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24Z-K2 -Rectifier Doubler/倍電圧整流管 | ||||||||
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Matsuda 1939, 1941 |
Matsuda 1942 |
Matsuda 1944 |
Matsuda 1945 |
Matsuda 1946 (Cycle) |
Matsuda 1949 |
Matsuda 1952 | ||
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not yet
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not yet
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not yet
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not yet |
not yet
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24Z-K2は東京電気マツダが1939年に開発したヒータ電流150mAのトランスレス・ラジオ用傍熱型倍電圧整流管。東京芝浦電気マツダ支社1939年。1942年登録。日本独自の真空管で,原形は米国25Z5(ヒータ300mA)と推定される。同じ25Vでヒータ電流が半分になるとヒータ電力も半減するので,カソード温度を維持するためにはカソードスリーブ径を小さくしなければならない。一方,AC点火時の絶縁性能はKX-25Z5初期の頃にはヒータ線にセラミック筒を被せ保護していた。このためセラミック筒も径を小さくしなければならなかった。ヒータはコイル状に巻いたものを用いた。ヒータウォームアップタイムは30秒を要した。1943年5月の小売公定価格は1級4.76円,2級3.80円,3級2.38円であった。
(原型・構造・特性)
24V,0.15A,ST38-105mm,6B(大盛6E),(各ユニット毎)125Vrms/30mA,Ehk300V,30s
ユニットは同時開発のトランスレス用単ユニット整流管12X-K1に同じ。名称は1942年に日本標準型真空管名称制度に再登録。12Z-P1,12Z-DH1,12W-C1,12Y-V1,12Y-R1,12Y-L1などと同時発表。倍電圧整流用であるが,ヒータ・カソード間の絶縁耐圧がいまいちでショート事故が多かったものと思われる。所有している唯1つのサンプルは加熱時に片ユニットが絶縁不良になる。
(その後)戦前は放送局型122号,123号(1939年〜)の整流管として用いられた。1944年ころに製造が滞ったが,戦後1945年〜1946年には製造が本格的に再開され,さらに放送局型123号の名称を単に変えただけの国民型受信機1号ならびにダイナミック・スピーカに変えた国民型受信機3号がNHKにより制定されたこともあり,1950年代末まで製造された。東芝60保守品種。松下(1954以前)
(以下の真空管のモデルの年代は推定)
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Base |
Outline |
Eh V |
Ih A |
Purpose |
Ebmax dc V |
Ibmax dc mA |
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24Z-K2 Tsukahara 1943 |
1:h, 2:p2, 3:k2 4;k1, 5;:p1 6:h |
ST-38, D=38 mm, L=105 mm, JES-6B |
24 |
0.15 |
Halfwave Doubler |
125 125 |
30 each 40 |
(旧型) |
24Z-K2 電気通信学会, 事業ニュース 1942.4 (東京芝浦電気マツダ支社) |
- |
ST-38, D=38 mm, L=105 mm, JAS-6B |
24 |
0.15 |
Doubler |
125 |
30 each |
Thw=30sec |
24Z-K2 (ラジオ手帳'44)(東京芝浦電気通信支社) |
s.a |
ST-38/ D=38 mm, L=105 mm |
24 |
0.15 |
Doubler |
125 |
30 |
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24Z-K2 (Matsuda'51) |
s.a |
ST-38, D=38+/-1 mm, L=103+/-5 mm, JES-6B |
24 |
0.15 |
Doubler |
125 |
30 |
(Ehk=300V) Eh> 80%, C>16uF |
24Z-K2 (Matsuda'58) '60, (保守用品種) |
s.a. |
38-1, D=39 max, L=108 max |
24 |
0.15 |
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24Z-K2 (CES '58-66) Matsushita (廃止品種) |
s.a |
- |
24 |
0.15 |
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180 |
15 |
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刻印。ガラス管壁にマツダ・ロゴと放マーク。ステム文字は(黒で1,凸文字で2)。皿ゲッタ。ベース・ピンは真鍮。右の写真は球の頂部。ヒータは1本もので,頂部で2つのユニット間が結ばれる。カソードスリーブの中にセラミックス製の筒。絶縁対策だが,ヒーターウオームアップ・タイムは20sec。em=[85,81]。
1級マーク登場。
戦時中,管名はガラス印字に。管名枠は丸形。マツダ,放,真鍮ピン
鉄ピン。青がラス。管名は小さな8角枠に。マツダ丸ロゴ,ガラス頭に1級マーク登場。放マークは1946年に廃止。
東芝マツダはサイクルマーク(2枚羽のプロペラのようなロゴ)を印字した。真鍮ピン。ガラスはクリヤに。1級側面に現れる。管長102mm,5mm短くなり,マツダのロゴが復活した後の1948年頃まで続いた。
1946年頃マツダは24Z-K2の構造変更を実施,従来ニッケルスリーブのカソードとコイルヒータの絶縁に使っていたセラミックスリーブを廃止して,アランダム塗布のヘアピンにした。ヒータ引出しは下部とし,2つのユニットの接続はステムに1本支柱をたてて下部で中継した。旧式の上部接続法は細いコイルヒータだけで中継用の導線を支えるので折れやすい欠点があった。これを改良したのである。マツダロゴからしばらくサイクルロゴで製造している時に切り替わった。以後,マツダロゴのものは,セラミック筒を使用しない,下部接続のものである。
またプレートの支持に従来使っていた金属帯は一部鳩目へ。そしてプレート組み立ても溶接からカシメへと変わった。
ガラスプリント。マツダ丸ロゴ復活。真鍮ピン。1級側面に。
管壁に白文字で管名。裏にとても小さなマツダロゴ。1級マークは右面。ガラスは青。ベースは真鍮ピン。em=[86,56]。第2ユニットは点火するとカソード・ヒータ間ショートする。カソード皮膜が禿げて下に積もっている模様。ヒータはヘアピンで下部で2ユニット間が結ばれる。セラミック・スリーブはない。ステムにはイ。
戦後やや後のマツダの24Z-K2。管壁に銀文字でマツダロゴとその下に管名。ガラスやや黄色い。裏に1級マーク(白い)。ヒータはヘアピンで下部で2ユニット間が結ばれる。セラミック・スリーブはない。ステムに青で(9 8)。em=[85,89]
No Brand
ガラス管の肩の形状がナデ肩に。1級は1949年に廃止。 (8角枠管名)銀字。
プレートは従来の帯留めからカシメ5穴の爪折り型に変わる。ゲッタも四角いリングゲッタに。
[YcI] JRC 24Z-K2, after WWII/戦後のJRC諏訪無線販売の24Z-K2。プレートは光沢のある灰色で近代的な造り,角ゲッタ。em=[81,83]