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42. Superhet tubes |
43. Transformer-less |
3. Power Transformer-less Super-Het Tubes (175mA-series)/トランスレス(175mA系)5球スーパ | ||||
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Det & AF Triode |
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終戦後の1947年,東芝は普及型のトランスレス5球スーパー用真空管シリーズを開発した。商用電源の安定供給ができなかった時期,電源電圧が低い場合でもカソード温度を上げラジオが十分機能できるようにする目的でヒーター電流を10%増強し175mAとしたシリーズである。良くいわれているヒータの断線を防ぐ意味で作った訳ではない。ホーム・スーパー・シリーズと名付けられ,はじめGT管シリーズ(12G-C5/#3003他)が開発され,次いでST管シリーズとして,12W-C5,12Y-V1A,12Z-DH3A,12Z-P1A,30Z-K12(試作番号は#3013から#3017)が開発された。また,有名な6.3V管のコンバータ6W-C5(#3018)も同時に発表された。
電力事情の回復,鉄,銅の資材の流通とともに,トランスレスは嫌われ,トランス付きラジオの6.3VST管5球スーパーが爆発的に普及をみせ,逆にトランスレスST管は需要が無くなり,発表後数年でほとんど普及せずに終わった。トランスレスGT管は高価なため,米国互換管の路線に切り替えられ通信の分野でのみ生き残った。民生用はその後,ミニアチュア管のトランス付き管,そしてトランスレス管へと移行した。
(追記2008.6.22) なお,開発初期の頃は,試作番号のみを表示した製品が僅かであるが市場に出荷された模様。現に試作番号のみの製品が他の球に混じって当時のラジオに残っている。
List of Toshiba-Matsuda STs(175 mA series)/東芝マツダ175mA系ST管の内訳 (注) 試作番号は#3013から3017が割り当てられている。#3014は現物から12Z-DH3Aと確定している。#3013, 3015-3017は推定。
Function/ 構造 Purpose/ 用途 Name/ 管名 Prototype/ 原型 GT/ST
Penta-grid/ 5格子
Frequency Converter/ 周波数変換
12W-C5 #3013
ST version of 12G-C5/
12G-C5のST版
12G-C5 #3003
Pentode/ 5極
RF Amp/ 高周波増幅
12Y-V1A #3016(?)
175mA version of 12Y-V1
12Y-V1の175mA版
12Y-V1
Diode Triode/ 2極3極
Detector and Amp/ 検波・増幅
12Z-DH3A #3014
12.6V/175mA version of 6Z-DH3
6Z-DH3の12.6V/175mA版
6Z-DH3
Pentode/ 5極
Power Amp/ 電力増幅
12Z-P1A #3017(?)
175mA version of 12Z-P1/
12Z-P1の175mA版
12Z-P1
Diode/ 2極
Half-wave Rectifier/ 半波整流
36Z-K12 #3015
ST version of KH-2
KH-2のST版
24Z-K2
KH-2
トランスレス・ラジオの周波数変換用傍熱型7極管。東芝マツダ1947年。試作番号は3013か?1948年に日本標準名が割り当てられた。日本独自の175mA系トランスレス管で,6W-C5(#3018), 6G-C5(#3003)と同時開発。原形は米国6SA7GT。東芝ホーム・スーパー・シリーズとして12W-C5, 12Y-V1A, 12Z-DH3A, 12Z-P1A, 36Z-K12を発売した。
(原型・構造・特性)
12.0V,0.175A,ST,(7-1)(H,P,G2-G4,G3,K-G5,G1,H)
(6SA7と同じ)Ep:250V,Eg2+4:100V,Eg3:0V,Eg1:0V,Ip3.5mA,Ig2+4;8.5mA,1M,0.45mA/V,
Rg20k,Ig1:0.5mA
米国6SA7-GTのST版。外囲器がST12,ベースがUtの他,ヒータ電流が異なる。
新トランスレス・ラジオ用高周波増幅5極管。東芝マツダ1947年。試作番号は3017か?1948年に日本標準名が割り当てられた。日本独自の175mA系トランスレス管で,原形は戦前の12Y-V1。
(原型・構造・特性)
(大盛)5極管高周波増幅
12.0V,0.15A,ST,5F()(本当は12.0V,0.175Aのはず)
250V,100V,-3.0V,8.2mA,2.0mA,800k,1.6mA/V
日本独自の戦後型175mAヒータ・シリーズ。特性はUZ-58,UZ-6D6に同じ
トランスレス・ラジオ用検波用単2極高増幅率3極管。東芝マツダ1947年。試作番号は3014。1948年に日本標準名12Z-DH3Aが割り当てられた。日本独自の175mA系トランスレス管で,原形は先行して開発され販売されていた日本の6Z-DH3であるが,同じ電極構造であるがグリッドの引き出し線を頭からベースピンに変更しトップキャップ(頭の金具)を廃止して,名称をDH3Aとしている。トップキャップを廃止したDH3Aは便利だったので,後に6.3V管にも6Z-DH3Aが作られた。
(原型・構造・特性)
12.0V,0.175A,ST,(H,Pt,G,Pd,K,H)
(H)250V,-2.0V,0.9mA,91k,1.1mA/V,μ100
トランスレス・ラジオ用5極出力管。東芝マツダ1947年。試作番号は3016か?1948年に日本標準名が割り当てられた。日本独自の175mA系トランスレス管で,原形は戦前の12Z-P1。東芝ホーム・スーパー・シリーズとして12W-C5, 12Y-V1A, 12Z-DH3A, 12Z-P1A, 36Z-K12を発売した。
(原型・構造・特性)
(特性)12.0V,0.175A,ST38-3,6B,
180V,180V,-10V,15mA,2.5mA,rp130k,gm=1.75mA/V,RL12k,1.0W
東芝60(廃品種)
トランスレス・ラジオ用傍熱型双2極倍電圧整流管。東芝マツダ1947年。試作番号は3015か?1948年に日本標準名が割り当てられた。日本独自の175mA系トランスレス管で,原形は,戦時中開発したKH-2と推定される。東芝ホーム・スーパー・シリーズとして12W-C5, 12Y-V1A, 12Z-DH3A, 12Z-P1A, 36Z-K12を発売した。
戦前の倍電圧整流管24Z-K2 (24V,150mA)の改良版に相当し,電流容量が50%UPし45mAとしている。ヒーター容量からするとKH-2とほぼ同じ容量である。36Z-K12は24Z-K2と並んで1956年頃までカタログに掲載されていた。
(原型・構造・特性)
36V/0.175A,6E,125V/45mAx2
(KH-2) 12.V/0.5A, 24V/0.25A, 300V/100mA (1ユニット当たり50mA)