かですが,1946年製のものはRaytheonのロゴ以外になにも表示はありませんでした。

8. Double Name Tube and GT/G Tube -1940-1946/2重名管とGT-G管(1940から1946年?)

GT管には実は面白い名前の付いた球があります。J.W.Stokesの歴史書(70 Years of Radio Tubes and Valves)にも取り上げられていない事なのですが,G管とGT管が混在する時代に,真空管会社ならびにセット・メーカーの保守にかかる経済的な損失を救済する目的で,製造販売する真空管の品種を整理・削減する試みがなされました。真空管末期の1960年代から70年代にかけても同様の目的で,ダブル・ネーム,トリプル・ネームの真空管が流通しましたが,1940年代にはメタル管,G管,GT管と同じ名前で,末尾だけが異なり,性能的にはコンパチであることが多かったので,差し替え可であることを示す名前として,G管とGT管を並記したもの(ダブル・ネーム管),次いでGT/Gと標記したものが使われました。

時が経つとその記録は失われてしまいましたが,RCA HB-3などを注意深く見ると,その痕跡を発見することができます。RCA一社でも次の表に挙げるGT/G管が存在しました。元々,その品種のG管を販売している会社はG管を廃止しない限りGT/Gを販売する必要はありません。RCAのGT/G管はそんな訳で,G管の無い品種のGT管に限られて付けられました。1941年にはダブル・ネームが付けられ,翌年の1942年から1943年にかけてGT/Gが付けられたことが分かります。

1945年発行のPopular Science編集のRadio for the Millionsには気になる記事が掲載されています。「WPBは349品種を削減した,これらは年間売り上げの1%に過ぎない。より小型のGT管は電力損失を除いて大型のG管を置き換えることができる。初めに25Z6-Gあるいは25Z6-GTを使っていたセットは,25Z6-GT/Gで同じ結果が得られる。」と述べています。

このGT/G管は戦後の1946年頃まで使われ,G管が下火になると,その後はGTと銘打った球が再び販売されました。ですから,GT/G管を見つけると希少価値があるかもしれません。

Table 4 List of "GT/G" Tubes/表4「GT/G」管一覧

GT/G

Function

RCA HB-3

GT

Proto- type Metal/ ST

5W4-GT/G

Fullwave Rectifier

5W4-GT

5W4 5Z4

1C5-GT/1C5-G

Power Amp Pentode

Glass Original

35Z5-GT/G

Halfwave Rectifier

6-43

35Z5-GT

6X5-GT/G

Fullwave Rectifier

3-43

6X5-GT

6X5 84/6Z4

6C5-GT/G

Medium mu Triode

3-43

6C5-GT

6J5-GT/G

NU

6P5-GT/G

Medium mu Triode

12-42

6P5-GT

Glass Original

6AC5-GT/ 6AC5-G

Power Triode

5-41

6AC5-GT

Glass Original

6H6-GT/G

Twin Diode

8-42

6H6-GT

6V6-GT/G

KR

25A6-GT/G

Power Amp Pentode

3-43

25A6-GT

43 25A6

25L6-GT/G

Syl

25Z6-GT/G

Rectifier Doubler

3-43

25Z6-GT

25Z5

117Z6-GT/G

Halfwave Rectifier

8-43

117Z6-GT

Glass Original

Halfwave Rectifier Beam Power Amp

5-41

117L7-GT/ 117M7-GT

Glass Original

6N7-GT/G

Twin Triode

6-42

6N7-GT

6R7-GT/G

Duplex diode Medium mu Triode

12-43

6R7-GT

6SA7-GT/G

12SA7-GT/G

Pentagride Converter

1-43

TS

6SA7-GT

12SY7-GT

6SK7-GT/G

RCO RF Pentode

12-42

6SK7-GT*

6K7 6SK7

6SQ7-GT/G

12SQ7-GT/G

Duplex Diode High mu Triode

12-43

KR

6SQ7-GT*

75/6Q7 6SQ7

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9. More GT Tubes/さらなるGT管

GT管はRCAのメタル管の焼き直しが多いのですが,なかにはTable3の初期の1文字管に紹介したSylvaniaのラジオ管のように,メタル版を持たない独自の品種が幾つかありました。さらに,1939年頃に初めからGT管としてデビューした品種として,シングル・エンド型の新型メタル管の名称に混じって登場する6SD7GTと6SE7GTは,メタル管ではなく初めからGT管として製造された品種でした。このうち,バリミュー管の6SD7GTは戦後日本で国産化され活躍しました。

さらに,RCAがメタル管しか製造しなかった品種をSylvaniaがガラス管(GT)化し,後にGEもマニュアルに掲載した品種に次の表に示すものがありました。有名な6SH7や6AC7, 6AG7などが含まれているのはいまとなっては驚きです。我が国では戦後メタルは製造せず,もっぱらガラス版で押し進めましたので,有用な品種でした。また,同様の理由で,東芝は1950年代末に12SW7GTなどの12V仕様の特別な産業向けの品種をガラス管化しています。

Table 5 List of Original "GT" and Minor "GT" Tubes/表5 オリジナルGT管と少数派GT管

Proto-Type

Function

Date

GT

Company

Sylvania GT

Semi-RCO RF Pentode

<1946

6SD7-GT

Sylvania, GE

Sylvania GT

SCO RF Pentode

<1946

6SE7-GT

Sylvania, GE

RCA 6SG7

12SG7

Semi-RCO Pentode

<1946

1955

6SG7-GT

12SG7-GT

Sylvania, GE

Toshiba

RCA 6SH7

12SH7

SCO Pentode

<1946

6SH7-GT

Sylvania, GE

RCA 6SR7

RCA 12SW7

Twin Diode Medium mu Triode

<1946

1957

6SR7-GT

12SW7-GT

Sylvania, GE

Toshiba

RCA 6AC7

SCO Pentode

1951

6AC7-GT

Toshiba

RCA 6AG7

Power Pentode

1953

6AG7-GT

Toshiba

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List of American Glass Tubes and GT Tubes

以下の表は米国型G管とGT管の一覧表です。EIA名称の末尾番号により3から8まで分類しています。

Table 6A. List of 3-Series American G and GT Tubes

5V

If

Function

Purpose

(Proto-type)

RCA HB-3

5Y3G, 5Y3GA (5T)

5Y3GT

2.0 DH

Fullwave Rectifier

Moderate DC Requirement

80 (4C), see 5Y4G 5Y4GA (5Q)

5V3 (5T)

5V3A

3.8 DH

3.0 DH

Fullwave Rectifier

Large DC Requirement

GE

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Table 6B. List of 4-Series American G and GT Tubes

Ef 5V

If

Function

Purpose

(Proto-type)

RCA HB-3

5Z4 (5L) Metal

5Z4GT (5L)

2.0 IDH

Fullwave Rectifier

Moderate DC Requirement

5Y4G, 5Y4GA (5Q)

5Y4GT (5Q)

2.0 DH

Fullwave Rectifier

80 (4C)

see 5Y3GT 5Y3GA (5T)

5X4G, 5X4GA (5Q)

3.0 DH

Fullwave Rectifier

5Z3 (4C)

5W4 (5T) Metal

5W4GT (5T)

2.0 DH

Fullwave Rectifier

Low DC Requirement

(5Y3)

5V4G 5V4GA (5L)

2.0 IDH

Fullwave Rectifier

High DC Requirement

83V

5U4G (5T)

3.0 DH

Fullwave Rectifier

High DC Requirement

5X4G (5Q) =5Z3 (4C)

5T4 (5T) Metal Only

2.0 DH

Fullwave Rectifier

Large DC Requirement

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Table 6C. List of 5-Series American G and GT Tubes

Ef 6.3V

If 300mA*

+Metal shell

If 150mA

Function

Purpose

RCA HB-3

6A5G 1.25A

Power Amplifier Triode

Power Amplifier Output

6C5GT*

Medium mu Triode

Amp & Detect

6D5

Power Triode

Audio Output

6F5GT*

High mu Triode

6X5, 6X5G, 6X5GT

Duplex Diode

Fullwave Rectifier

6J5GT*+

Medium mu Triode

6SF5GT*

12SF5GT

High mu Triode

35Z5GT

Diode

Half wave Rectifier

6AC5-GT (400mA)

Triode Power Amplifier

Class B Power Amplifier

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Table 6D. List of 6-Series American G and GT Tubes

Ef 6.3V

If 300mA*

If 150mA

Function

Purpose

RCA HB-3

6F6, 6F6GT

Power Pentode

Audio Output

6H6GT*

12H6

Twin Diode

Detecter/Rec

25A6*

25A6GT

Power Pentode

Audio Output

25Z6*

25Z6GT

Twin Diode

Rectifier Doubler

6L6, 6L6G, 6L6GA, 6L6GB, 6L6GC, 6L6GT

Beam Power

Audio Output

25L6*

25L6GT

Beam Power

Audio Output

6V6, 6V6GT

Beam Power

Audio Output

12A6, 12A6G, 12A6GT

Beam Power

Audio Output

35L6GT

Beam Power

Audio Output

6AC6-GT

Power Triode

Dynamic Coupled Power Amplifier

6AJ6 Metal Only

Beam Tetrode

Audio Output?

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Table 6E. List of 7-Series American G and GT Tubes

Ef 6.3V

300mA

If 150mA

Function

Purpose

RCA HB-3

6J7, 6J7G, 6J7GT

12J7GT

SCO Pentode

Biased Detector, AF Amplifier

6K7, 6K7G, 6K7GT

12K7GT

RCO Pentode

RF and IF Amplifier

6L7, 6L7G

-

Penta-grid

Mixer

6N7, 6N7GT

-

High mu Twin Power Triode

Class B Power Amplifer

6Q7, 6Q7G, 6Q7GT

12Q7GT

Twin Diode High mu Triode

Detector, Amplifier (=6AT6)

6R7, 6R7G, 6R7GT

-

Twin Diode Medium mu Triode

Detector, Amplifier (=6BF6)

-

6S7, 6S7G

RCO Pentode

RF and IF Amplifier

-

6T7G

Twin Diode High mu Triode

Detector, Amplifier

6U7G

-

RCO Pentode

RF and IF Amplifier

6V7G

-

Twin Diode Medium mu Triode

Detector, Amplifier (=85)

-

6W7G

SCO Pentode

Biased Detector, AF Amplifier (=6J7)

6Y7G

-

High mu Twin Power Triode

Class B Power Amplifer (=79)

6Z7G

-

High mu Twin Power Triode

Class B Power Amplifer

6SA7, 6SA7GT

12SA7, 12SA7GT

Penta-grid

Converter

6SB7Y (Metal only)

-

Penta-grid

Converter for FM

6SC7 (Metal only)

12SC7 (Metal only)

High mu Twin Triode

Phase Inverter

6SD7GT+

SemiRCO Pentode

RF or IF Amplifier

6SF7 (Metal only)

12SF7 (Metal only)

Diode RCO Pentode

Detector, RF or IF Amplifier

6SG7 6SG7GT+

12SG7 12SG7GT+

RCO Pentode

RF or IF Amplifier up to 18MHz

6SH7 6SH7GT+

12SH7 (Metal only)

SCO Pentode

HF and WB Amplifier, Limitter

6SJ7, 6SJ7GT

12SJ7, 12SJ7GT

SCO Pentode

RF and AF Amplifier, Baiased Detecter

6SK7, 6SK7GT

12SK7, 12SK7GT

RCO Pentode

RF or IF Amplifier

6SL7GT (600mA)

12SL7GT (300mA)

High mu Twin Triode

Phase Inverter

6SN7GT (600mA)

6SN7GTA, 6SN7GTB

12SN7GT (300mA)

-

Medium mu Twin Triode

Phase Inverter, Resistance-coupled amplifier

TV Ver. and Hor. Def. Osc. or Ver Def Amp.

6SQ7, 6SQ7GT

12SQ7, 12SQ7GT

Twin Diode High mu Triode

Detector Amplifier

6SR7 (Metal only)

12SR7, 12SR7GT

Twin Diode Medium mu Triode

Detector, Amplifier (=6R7 =6BF6)

-

6SS7 (Metal only)

RCO Pentode

RF or IF Amplifier

-

6ST7 (Metal only)

Twin Diode Medium mu Triode

Detector, Amplifier ( =6BF6)

-

12SW7 12SW7GT+

Low +B Version of 12SR7GT

(Industrial type)

-

12SX7GT

Low +B Version of 12SN7GT

(Industrial type)

-

12SY7 12SY7GT+

Low +B Version of 12SA7GT

(Industrial type)

-

6SZ7 (Metal only)

Twin Diode High mu Triode

Detector, Amplifier ( =6AT6)

6AB7/1853 6AB7 (450mA)

-

RCO Pentode

RF, WB IF Amplifier

6AC7/1852 6AC7, 6AC7GT+ (450mA)

-

SCO Pentode

RF, WB IF or Video Amplifier

6AG7, 6AG7GT+ (650mA)

-

Power Pentode

Output Stage of Video Amp

-

12AH7GT

Medium mu Triode

AF Amplifier

117L7GT/117M7GT

117N7GT

*Toshiba Matsuda (1958)

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Table 6F. List of 8-Series American G and GT Tubes

Ef 6.3V

300mA

If 150mA

Function

Purpose

RCA HB-3

6A8, 6A8G, 6A8GT

12A8GT

Penta-grid

Converter

-, -, 12-41 /9-55

-

12B8GT

(300mA)

Triode Pentode

Detector, RF, IF Amplifier

- /none

6B8, 6B8G

12C8 (Metal only)

Twin Diode RCO Pentode

Detector and IF Amplifier

9-41, - /3-55

6C8G

-

Twin Medium mu Triode

AF Amplifier Pahse Inverter

12-41/

6E8G

-

Triode Heptode

Converter

-

6F8G (600mA)

-

Twin Medium mu Triode

AF Amplifier Pahse Inverter

1-43/

6J8G

-

Triode Heptode

Converter

none/

6K8, 6K8G, 6K8GT

12K8 (Metal only)

Triode Hexode

Converter

-, -, 5-41 / 8-57

-

12L8GT

Twin Pentode Power Amplifier

(Inddustrial Type)

- /10-43

6S8GT

-

12S8GT

Triple Diode High mu Triode

FM Detector amplifier

- /9-49

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Samples -First Ages/第一世代

GT管の実際を私の持っているジャンク球で眺めてみましょう。


6A8-GT, 12A8-GT -Penta-Grid Converter

6A8-GTは,米国RCAが開発した初代5格子周波数変換管2A7, 6A7(日本ではUt-2A7, Ut-6A7)の仲間で,まずRCAが1935年にオクタル・ベースのメタル管6A8に焼き直し,その後,各社がガラス管版の6A8-G(1935年),6A8-GT(1938年),ならびに6A8-GT/Gを作りました。オクタルガラス管6SA7の前身。我が国では,メタル管US-6A8は作りましたが,ガラス管版6A8-GTは作りませんでした。

12A8-GT/Gは,6A8系のフィラメント電流150mA版です。6A8系は300mA系のトランスレスにも使われましたが,後に150mA系のトランスレス管が規格され1939年に12A8-GT/Gが作られました。

Specification of 6A8/6A8-GT (2007.3.29追加)

Base

Outline

Ef V

If

A

Eb V

Esg

g3-5

V

Eg2

V

Eg

V

Rg1

ohm

Ib mA

Isg

g3-5

mA

Ig2

mA

Ig1

mA

Rk

ohm

rp Mohm

gc

mA/V

RCA-6A8, New All-Metal Tubes, 1936

1;S, 2;h, 3;p, 4:g3-5, 5;g1, 6;g2, 7;h, 8;k, TOP=g4

Metal D=1-1/16 inch,

L=3-1/8 inch

6.3

0.3

250

100

100

50

250* (20 k ohm)

100

-3

-1.5

50k

50k

3.3

1.2

3.2

1.5

4.0

1.6

0.5

0.25

-

-

-

-

0.5

0.35

6A8, 6A8-G, 6A8-GT,

12A8-GT

RCA RC-16, 1950

1; S-6A8, nc-6A8-G, BC-6A8-GT, other pins: same above

outline 4, 33, 23

MTT8/ ST12/ T9

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

100

50

250*

100

-3

-1.5

50k

50k

3.5

1.1

2.7

1.3

4

2

0.4

0.25

-

0.36

0.6

0.55

0.36

*200V以上の場合は電圧降下抵抗R=20kohmを使用すること

Refer to the Radio_tube_32_super.html for specifications of Ut-2A7 and Ut-6A7

 

GT(Metal SLEEVE)

2本のサンプルは,ブランド名StewartとTung-Solです。ともにTung-Solの製造と思われます。ベースにメタルスリーブが巻かれ,ガラス管下部は黒のスートが施されています。製造は1940年代初頭かと思われます。6A8-GTの電極構造は第1グリッドと第3グリッドの巻き線が平型,第2グリッド(発振用3極部プレート)は支柱のみ,第4,第5が円筒状である。下記のTung-Solの6A8-GTの例は,第4グリッド(信号入力)の支柱が6SA7系と同じように他のグリッド支柱に対して90度異なるカソード対向面に配置されている。RCA, Sylvania, Raytheonの例を見る限り,そのような例は無かった。

[2b9]

6A8-GTs, Stewart in 1942? and Tung-Sol in Early 1940s

Stewart 6A8-GT (1942?) (MR 28), 赤ペイント,ガラス黒スート, 下部は円盤マイカ, 上部は長方形マイカで四隅がガラス管に接触。下部皿ペレット・ゲッタ, バンタム・ステム

Tung-Sol 6A8-GT, プリント消え。構造は全く同じ。


*12A8-GT RCA 060510, *12A8-GT RCA 060530, *12A8-GT Syl 060603, *12A8-GT Ray 060616,

[AiK]

12A8-GTs, RCAs, Raytheon and Sylvania

[AiKr]

Bottom view of Sylvania 12A8-GT

[AiKr]

Bottom, Stem and Top view of Sylvania 12A8-GT

[AiK]

Boxes of 12A8-GT, RCAs, Raytheon and Sylvania

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6L7G -Penta-grid Mixer/5格子混合管

6L7-Gは,米国RCAが開発した初代5格子周波数混合管6L7の仲間で,まずRCAが1935年にオクタル・ベースのメタル管6L7(我が国ではUS-6L7)を開発し,その後,各社がガラス管版の6L7-G(1935年)を作りました。メタル管6L7は第1ピンがシールドで,6番ピンは未使用です。ガラス管6L7Gの第1ピンはNC(無接続)です。我が国では,ガラス管は7pin-ST管に焼き直したUt-6L7Gが1937年に作られました。

Pin Location of American 6L7G and Japanese Ut-6L7-G

Tube

Base

pin1

pin2

pin3

pin4

pin5

pin6

pin7

pin8

top

American 6L7G

Octal

s/NC

h

p

g2+g4

g3

-

h

k+g5

g1

Ut-6L7-G

Ut(7)

h

p

g2+g4

g3

g5

k

h

g1

この球はグリッドが5個もあるので内部構造が複雑で,日本製は特に工作が悪いためか機械的に強度が弱く,電極振動の問題を生じます。電極タッチが多いようです。戦後の1本も静かに通電すると動きますがちょっと揺らすとたちまちショートしてしまいます。米国製は後に第4グリッド用に支柱を4本立てたようです。

Spec of 6L7/6L7G

Tube

Class

Eh V

Ih A

Eb V

Esg V

Eg3 V

Eg5 V

Eg V

Ib mA

Isg mA

gc

mA/V

rp

Mohm

Eosc Vp

Rg3 kohm

6L7

max 300

max 150

6L7

Conv

6.3

0.3

250

150

-15

0

-6 min

3.3

9.2

0.35

>1

18

50


6K7-G, 6K7-GT, 12K7-GT RCO Pentode

6K7-GTは有名なバリミュー5極管で,ST管UZ-78UZ-6D6の仲間です。RCAが1935年にメタル管に焼き直して6K7という名称になりましたが,その後,ガラス版のG管6K7-G(1935年),GT管6K7-GT(1938年),ならびにGT/G管が作られました。6K7系は300mA系のトランスレスにも使われましたが,後に150mA系のトランスレス管が規格され1939年に12K7-GT/Gが作られました。オクタルガラス管6SK7の前身。

Specification of 6K7-GT (2007.4.1追加)

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V

Ib mA

Isg mA

mu

rp Mohm

gm

mA/V

Eg V at 2uA/V

C pF

RCA-6K7, New All-Metal Tubes, 1936

1;S, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g3, 7;h, 8;k, TOP=g1

Metal D=1-5/16 inch,

L=3-1/8 inch

6.3

0.3

250 max

250 max

180

90

125 max

100

75

90

-3

-3

-3

-3

10.5

7.0

4.0

5.4

2.6

1.7

1.0

1.3

990

1160

1100

400

0.6

0.8

1.0

0.315

1.650

1.450

1.100

1.275

-52.5

-42.5

-32.5

-38.5

Cgp= 0.005

Cin= 7

Cout= 12

6K7 =6K7G =6K7GT RCA RC-16 (1950)

1;S/ NC/ BC, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g3, 7;h, 8;k, TOP=g1

outline 4, 33, 23

MTT8/ ST12/ T9

6.3

0.3 ac/dc

250

250

100

125

100

100

-3

-3

-1

10.5

7.0

9.5

2.6

1.7

2.7

-

0.6

0.8

0.15

1.65

1.45

1.65

-52.5

-42.5

-38.5

-

6K7-G Silvertone 030512, 6K7-G Zenith 030512

[New][Af5r]

6K7-Gs, Zenith and Sylvania

[New][Af5]

Top view of 6K7-Gs, Zenith and Sylvania

[New][Af5r]

Bottom view of 6K7-G

GT(Metal SLEEVE)

Tung-Sol JAN CTL 6K7-GT/VT-86B

(1943?) (30), 黒ペイント,サイドマイカ, 下部皿ペレットゲッタ, バンタム

サンプルは戦時中の軍用版でJAN CTL 6K7-GT/VT-86Bと,陸軍・海軍共通の名称と,陸軍専用のVT名のダブル名称管です。製造コード30は意味不明,おそらく1940年代初頭と思われます。これはバンタム・ステム(短いピンチ・ステム)です。

[2b6]

Tung-Sol JAN CTL 6K7-GT /VT-86B in 1943?

12K7-GT? Ken-Rad U0

メッシュ。皿ペレット,バンタム。

*12K7-GT Syl 060616,

12K7-GT Syl Box x6 040827, 12K7-GT KR 030512

[New][AiKr]

Sylvania 12K7GT, 1952

[New][AiKr]

Bottom view of Sylvania 12K7GT, 1952

[New][AiKr]

Box of Sylvania 12K7GT, 1952

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6Q7-G, 6Q7-GT, 12Q7-GT/G -Dual Diode High mu Triode

6Q7-GTはラジオ受信機の検波増幅用の双2極3極管で,UZ-75の仲間です。RCAが1935年にメタル管に焼き直して6Q7という名称になりましたが,その後,ガラス版のG管6Q7-G(1935年),GT管6Q7-GT(1938年),ならびにGT/G管が作られました。6Q7系は300mA系のトランスレスにも使われましたが,後に150mA系のトランスレス管が規格され1939年に12Q7-G, GTが作られました。スーパーヘテロダイン式ラジオの定番で,2極部の1つは検波兼AVC電圧発生に,もう1つはD-AVC(遅延型AVC)電圧発生用に,そして3極部は低周波増幅に使われました。オクタルガラス管6SQ7の前身。

Specification of 6Q7, 6Q7-G, 6Q7-GT and 12Q7-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Eg V

Ib mA

mu

rp kohm

gm

mA/V

c pF

6Q7, 6Q7-G, 6Q7-GT, 12Q7-GT

RCA RC-16 (1950)

1:S/ NC/ BC 2;h, 3:p, 4;pd2, 5:pd1, 7;h, 8;k, top=g

outline 4; D=1-5/16 inch, L=3-1/8 inch max

outline 33; D=ST12 / 1-9/16 inch, L=4-15/32 inch

outline 23; D=T9/ 1-5/16 inch, L=3-5/16 inch

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

-3.0

-1.0

1.0

0.8

70

58

58

1.200

1.200

6Q7, 6Q7-G

(ラジオ技術教科書 NHK '48)

1:S, 2;h, 3:p, 4;pd2, 5:pd1, 7;h, 8;k, top=g

-

6.3

0.3

250

-3.0

1.1

70

58

1.200

6Q7-G Zenith 060410

[AeGr]

Unknown Maker, 6Q7-G /イギリスのラジオに入っていたもの

GT(Metal SLEEVE)

6Q7-GT RCA 030512

*12Q7-GT Syl 060529, *12Q7-GT NU 060615,

[New][AiK]

12Q7-GTs, Sylvania and Nationa-Union

[New][AiK]

Back view of 12Q7-GTs, Sylvania and Nationa-Union

[New][AiK]

Box of 12Q7-GTs, Sylvania and Nationa-Union

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6F6-G, 6F6-GT

6F6-GTはラジオ受信機の電力増幅用5極管で,UZ-42の仲間です。RCAが1935年にメタル管に焼き直して6F6という名称になりましたが,その後,ガラス版のG管6F6-G(1935年),GT管6F6-GT(1940年),ならびにGT/G管が作られました。初期の頃のスーパーヘテロダイン式ラジオではトランス付きや6.3V直流点火では6F6-Gが使われましたが,やがて主力は小型の6K6-GTやビーム管6V6-GT等に移行しました。しかし,廃れることなく戦後まで使用されました。

Specification of 6F6-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL kohm

Po W

D %

6F6, 6F6-G, 6F6-GT

RCA RC-16 (1950)

1;S/ nc/ nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

Outline 6, 35, 26

6.3

0.7

285

250

285

250

285

250

285

250

440 ohm

410 ohm

-20

-16.5

38-38

34-35

38-40

34-36

7-12

6.5-9.7

7-13

6.5-10.5

-

-

78

80

-

-

2.55

2.5

7

4.5

3.1

4.8

3.2

9

8.5

9

8

US-6F6, 6F6-GT

(Matsuda'51)

1;S/ nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

15, 21

MT574 D=33.2 mm max, L=83+0/-6 mm

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

6.3

0.7

285

250

285

250

285

250

285

250

440 ohm

410 ohm

-20

-16.5

38

34

38

34

7

6.5

7

6.5

-

-

78

80

-

-

2.55

2.5

7

4.5

3.1

4.8

3.2

最大規格(UZ-42):Eb375V, Esg285V, Pb11W, Psg3.75W, Ehk =90Vmax

6F6GT GE (5-48)

 [Af5]

GE 6F6-GT in 1955

[New][Af5]

[New][Af5]

Top and Bottom of GE 6F6-GT


6G6-G

オクタルガラス管オリジナルの省電力5極出力管。6G6-Gが1937年, ミニアチュア管6AK6。これらはおもに自動車用,業務用,軍用に使われたようです。

Specification of 6G6-G

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V (AF V)

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL kohm

Po W

D %

6G6-G

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

Outline 31

6.3

0.15

180

180

-9

15

2.5

175

2.300

10

1.1

10

6G6-Gx2 KR K3 (ok,ok) 030207

[YkG][YkG]

RCA, JAN CRC 6G6G


6K6-GT

5極出力管。ST管41のオクタルガラス版。6K6-Gが1937年, 6K6-GTが1938年, ミニアチュア管6AR5

Specification of 6K6-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V (AF V)

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL kohm

Po W

D %

6K6-GT

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

Outline 22

6.3

0.4

315

250

100

250

250

100

-21 (21)

-18 (18)

-7 (7)

25.5-28

32-33

9.0-9.5

4.0-9

5.5-10

1.6-3

110

90

104

2.100

2.300

1.500

9.0

7.6

12.0

4.5

3.4

0.35

15

11

11

JAN CNU 6K6-GT 247 2-31 050123


6X5-GT/G -Fullwave Rectifier

ラジオ用の両波整流管6X5は,ST管6Z4/84のGT版です。米国では1936年にメタル版の6X5が登場。1938年に6X5-GTが登場。戦後1945年にミニアチュア管6X4が登場しています。

Specification of 6X5-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Peak Inv. Eb V

Peak Ib mA

Ehk

Eb V rms

C uF

I out mA

Eo V at 35 mA

Eo V at 70 mA

Volt reg (V)

6X5, 6X5-GT

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;pd2, 5;pd1, 7;h. 8;k

outline 6, 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

32

0.15

1250

210

+/- 450

Cap

Coke

650 (325)

900 (450)

Zp= 150 ohm

L= 8H

70

390

385

355

375

35

10

6X5-GT

(Matsuda'51)

1;nc, 2;h, 3;p, 5;p, 7;h. 8;k

21

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

6.3

0.6

1250

210

450 max

C input

choke input

325

450

Zp= 150 ohm

L= 8H

70

70

GT/G(Bakelite)

サンプルは過渡期のGT/G版です。戦時中の軍用版でJAN CHS 6X5-GT/G / VT-126Bと,陸軍・海軍共通の名称と,陸軍専用のVT名のダブル名称管です。電極は古い6Z4/84の中期の構造を踏襲しています。実はSylvaniaは1950年になっても同じ構造の6X5GTを製造していますので,このサンプルは1940年代後半と思われます。

[2b6]

Sylvania JAN CHS 6X5-GT/G /VT-126-B after 1945?

Sylvania JAN-CHS 6X5-GT/G/VT-126-B (1940s?), 白ペイント,長方マイカ, 下部皿ペレット・ゲッタ, バンタム・ステム。 辻野氏寄贈

6X5-GT Syl uda990711

[1kT]

6X5-GTs, FMCO/Sylvania, FMCO/CBS-Hytron, Bendix Radio/Raytheon, and Fomoa/Unknown

FMCO 6X5-GT (QOM 312 0-52B),Sylvania,1950, em=[49,49],

FMCO 6X5-GT (210 51-22 B, CBS-Hytron 1951), em=[52,51],

Bendix Radio 6X5-GT (280848, Raytheon, 1948), em=[34,23]<40, and

Fomoa (4-09 B, unknown maker 1954), em=[52,48]

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5Y3-G, 5Y3-GT

1935年頃,5Y3-G,ST管80のオクタルガラス版。1936年に米国でST管80をSTガラスのままベースをオクタル版とした5Y3-Gが誕生しました。また,ベースの異なる5Y4-Gもマイナーではあるが作られました。1930年代後半は出力管6F6-Gとともによく使われました。PhilcoはSylvaniaの5Y4-Gが主に使われた。戦後になり1946年小型の5Y3-GTが登場しました。

Specification of 5Y3-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Peak Inv. Eb V

Peak Ib mA

Ehk

Eb V rms

C uF

I out mA

Eo V at half mA

Eo V at full mA

Volt reg (V)

5Y3-G, 5Y3-GT

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;pd2, 5;pd1, 7;h. 8;k

outline 6, 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

5.0

2.0

1250

210

+/- 450

Cap

Coke

700 (350)

1000 (500)

700 (350)

1000 (500)

Zp= 140 ohm

Zp= 50 ohm

L= 10H

L= 10H

84

125

125

150

610

390

405

270

560

350

390

245

50

40

15

25

5Y3-G, 5Y3-GT

(Matsuda'51)

1;nc, 2;h, 3;nc, 4;pd2, 5;nc, 6;pd1, 7;nc. 8;h

57, 21

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

5.0

2.0

1400

375

350 max

C input

choke input

350

500

Zp= 50 ohm

L= 5H

125

125

 (5Y3-GT GE (59-39 188-5), 1959) --> see 5Y3-GT on the Page "Audio Rectifier"

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25L6-GT, 25L6-GT/G, 50L6-GT

1936年。300mA系のトランスレス初のビーム出力管。初のG管は5極出力管43のメタル管25A6であったが,その後,ビーム管が発明され,6.3Vのメタル管6L6がデビューするとともに,トランスレス用にメタル管25L6が作られた。1937年にオクタルガラス管25L6-G, 1938年にガラス25L6-GTが作られた。トランスレスラジオで活躍したのは1937年頃から1940年頃までである。1939年に150mA系の真空管がデビューすると使われなくなった。しかし,戦後の一時期,1950年代の初めには300mA系のトランスレスTVで再び使われた。

50L6GTは25L6GTの150mA版。

25L6-GT x3 020330

[New][Af5r]

Sylvania 25L6-GTs

[New][Af5r][New][Af5r]

RCA 25L6-GT

50L6-GT

[New][AiNr][New][AiN]

RCA 50L6-GT (9-56), and Top view

[New][AiNr]

GE 50L6-GT

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25Z6-GT

倍電圧整流管。1935年に25A6とともにメタル管25Z6が作られた。300mA系のトランスレス管UZ-43, KZ-25Z5のメタル版である。1937年にオクタルガラス管25Z6-G, 1938年に25Z6-GTが作られた。トランスレスラジオで活躍したのは1937年頃から1940年頃までである。1939年に150mA系の真空管がデビューすると次第に使われなくなった。

*25Z6-GT RCA1

*25Z6-GT/G RCA1(E?)

[1kT]

From Right, RCA Radiotron 25Z6-GT (TE6), begining of 1940s?, em=[-46,47], JAN CRC 25Z6-GT/G RCA SC8657A (652), 1946, em=[36,44].

[1kT]

National Union 25Z6-GT/G (UL)

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6D8-G -Penta-grid Converter

6D8-Gは,省ヒータ電力型の周波数変換用の7極管。

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6E8-MG -Triode and Heptode Converter

6E8-G/6E8-MGはフランス独自の周波数変換用の3極7極管。米国球でないが説明のため,このページに取り上げた。ガラスオクタルで何故か米国名を持つ。1937年頃の欧州球です。構造は発振用3極部のグリッドは混合用7極部の第3グリッドに内部接続されています。受信信号は7極部第1グリッドに接続しますので5極管増幅後,発振信号と混合されます。

フランス製の6E8MG?

Specification of 6E8-G (2007.3.29追加)

Base

Outline

Ef V

If

A

unit

Eb V

Esg

g2-4

V

Eg1

V

Rk ohm

Ib mA

Isg

g2-4

mA

rp Mohm

gc/ gm

mA/V

6E8-G

 

1;-, 2;h, 3;p, 4;g2+g4, 5;g3+gt, 6;pt, 7;h, 8;k, top=g1

-

6.3

0.3

Hexode

250

100

-2

400

2.3

-

1.25

0.65

Triode

150

0

-

-

6E8-MG 020103

[Af5r]

NEOTRON 6E8MG (10-56)

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6J8-G -Triode and Heptode Converter

6J8-Gは,周波数変換用の3極7極管で,Sylvaniaが1937年に発表した欧州風の球です。後にロクタル管に焼き直して7J7が作られました。発振用3極部が他励式なので短波までスムーズに発振してくれます。発振用3極部のグリッドは混合用7極部の第3グリッドに内部接続されています。受信信号は7極部第1グリッドに接続しますので5極管増幅後,発振信号と混合されます。変換コンダクタンスgcが欧州球に比べて低かったので米国ではメジャーになれずPhilco1社以外使用しなかったとJ.W.Stokesは説明しています。

Specification of 6J8-G (2007.3.29追加)

Base

Outline

Ef V

If

A

unit

Eb V

Esg

g2-4

V

Eg3 / Egt

V

Rg3 / Rgt

V/ ohm

Ib mA

Isg

g2-4

mA

Ig3

mA

rp Mohm

gc/ gm

mA/V

6J8-G

Sylvania 1946

1; S, 2;h, 3;p, 4;g2+g4, 5;gt+g3, 6;pt, 7;h, 8; k+g5, top=g1

ST12, L=4-15/32 inch

6.3

0.3

Heptode

250

100

100

100

-3

-3

50k

50k

1.4

1.5

2.8

2.6

0.4

0.3

1.5

0.5

0.29

0.28

Triode

250 *

100

-

-3

5.0

3.2

-

Triode

150

-3

6.6

mu= 15

10.7k

1.4

*=20k ohm

6J8-G Syl 001009

[New][Af5r]

Sylvania 6J8-G

[New][Af5][New][Af5]

Top View of Sylvania 6J8-G

[New][Af5][New][Af5r]

Grid wire and Bottom view of Sylvania 6J8-G

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6K8-G, 6K8-GT -
Triode Hexode

6K8-GTは,有名な周波数変換用の3極6極管で,RCAが1938年に発表した新しい周波数変換管6K8をメタル管からガラス管に焼き直したものです。同じ年にはガラス管の6K8-G, 6K8-GTが作られた模様。1939年に150mA系のメタル管12K8が作られ,後にガラス管12K8-GTも作られました。電極構造はカソード並びに第1グリッドが共通の3極と6極の複合管で,カソード片面に3極部を,反対側の面に6極部を配置しています。2A7, 6A7/6A8の発振のし難さ改良したもので,3極部が発振専用の大きなプレートを持つため,短波までの混合が容易になりました。ただし,カソードを境にして3極と6極部を作るのにグリッド構造を従来の同心円状ではなくスリット状にしたため,製作上の困難が大きく,コンバータの主流は後に出たビーム構造を取り入れた同心円状の6SA7に移行した。

Specification of 6K8/6K8-GT (2007.3.29追加)

Base

Outline

Ef V

If

A

unit

Eb V

Esg

g2-4

V

Eg3

V

Rg1

V/ ohm

Ib mA

Isg

g2-4

mA

Ig1

mA

rp Mohm

gc/ gm

mA/V

6K8, 6K8-G, 6K8-GT,

12K8

RCA RC-16, 1950

outline 5, 33, 23

MTT8/ ST12/ T9

6.3

12.6

0.3

0.15

Hexode

250

100

100

50

-3

-3

50k

50k

2.5

2.3

6.5

6.2

0.15

0.6

0.4

0.35

0.325

Triode

100

3.8

Triode

100

0

3.000

6K8-G - 030512

[New][Af5r]

Unknown Maker, 6K8-G

[New][Af5][New][Af5r]

Top and Bottom View of 6K8-G

GT(Metal SLEEVE)

サンプルはRaytheon,JAN-CRP-とありますので軍用版で,製造コード8-26から1948年製かと思われます。Raytheonは電極下部のステムの短いバンタル・ステム(ボタンステム)を採用しましたが,この球はそれより前のバンタム・ステムです。ゲッタが皿から四角い針金だけのキック・ゲッタに変わりました。

[2b6]

Raytheon JAN-CRP-6K8-GT in 1948?

Raytheon JAN-CRP-6K8-GT (1948) (8-26), 黒ペイント,黒筒シールド, サイドマイカ, 下部角ゲッタ, バンタム・ステム。職場のゴミ。エミ減。

JAN CRP 6K8-GT Raytheon SCA274, 280/1-23, 990711 uda

New[0i9]

Raytheon JAN-CRP-6K8-GT in 1951 (1-23) (宇田さん寄贈)

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6J7-G, 6J7-GT,
12J7-GT - SCO Pentode

6J7-GTは有名なシャープカットオフ5極管で,ST管UZ-77UZ-6C6の仲間です。RCAが1935年にメタル管に焼き直して6J7という名称になりましたが,その後,ガラス版のG管6J7-G(1935年),GT管6J7-GT(1938年),ならびにGT/G管が作られました。6J7系は300mA系のトランスレスにも使われましたが,後に150mA系のトランスレス管が規格され1940年に12J7-G, 12J7-GTが作られました。

Specification of 6J7-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V

Ib mA

Isg mA

mu

rp Mohm

gm

mA/V

C pF

RCA-6J7, New All-Metal Tubes, 1936

1;S, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g3, 7;h, 8;h, TOP=g1

Metal D=1-5/16 inch,

L=3-1/8 inch

6.3

0.3

250 max

100

100

100

-3

-3

2

2

0.5

0.5

1500 >

1185

1.5>

1.0

1.225

1.185

Cgp= 0.005

Ci=7

Co=12

6K7 =6K7G =6K7GT RCA RC-16 (1950)

1;S/ NC/ BC, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g3, 7;h, 8;h, TOP=g1

outline 4, 33, 23

MTT8/ ST12/ T9

6.3

0.3

250

100

100

100

-3

-3

2

2

0.5

0.5

-

1.0>

1.0

1.225

1.185

Samples

Unknown Maker 6J7-G

6J7-G 020103, 6J7-G ? Philco P8 030512

[New][Af5r]

6J7-Gs, Unknown and Philco

[New][Af5]

Top view of 6J7-Gs, Unknown and Philco

[New][Af5r][New][Af5r]

Bottom view of 6J7-Gs, Unknown and Philco

GT(Metal SLEEVE)

6J7-GT Tungsol sakai=030125, 6J7-GT GE 743 030512

6J7-GT Tung-Sol

サンプルは名称から民生用と分かりますが,錆があり製造コードは失われています。これはバンタム・ステム(短いピンチ・ステム)で,ゲッタは皿ペレット型です。戦前か1940年の後半か分かりません。

6J7-GT GE 743 188-5

1947年製。これはバンタム・ステム(短いピンチ・ステム)で,ゲッタは皿ペレット型です。ゲッター膜が白色化し真空もれです。

12J7-GT RCA LJ,

バンタム・ステム(短いピンチ・ステム)で,ゲッタは角型。

12J7-GT GE 5-04 188-5

白文字。1955年。バンタム・ステム(短いピンチ・ステム)で,ゲッタは角型。

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6H6-GT -Twin Diode

1935年に6H66H6-G,1938年に6H6-GT

6H6-GT(SYl),

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6U7-G -RCO Pentode

1936年頃,ST管の6D6をオクタルガラス管とした球です。後に6K7-G/GTに合流し消えて無くなりました。

6U7-G National Union (Base印字, KN, ガラスPS) 040504

[New][Af5r]

National Union, 6U7-G

[New][Af5][New][Af5r]

Top and Bottom View of National Union, 6U7-G

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32L7-GT -Rectifier -Beam Power Amplifier

1939年。AC-DC受信機の整流と電力増幅。この球は300mA系のトランスレス用である。

32L7-GT/G Radiocoin (469) box 040410

[AiNr] [AiNr] [New][AiNr]

Radiocoin 32L7-GT/G

[AiN]

Top View of Radiocoin 32L7-GT/G

[AiN][AiNr]

Radiocoin 32L7-GT/G

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6C5-GT/G, 6C5-GT -Menium Mu Triode

6C5-GTは中増幅率の3極管です。6C5は1935年に6J7を内部で3極管接続としたメタル管が作られ,その後,1935年にG管,1938年にガラス版の6C5-GT並びにGT/G管が作られました。

[New][Af5r]

RCA 6C5-GT/G and 6C5-GT

[Af5][New][Af5r]

Top and Bottom of RCA 6C5-GT/G and 6C5-GT

[New][Af5r]

Boxs of RCA 6C5-GT/G and 6C5-GT

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6J5-GT/G, 6J5-GT -Menium Mu Triode

6J5-GTは中増幅率の3極管です。6J5は1937年にメタル管が作られ,その後,G管,1938年にガラス版の6J5-GT,ならびにGT/G管が作られました。また,2ユニット入れた6SN7-GTも作られています。戦後,我が国でも通信用やオーディオ用として1950年代に活躍しました。またTV時代にあっては6SN7-GTのミニアチュア管の6CG7, 6FQ7に受け継がれ活躍しました。

[2b6]

NU 6J5-GT/G in 1941? and FMCo/Sylvania 6J5-GTs in 1949 and 1950.

GT/G(Metal SLEEVE)

写真左のサンプルは過渡期のGT/G管(National Union)で,製造は1940年代初頭ではないかと思われます。

NU 6J5-GT/G (1940s?) (10?), 白ペイント,3リブ平型プレート, 爪つき円盤マイカ,下部皿ペレットゲッタ, バンタム・ステム。

GT(Metal SLEEVE)

写真右2本のサンプルはGT管(Sylvania)で,製造コードから戦後の1949年から50年にかけての製造と見られます。いずれもメタル・シェル付きで,やや背の高いピンチ・ステムです。ブランド名のFMCoはフォード・モータースですから,自動車ラジオのプッシュプル・アンプのドライバーや位相反転に用いられたもののようです。ゲッタは角型のキックゲッタです。

FMCo/Sylvania 6J5-GT (1949) (F9M) (312 9-39Z), 黄ペイント,黒筒プレート, 長方マイカ, 下部角ゲッタ, ピンチ・ステム (F9M=1949,Jun, OEM)

FMCo/Sylvania 6J5-GT (1950) (F0M) (312 0-52C), 黄ペイント,灰筒プレート, 長方マイカ, 下部角ゲッタ, ピンチ・ステム (F0M=1950,Jun, OEM)

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6P5-GT Medium mu Triode

6P5-GTは中増幅率の3極管で,ST管76のGT版です。1936年に6P5-Gが登場。1938年頃6P5-GTが登場したものと思われます。昔の3極出力管やGT管が登場した時代に現れたダイナミック結合型の3極管は低感度だったので76はドライブ用によく用いられましたので,6P5-GTはその目的で作られたのでしょう。しかし,実際には豊富な76が用いられ,6P5-GTはマイナーな存在で,余り知られることなく消えていきました。

GT(Metal SLEEVE)

サンプルは丸い管名枠が残っているだけで,メーカー名が消えてありません。バンタム・ステムです。ゲッタもマイカ板も古い形で,1940年代初頭の製造と思われます。

[2b6]

Unknown Maker 6P5-GT in Early 1940s

6P5-GT (1940s?) , 3リブ黒筒プレート,上部十字マイカ, 下部皿ペレットゲッタ, バンタム・ステム

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Samples -Second Ages/第二世代


6SA7-GT/G, 12SA7-GT/G, 6SA7-GT -Penta-Grid Converter

6SA7-GTは有名な5格子周波数変換管。シングル・エンド型メタル管6SA71938年にデビューしてから,1939年頃ガラス管版6SA7-GT, 12Vのトランスレス用メタル管12SA7が誕生し,1941年にガラス版の12SA7-GT/Gが誕生しました。ミニアチュア管6BE6の前身。

Specification of 6SA7-GT/12SA7-GT (2007.3.31追加)

Base

Outline

Ef V

If

A

Eb V

Esg

g2-4

V

Eg

V

Rg1

ohm

Ib mA

Isg

g2-4

mA

Ig1

mA

tot Ik mA

rp Mohm

gc

mA/V

C pF

6SA7,

12SA7

RCA RC-16, 1950

1;S+g5, 2;h, 3;p, 4:g2-4, 5;g1, 6;k, 7;h, 8;k3

outline 3

D=1-5/16 inch, L=2-5/8 inch max

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

100

100

0

0

20k

20k

3.5

3.3

8.5

8.5

0.5

0.5

12.5

12.5

1.0

0.5

0.450

0.425

Ci=9.5, Co=9.5, Coscgk= 7

6SA7-GT,

12SA7-GT

RCA RC-16, 1950

1;nc, 2;h, 3;p, 4:g2-4, 5;g1, 6;k+g5, 7;h, 8;k3

outline 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

Ci=11, Co=11, Coscgk= 8

6SA7-GT

12SA7-GT

マツダ, 1951

sa

19

T29 D=34 mm max, L=85 mm max

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

0

20k

3.2

8.0

0.5

11.7

1.0

0.450 ++

sa

++ 2uA/V at Eg3=-35V, gm(osc)=4.5 mA/V at Eg=0V, Eb(g2+p)=100V


(1) GT/G Tube

[2b6]

Zenith 12SA7-GT/G in 1941?, Tung-Sol 6SA7-GT/G in 1941? and Zenith/Hytron? 6SA7-GT/G Bakelite in 1946

はじめに紹介する3本は,ともに過渡期のGT/G管です。左の2本はZenithの12SA7GT/GとTung-Solの6SA7GT/Gで,初期のモデルらしく,プレートのように見えるメッシュの筒は実はプレートの外周にある金属シールドで,さらにまた,ベース部はメタル・シェルが使われています。ガラス管ながらメタル管並のシールド効果を持つという,かなり手の込んだ造りをしています。メタル版は第5グリッドg5と電極シールドとしての外囲器(メタル管筒)がpin-8に結ばれておりますが,このプレート外周シールド筒を持つガラス版も同様のピン配置をしており,完全な互換性を持っています

次の右1本はZenithの6SA7GT/Gで,製造コードからSylvania製かと思われます。一見してやや新しいことが分かります。まず,電極上部のプレート・シールドが省略され,さらにベースはベークライト製に代わりました。電極下部のステムには金属板による内部シールドが取り付けられました。まだ,ガラス管壁にはカーボン・スートはありません。ベークライト・ベース版の球はプレート外周シールド筒を持たないので,g5はカソードkに接続されており,pin-8はNCとなっていますので,メタル管とはベースピン互換性がありません。

GT/G(Metal SLEEVE)

Zenith 12SA7-GT/G (1941?) (1M) REPLACE ONLY WITH A GENUINE ZENITH TUBE, 黄ペイント,天井長方マイカ, 外周金属多孔筒シールド, 上部下部電極シールド付き,上部は長方形マイカ,下部はマイカなし,下部皿ペレットゲッタ, バンタム・ステム

Tung-Sol 6SA7-GT/G (1941?) (13), 黒ペイント,サイドマイカ, 外周金属多孔筒シールド, 上部下部マイカとも円盤型でシールド筒にはまっている,下部皿ペレットゲッタ, バンタム・ステム

GT/G(Bakelite SLEEVE)

Zenith/Hytron? 6SA7-GT/G (1946?) (R6R) REPLACE ONLY WITH A GENUINE ZENITH TUBE, 黄ペイント, 4リブ黒化プレート, スート無し,長方天井マイカ, 下部皿ペレットゲッタ, ピンチ・ステム (ゲッタ以外は後に紹介するHytronのGT管と構造は全く同じ)

(2) GT Tube

今度は馴染みの深いGT版のサンプルです。

[2b6]

6SA7-GTs, Hytron in 1947, FMCo/Hytron in 1950 and FMCo/Sylvania in 1948.

写真の左2本はHytron製で1947年および1950年頃の製造。先のGT/G管と比べてゲッタが四角い針金のキック・ゲッタになったことだけが異なります。HytronもFMCoのOEM製品を作っていました。写真右は同じくFMCoブランドですが,Sylvaniaで1948?年製,カーボン・スートがあります。

GT(Bakelite SLEEVE)

Hytron 6SA7-GT (1947) (7-5) 赤ペイント, 4リブ黒化プレート, スート無し,長方天井マイカ, 下部角ゲッタ2

FMCo/Hytron 6SA7-GT (1950) (210 50-30B) 白ペイント, 4リブ黒化プレート, スート無し,長方天井マイカ, 下部角ゲッタ充填棒2

FMCo/Sylvania 6SA7-GT (1948?) (L8M) (312 8-12Z) 黄ペイント, 4リブ黒化プレート, スートあり,長方天井マイカ, 下部皿ペレットゲッタ?

[2b6]

6SA7-GTs, Tung-Sol in 1946 and RCA Victor in 1948

サンプルは,Tung-Solの1946年製とRCA Victorの1948年製です。ガラス管が短い例です。

GT(Bakelite SLEEVE) Continured

Tung-Sol 6SA7-GT (1946?) side 3226-52, 白ペイント,3リブ・プレート,ガラス黒スート, 下部皿ペレットゲッタ

RCA Victor 6SA7-GT (1948) (MADE IN USA 852), 銀ペイント,2リブ・プレート,ガラスうすい黒スート, 長方天井マイカ, 下部皿ペレットゲッタ

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6SK7-GT/G, 6SK7-GT, 12SK7GT -RCO Pentode

6SK7-GTは高周波増幅,中間周波増幅用のバリミュー5極管で,メタル管6SK7のガラス管版です。米国では,1938年にRCAが有名なシングル・エンド型のメタル管6SK7を開発,1939年頃にガラス管6SK7-GTが登場。トランスレス用12Vのメタル版12SK7は1939年に誕生し,1941年にガラス管12SK7-GT/Gが誕生しています。ミニアチュア管6BD6の前身。

Specification of 6SK7-GT / 12SK7-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V

Ib mA

Isg mA

Eg at 10 uA/V

rp Mohm

gm

mA/V

C pF

6SK7 RCA RC-16 (1950)

1;s, 2;h, 3;g3, 4;g1, 5;k, 6;g2, 7;h, 8;p

outline 3

D=1-5/16 inch, L=2-5/8 inch max

6.3

0.3 ac/dc

250

100

100

100

-3

-1

9.2

13

2.6

4.0

-35

-35

0.8

0.12

2.000

2.350

Cgp= 0.003

Ci=6.0

Co=7.0

6SK7-GT RCA RC-16 (1950)

1; BC 2;h, 3;g3, 4;g1, 5;k, 6;g2, 7;h, 8;p

outline 24

D=T9/ 1-5/16 inch, L=3-5/16 inch

12.6

0.15

Cgp= 0.005

Ci=6.5

Co=7.5

6SK7-GT

12SK7-GT

(matsuda'51)

1; BS 2;h, 3;g3, 4;g1, 5;k, 6;g2, 7;h, 8;p

22

T-29/ D=34 mm, L=90 mm

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

100

100

-3

-3

9.2

8.9

-

-

-35

-35

0.8

0.25

2.000

1.900

Cgp= 0.008

Ci=6.5

Co=7.0


Samples

(1) GT/G Tube and GT

[2b6]

[2b6]

NU 6SK7-GT/G in 1945?, Tung-Sol 6SK7-GT/G in 1946? and FMCo/GE 6SK7-GT in 1950

サンプル左の2本は過渡期のGT/G管でNU製(1940年代前半)とTung-Sol製(1946年),右の1本は普通のGT管(GE製)です。名称以外に大きな違いは見られません。

GT/G(Metal SLEEVE)

NU 6SK7-GT/G (1945?) side NATIONAL UNION ELECTRON TUBE (KW) (54) 黒ペイント,爪つき天井マイカ, 長方角ゲッタ, 金属色筒シールド, ステムシールド1枚,バンタム・ステム(長)

Tung-Sol 6SK7-GT/G (1946?) side 322626, 黒ペイント,天井マイカの上に長方角ゲッタ, サイドマイカ支持, 金属多孔筒シールド, ステムシールド1枚, マイカノールベース,バンタム・ステム(短)

GT(Metal SLEEVE)

GE 6SK7-GT FMCo, (1950) (188 0-09 Z), 白ペイント,REPLACE ONLY WITH A GENUINE F.M.CO TUBE, 馬蹄形ゲッタ(ゲッタ遮蔽マイカなし), サイドマイカ支持, 金属色筒シールド, ステムシールド1枚,バンタム・ステム(短)

Bantum Stem

[2b6]

Bantum Stem (Tall) of National Union 6SK7-GT/G /バンタム・ステム(長)

[2b6]

6SK7-GTs, RCA in 1946 and FORD MOTOR CO./Sylvania? Two during 1946-1950?

GT(Metal SLEEVE)

RCA 6SK7-GT (1946) side RADIOTRON ELECTRON TUBE (RCA) 黒ペイント,(MADE IN USA 6-49), 爪つき天井マイカ, 長方ゲッタ, 黒筒シールド, ステムシールド両側, バンタム・ステム(短)

FORD MOTOR CO./Raytheon? 6SK7-GT (1946-1950) top 丸(OX), (S), 爪つき天井マイカ, 長方ゲッタ, 黒筒シールドリブ無し, バンタム・ステム(短), 管頭に管名丸枠と製造コード

FORD MOTOR CO./Raytheon? 6SK7-GT (1946-1950) top 丸(HX), (S), 爪つき天井マイカ, 長方ゲッタ, 黒筒シールド2リブ, バンタム・ステム(短), 管頭に管名丸枠と製造コード

[2b6]

FoMoCo/Sylvania 6SK7-GTs, in 1950 and 1951

サンプルの2本は1950,51年のSylvania製でともにロクタル管と同じボタン・ステム型です。ピンチ・ステム(バンタム・ステム)では電極リード線が近接して並んでいますのでガラスの平たい部分を挟み込むに金属シールド板が必要でしたが,ボタン・ステムでは省略できるようで,さらには,高周波増幅管に必需と思われたメタル・シェルも省いたバージョンが作られたようです。

GT(Metal SLEEVE)

FoMoCo/Sylvania 6SK7-GT (1950) (312 052 C), 白ペイント,REPLACE ONLY WITH A GENUINE F.M.CO TUBE, 馬蹄形ゲッタ, 金属色筒シールド, ボタンステム(バンタル), 管頭に管名丸枠と製造コード(W0B)

GT(Bakelite SLEEVE)

FoMoCo/Sylvania 6SK7-GT (1951) (312 139 B), 黄ペイント,REPLACE ONLY WITH A GENUINE F.M.CO TUBE, 馬蹄形ゲッタ, 金属色筒シールド, 黒ベークライト・ベース・セパレータ付き, ボタンステム(バンタル), 管頭に管名丸枠と製造コード(D1B)

12SK7-GT Bantal

[AiKr][AiKr]

Raytheon Bantal 12SK7-GT

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6SQ7-GT, 12SQ7-GT/G -Dual Diode High mu Triode

6SQ7-GTはラジオ受信機の検波増幅用の双2極3極管で,米国では,ダブル・エンド型の6Q7-GTを原形に1938年にRCAがシングル・エンド型メタル管6SQ7を開発,1939年頃にガラス管6SQ7-GTが登場。トランスレス用12Vのメタル版12SQ7は1939年に誕生し,ガラス管12SQ7-GTも同じ年に誕生しています。また1941年に6SQ7-GT/Gが作られています。スーパーヘテロダイン式ラジオの定番で,戦後は2極部の1つは検波兼AVC電圧発生に,もう1つはD-AVC(遅延型AVC)電圧発生用に,そして3極部は低周波増幅に使われました。ミニアチュア管6AV6の前身。

Specification of 6SQ7-GT/ 12SQ7-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Eg V

Ib mA

mu

rp kohm

gm

mA/V

c pF

6SQ7, 12SQ7

RCA RC-16 (1950)

1:S, 2;g, 3:k, 4;pd2, 5:pd1, 6;p, 7;h, 8;h

outline 3

D=1-5/16 inch, L=2-5/8 inch max

6.3

0.3

250 max

100

-2

-1

1.1

0.5

100

85

110

1.175

0.925

Cgp=1.6

Cgk=3.2

Cpk=3.0

6SQ7-GT, 12SQ7-GT

RCA RC-16 (1950)

1:BC, 2;g, 3:k, 4;pd2, 5:pd1, 6;p, 7;h, 8;h

outline 24

D=T9/ 1-5/16 inch, L=3-5/16 inch

Cgp=1.8

Cgk=4.2

Cpk=3.4

6SQ7-GT

12SQ7-GT

(Matsuda '51)

1:BS, 2;g, 3:k, 4;pd2, 5:pd1, 6;p, 7;h, 8;h

20

T-29/ D=34 mm, L=85 mm

6.3

12.6

0.3

0.15

250

100

-2

-1

0.9

0.4

100

91

110

1.1

0.9

Cgp=1.8

Cgk=4.2

Cpk=3.4

[2b6]

Raytheon 12SQ7-GT/G in 1946, FMCo/RCA 6SQ7-GT in 1950 and Zenith/GE 6SQ7-GT in 1948

サンプルはボタン・ステム(バンタル・ステム)のGT/G版,それに通常のピンチ・ステムの短いもの,そしてメタル・シェルを省いたものです。

GT/G(Metal SLEEVE)

Raytheon 12SQ7-GT/G (1946) (280 6-30), オレンジペイント,爪付き円盤マイカ, 上部角ゲッタ, ボタン・ステム(バンタル・ステム)

GT(Metal SLEEVE)

FMCo/RCA 6SQ7-GT (1950) (274 0-30B), 黒ペイント,長方マイカ,下部角ゲッタ, バンタム・ステム(短い)

GT(Bakelite SLEEVE)

Zenith/GE 6SQ7-GT (1948) (8-36 188-5), 銀ペイント,長方天井マイカ, 下部皿ペレットゲッタ, バンタム・ステム(短い)

Bantal Stem

[2b6]

Bantal Stem of Raytheon 12SQ7-GT/G (1946)

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6V6-GT -Beam Power Tube

6V6-GTは,1938年に登場した小形ビーム出力管(メタル管)6V6のガラス版です。直ぐに6V6-Gが作られましたが,翌年1939年に6V6-GTが登場。

Specification of 6V6-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V (AF V)

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL kohm

Po W

C pF

6V6, 6V6-GT

RCA RC-16 (1950)

1;s/ nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

outline 6, 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

6.3

0.45

315

250

180

225

250

180

-13 (13)

-12.5 (12.5)

-8.5 (8.5)

34-35

45-47

29-30

2.2-6

4.5-7

3-4

80

50

50

3.750

4.100

3.700

8.5

5.0

5.5

5.5 12%

4.5 8%

2.0 8%

Metal Cgp=0.3, Ci=10, Co=11

GT Cgp=0.7, Ci=9, Co=7.5

US-6V6, 6V6-GT

(Matsuda'51)

1;nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 6;nc, 7;h, 8;k+g3

15, 21

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

6.3

0.45

315

250

180

225

250

180

-13 (13)

-12.5 (12.5)

-8.5 (8.5)

34-35

45-47

29-30

2.2-6

4.5-7

3-4

77

52

58

3.750

4.100

3.700

8.5

5.0

5.5

5.5 12%

4.5 8%

2.0 8%

GT Cgp=0.7, Ci=9, Co=7.5


Samples

米国では1940年代に普通のラジオやカーラジオに大いに利用されたので,米国の各社が製造しました。お陰で当時の中古球が沢山があります。それを寄贈していただいたので,様々な6V6-GTを楽しめる。

見物は,1940年頃の初期のGT管,次いで1941年頃のダブルネーム(GTとG)の球,そして1942年頃のGT/G標記の球,さらに1945年以降のGT管である。また構造について言えば,RCAの標準的な楕円断面のプレートだけでなく,GE/Ken-Radの6AQ5に似た細いプレート,Tung-Solの細いプレート,そしてRaytheonの12L6-GTや25L6-GTに見られるような平型プレート,であろうか。サポート方法も初期は円盤マイカに金属支持棒かサイドマイカが使われたが,後に長方マイカになったこと,ガラス・スートは昔(1940年頃)から使われたことなどであろう。G管にはクリア・ガラスがあるのだから,クリア・ガラスの時代は1936-1940年くらいで,復活するのは1950年代後半からであろう。

Double Name(Bakelite)

GT/G(Bakelite)

GT(Bakelite)

General Electric/Ken-Rad -188

[2bG]

Ken-Rad 6V6-GT/G VT-107A(W2), 1942? [W2=1942,Sep]

Ken-Radは,戦後GEに吸収されました。そこでここでは一緒に並べます。初めのサンプルは戦時中と思われる1942年頃の製品。軍用です。プレートは楕円柱だが6AQ5と同サイズの小型のもので左右にプレート・フィンを持ち,着炭黒化。ビーム・プレートはマイカ板に4点支持。皿ゲッタ(マグネシウム・ゲッタ)。ガラス管は黒塗り。マイカは円形でマグネシア塗布。gm=74。

[2b9]

General Electric 6V6-GTs, (1951), (1951) and (1952)

次の3本は戦後製造のもので,GEのKen-Rad Division時代のもの。プレート筒が小さいのが特徴。

6V6-GT Ken-Rad-GE DELCO (1-09, 188-5), 1951, フィン付き円筒4リブ, 黒スート, 丸爪マイカ, 角ゲッタ1, gm=82

6V6-GT Ken-Rad-GE (1-43? 188-5), 1951, フィン付き円筒4リブ, 黒スート, 丸爪マイカ, 角ゲッタ1, gm=60

6V6-GT Ken-Rad-GE DELCO (2-17, 188-5), 1952, フィン付き円筒4リブ, 黒スート, 丸爪マイカ, 角ゲッタ1, gm=82

Hytron -210

[2b9]

Hytron 6V6-GTs, (1947) and (1959)

Hytronは戦後しばらくしてCBSに吸収されましたが,戦時中から戦後の一時期までは精力的に受信管を作りました。

6V6-GT Hytron (7-5), 1947, 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,U字フィン, 角ゲッタ片側2, gm=61-48

CBS-Hytron/Magnavox (210 5930), 1959, 3リブ楕円, クリア, 長方マイカ, 角ゲッタ2, gm=23, 粉。この球,真空漏れ?

RCA Radiotron -273

次にRCAの製品を。まず,最も古そうなサンプルから。GM Genuine Partsブランドの球は製造会社を示す文字もコードも残っていないが,姿形やまた,スートの色合いからみるとRCA製に思える。同じ6V6-GTだが,上部マイカが円盤で,電極支持にサイドマイカを用いた古い造りであり,6V6-GT/Gが出現するよりも前の製造,すなわち,1941年より前と推定される。コードU0という文字の0は年代を表すものとすれば,1940年を意味するものと考えられる。

[2b9]

GM Genuine Parts/RCA? 6V6-GTs, 1940?

[2b9]

Top of Electrode, left, Disc Type Mica with Side mica, Right, Square Type Mica.

6V6-GT RCA? GM Genuine Parts (U0), 1940? 3リブ楕円, 灰スート, 丸形マイカ,サイドマイカ, U字フィン, 皿ペレットゲッタ, gm=86 [U0=1940,July,Ken-Rad]

6V6-GT RCA? GM Genuine Parts (U0), 1940? 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,U字フィン, 皿ペレットゲッタ, ガイド折れ, gm=85 [U0=1940,July,Ken-Rad]

[2b7]

RCA 6V6-GTs, 1950s?, 1947, and 1949.

こんどは戦後のRCA製。右2本のサンプルは1940年代末のもので,1947年頃まではグリッド支柱に馬蹄形フィンが付いていたが,1949年になると無くなった。さらに1950年代(左のサンプル)になるとグリッド支柱は銅色から銀色に変わり,フィンもなくなった。

RCA (JBR), 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,角ゲッタ2, gm=83, 10218 [BR=1967.Sep]

RCA DELCO (274 726), 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,U字フィン, 皿ペレットゲッタ, gm=71

RCA DELCO (274 926), 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,角ゲッタ1, gm=75, gm=71, gm=66, gm=64

Raytheon -280

RAytheonは戦後,ボタン・ステム(バンタル)を売り物にしたが,6V6-GTについては高周波を扱わない出力管だったためか,1949年製も1954年製もどちらも,通常の短いピンチステム(バンタム)を用いている。ただ,プレートの構造が1949年製のものは非常に珍しい平型であった。数ある中古球のなかでもこれ1本だけである。

[2b9]

Raytheon 6V6-GTs, DELCO (1949) and FoMoCO(1954)

6V6-GT Raytheon DELCO (280 9-30D P), 1949, 平角プレート, 黒スート, 長方マイカ,U字フィン, 角ゲッタ1, gm=60, ピンチステム(バンタム)

Raytheon FoMoCO (4-22B) 1954, 3リブ楕円, 灰スート, 長方マイカ,角ゲッタ2, gm=70, ピンチステム(バンタム)

Sylvania -312

[2b9]

Sylvania 6V6-GTs, 1949, 1949, 1950, 1951 and 1966?

Sylvania製も何故か出力管はボタンステムではなく通常のバンタム型である。右のサンプルは製造会社コードだけが312と表示されており,Sylvania製であることが分かる。ベース・シェルが薄い形式で,ステムはボタン型であるから相当新しい。管頭の文字から1956年製あるいは1966年製と思われるが,ここでは1966年としておいた。

6V6-GT Sylvania F.M.Co (312 9-13Z, A9W), 1949, gm=77, ペレット皿ゲッタ,バンタム

Sylvania DELCO (312 926, L8W), 1949, gm=82, ペレット皿ゲッタ,バンタム

Sylvania F.M.Co (312 0-52B, F0H), 1950, gm=94, ペレット皿ゲッタ,バンタム

Sylvania DELCO (312 113, I0H), 1951, gm=87, ペレット皿ゲッタ,バンタム

Sylvania Silvertone (312, K6M), 1966?, gm=87, ボタンステム,薄型ベース

Tung-Sol -322

[2b9]

Tung-Sol Double-named 6V6-GT/6V6-G (1941?), 6V6-GT/G(1942-45?), and 6V6-GT(1946)

Tung-Solの特徴は,昔からスートの色が真黒だということ,また,ステムが極端に短いピンチ・ステム(バンタム)であるため,背が低い。

左のサンプルはGM Genuine Partsの球は6V6-GT/6V6-G のダブル・ネーム管であり,6V6-GT/Gより前の球である。1941年頃。色合いからTung-Sol製ではないかと想像される。電極支持は上部がガラス管内面に鉄の針金を接触させる方式。中央のサンプルは,GT/G管でサイド・マイカにより電極を支持している。製造コードがちょうどベースから半分はみだして印字されており読めない。右のサンプルは1946年でGT管であるが,同じサイド・マイカ支持である。ともに皿ペレットゲッタである。

6V6-GT/6V6-G GM Genuine Parts/TungSol? (G1A), 1941? 楕円プレート, 黒スート, 丸形マイカ,鉄爪4,U字フィン, 皿ペレットゲッタ, gm=76

6V6-GT/G, DELCO/TungSol? 1942-45, フィン付き楕円プレート, 黒スート, 長方楕円マイカ, サイドマイカ, 皿ペレットゲッタ, gm=56

6V6-GT TungSol (3226-52), 1946, フィン付き楕円プレート, 黒スート, 長方楕円マイカ, サイドマイカ, 皿ペレットゲッタ, gm=54

[2b9]

Tung-Sol 6V6-GTs, 1948 and 1950

1948年以降,電極支持はサイド・マイカを止めてしまっている。ゲッタも四角い針金のキック・ゲッタになった。

6V6-GT TungSol (3228-52), 1948, フィン付き小型楕円プレート, 黒スート, 長方楕円マイカ, 角ゲッタ1, gm=33-, gm=33-

6V6-GT, DELCO/TungSol (322050) , 1950, フィン付き小型楕円プレート, 黒スート, 長方楕円マイカ, 角ゲッタ1, gm=56

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35L6-GT -Beam Power Amplifier

35L6-GTはヒータ電流150mA系のトランスレス(AC/DC)ラジオ用出力管で,300mA系の25L6-GTを原形にして1939年頃にヒータ電力をやや削減しパービアンスをやや落として作られたと考えられます。電気的特性は後に作られたミニアチュア管35C5と同等です。Philcoは35L6-Gを一時使用しました。

Specification of 35L6-GT

Base

Outline

Ef V

If A

Eb V

Esg V

Eg V

Ib mA

Isg mA

rp kohm

gm

mA/V

RL kohm

Po W

C pF

35L6-GT

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 7;h, 8;k+g3

outline 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

35

0.15

200

110

110

110

180 ohm (8V)

-7.5 (7.5V)

43 to 43

40 to 41

2 to 5.5

3 to 7

34

14

6.1

5.8

5

2.5

3.0 10%

1.5 10%

Cgp=0.8

Ci=13

Co=9.5

35L6-GT

(Matsuda'51)

1;nc, 2;h, 3;p, 4;g2, 5;g1, 6;-, 7;h, 8;k+g3

21

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

35

0.15

200

110

110

110

-8

-7.5

43 to 44

40 to 41

2 to 5.5

3 to 7

34

14

5.9

5.8

4.5

2.5

3.3 10%

1.5 10%

Cgp=0.8

Ci=13

Co=9.5

Samples

35L6-GT Sylvania (1-13) 020330,

[Af5r]

Sylvania 35L6GT

[Af5][Af5r]

Top and Bottom View of Sylvania 35L6GT

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35Z4-GT -Half Wave Vacuum Rectifier

35Z4が1939年。表示灯なし。

35Z4-GT 020330

[Af5r]

Teletone 35Z4-GT

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35Z5-GT -Half Wave Vacuum Rectifier

35Z5GT/Gが1939年。

35Z5-GTは1939年頃に誕生したヒータ電流150mA系のトランスレス(AC/DC)ラジオ用半波整流管です。それ以前では300mA系のトランスレス管は倍電圧整流が主流だったが,ビーム管の登場により低+B電圧での電力増幅が実用になったので,片波整流管へと移行した。電気的特性は後に作られたミニアチュア管35W4と同等である。

Specification of 35Z5-GT

Base

Outline

Ef V

lamp

If A

Peak Inv. Eb V

Peak Ib mA

Idc mA

Ehk

E pins 2-3 V rms

Eb V rms

C uF

Imp ohm

R

I out mA

35Z5-GT

RCA RC-16 (1950)

1;nc, 2;h, 3;hL, 5;p, 7;h. 8;k

outline 22

T9 / D=1-9/32 inch, L=3-5/16 inch max

32

7.5V pin 2-3

5.5V pin 3-7

0.15

700

600

60 lamp

90 lamp +R

+/- 350

15 when lamp false

235

117

117

117

117

40

100

15

15

15

15

-

100

150

300

-

60

90

80

70

60

35

no lamp

100 no lamp

235

117

40

100

15

Eo at Io= 50 mA

280V

140V

Eo at Io= 100 mA

230V

120V

35Z5-GT

(Matsuda'51)

1;nc, 2;h, 3;hL, 5;p, 7;h. 8;k

21

T29 D=34 mm max, L=90 mm max

32

0.15

700

600

60 lamp

90 lamp +R

+/- 350

15 when lamp false

sa

sa

sa

sa

sa

35

100 no lamp

sa

sa

sa

sa

sa

GE 35Z5-GTs (7-17 188-5)(58-04 188-5)(1947,1958) sida990605

35Z5-GT/G GE 6-17 188-5 020330,

35Z5-GT GE/WARD Airline 9-28 188-5 070407

35Z5-GT GE 1-52 188-5 ??????

[1kT]

GE 35Z5-GTs (1947,1958), 東京都、志田さん寄贈

[Af5r]

GE 35Z5-GT/G (1946), Ward Airline/GE 35Z5-GT (1949)

[Af5r]

GE 35Z5-GT, in 1951(1-52)

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6SF5-GT

1938年にメタル管6SF5, 1939年頃GT管。

6SF5-GT Ray 280-123 x2 050123

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12A6-GT, 12A6-GTY

メタル管12A6は1939年,GT管1943年

12A6-GTY [Nat]

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50Y6-GT Vacuum Rectifier Doubler

50Y6-GT/Gは1940年に作られた倍電圧整流管。300mA系の25Z6GTの150mA版。

50Y6-GT Marconi 060618

[AiKr] [AiKr]

Marconi 50Y6-GT

[AiKr]

Box of Canadian Marconi 50Y6-GT

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117L7-GT -Rectifier -Beam Power Amplifier

1939年。AC-DC受信機の整流と電力増幅管。

117L7-GT/117M7-GT Cunninghambox 021120

[AiNr] [AiNr] [AiNr]

Cunningham 117L7-GT/117M7-GT (817) in 1948

[AiN] [AiNr]

Top and Bottom view of Cunningham 117L7-GT/117M7-GT

[AiNr]

Box of Cunningham 117L7-GT/117M7-GT

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117N7-GT -Rectifier -Beam Power Amplifier

1940年。AC-DC受信機の整流と電力増幅管。改良型。

117N7-GT RCAbox sakai=030125,

[AiNr][AiNr] [AiNr]

RCA 117N7-GT (東京都、酒井さん寄贈)

[AiN][AiNr]

Top and Bottom View of RCA 117N7-GT

Box of RCA 117N7-GT

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12L8GT -Twin Power Pentode

1943年。出力用双5極管。この球は珍しいもので,6G6-G/6AK6を2つ詰め込んだ複合管である。民生用ではなく産業用に分類される球。下記のサンプルは軍用。

[0iQ]

JAN CRC 12L8-GT (8-04), 1948, SCA28,宇多弘氏寄贈。

サンプルはRCAの1948年製である。

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6S8-GT -Triple Diode -High mu Triode

1945年。AM-FM受信機の検波増幅。

6S8-GT Emerson x3 030512, 6S8-GT RCA 013 030512

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