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Short Wave Super/短波付スーパー | ||
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D(153) Toshiba Public-Type-1 ZS-1021 in 1947/東芝 国民型1号受信機, ('01.9.25) |
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D(154) Matsushita National Public-Type-1 4M-104 in 1947?/松下 国民型1号受信機,('01.12.5) |
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D(178)=D(153) Toshiba Public-Type-1 ZS-1021 in 1947 Part2/東芝 国民型受信機1号 その2, ('03.1.1), (updated '0312.13) |
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D(196) Matsushita Electric Industry -National radio Model 4D-112 in 1948/松下電器産業ナショナルラジオ4D-112, ('04.7.24), ('04.7.25) |
東芝の国民型1号受信機です。戦後の昭和22年(1947年)製です。内尾さんのホームページに紹介されているモデルと同じで,欲張りの私は2001年9月にYahooオークションで発見し入手してしまいました。戦前の放送局型第123号受信機は各社とも画一的に製造されたので簡単に入手できるのですが,国民型1号受信機は回路形式を規定しただけですので,デザインには自由度があります。各社の製造量は多くてもそれぞれ数万台程度で,同じものはなかなかお目にかかれません。
Front view of Toshiba Public type-1 Receiver. Nobs are, from left, (1)Regenerative Adj, (2)Tune and (3)Volume with Power-switch/正面。ツマミは左から再生,同調,スイッチ付き音量。デザインは放送局型123号に比べてダイヤル面を広くとった新しいもの。糸かけが使われています。入手したラジオのツマミは3つとも異なります。天井部左右は糊の剥がれあり。
国民型1号受信機,型番号ZS-1021,電源 50-60CPS, 100V, 23VA, 受信周波数550-1500kc, 感度階級 微電界級,無歪最大出力 300mW, 東京芝浦電気株式会社。
Back view/裏面はがらんとしています。シャーシは底から2本のネジで固定される。スピーカのフレームは紙製です。シャーシは厚手の鉄ですが,コの字型に折り曲げたもの。シャーシに歪みがある。中身はほぼ完全な形で残っている。
Paper on the floar of Cabinet/キャビネットの底面にある。モデルのシリアル番号もある。この頃からCD-xxxxと書いている。
さて,ツマミのネジが欠けて外すのに意外な苦労があった。シャーシを取り出すにはツマミを壊さなければならない。だから古いラジオはツマミがバラバラなのでしょうか。
シャーシ前面。ダイヤル・デザインは放送局型123号受信機とは大いに異なり,周波数表示である。その点,ビクターの5A-10に似ているが,周波数の増加は正方向(時計回り)になっている。
Buttom view of Chassis/シャーシ裏。コイル類はコア入りでそれぞれ直角に配置。アンテナコイルはシャーシ右端,検波コイルはシャーシ上端に位置。紙コンデンサは東芝の名前。修理のため筒型ケミコンが持ち込まれている。
Chassis Top/シャーシ上面。検波管にシールドがある。真空管ソケット上面に名称は刻印されてない。パイロットランプには抵抗器が並列接続されているが,回路図にはない。
Back view of chassis/シャーシ後面から。ヒューズ箱は後面にある。裏板を付けることで感電対策としている。真空管のうち,高周波増幅,検波はマツダ製で灰色スートで1級。オリジナルと思われる。出力管12Z-P1は交換品のSUN製。整流管24Z-K2は交換部品だったのか?マツダの戦時中のもの。事故があったらしく,管内に白い陰極物質が散乱している。シャーシ上の紙箱ケミコンは漏洩した痕跡。安定抵抗管はB37が入手困難だったのか放送局型第122号受信機用のB49に替えられていた。ACケーブルはオリジナルのようである。
Tubes;
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このラジオに残されていた高周波管は戦後の東芝マツダ製で1級。足は真鍮製。灰色スート。当時の純正の球がようやく分かった。
Yahooオークションで人気が今一なのを見て思わず入手。私には人気がある。年末に落札したのだが何と正月1日に配送され家人のひんしゅくをかった。(updated '0312.13)
1950年代に修理の手が入り,ケミコンが交換され,また真空管も一部交換されていますが,その後,乱暴な取扱いを受けてか,B-37が割れてベースのみ残り,裏板,ツマミがありません。内部にはバリコンに錆もありますが保存状態は比較的良好,まだ朽ち果ててはいません。
Tubes/ 真空管は2本有りません。12Y-V1は交換された模様。シールドキャップありません。
12Y-V1; CES Elevam ET-3, 411 (1954.11?) 12Y-R1; Toshiba Matsuda 4,ヒ,青 12Z-P1; lost 24Z-K2; Toshiba Matsuda 1, イ, 青 B37; only base |
松下電器が1947年頃に作ったこのラジオは国民型1号です。球無しで入手しました。
4M-104の資料は見あたらないが,松下4M-102というラジオも1947年3月の電波科学に掲載されている。これは,どうも4球高1でUZ-58A, UZ-57, UY47B, KX-12F,放送協会新認定番号は11612とある。一方,松下4D-102というラジオが1948年2月に出ているが,これはSTトランスレス高1,6半のダイナミック・スピーカ版で,国民型3号です。昔の放送局型と回路的に見て異なるのは,再生バリコンが無く,グリッド検波管12Y-R1のプレートから250pFのコンデンサを介して再生コイルにフィードバックする際に,VR10 kohmを用いてフィードバック量を調整する,すなわち再生量を調整するようになっている点であろう。その他,RFゲインも絞れるように高周波増幅管12Y-R1(おや12Y-V1ではない)のカソード電圧をカソード抵抗1kohmとVR 10kohm(おおよそ20V程度)で調整することができる。これが音量つまみになっている。
4M-104は昔ながらのマグネティック・スピーカ版高1受信機で同調,再生つまみのみ。キャビネットの左側面に電源スイッチがある。ダイヤルは周波数表示で範囲は550-1500kHz, Ser. 496. 再生はやはりVR式である。おもしろいことにバリコンには各セクションともトリマ・コンデンサが付いている。キャビネット底に1.65, 検印,ガリ版刷りの回路図も添付されているがあまりに小さくて読めない。昔の人は目が良かったのか。スピーカは紙フレームである。コイルが切れたらしく,前所有者が勇敢なことに馬蹄形磁石を鋸で切りだし,コイルを手巻きしたようだが,磁石を戻せなくて,give-upしたらしい。これでは動かない。裏板なし。
このラジオは私のコレクションでは球無し第3号です。昔から真空管ラジオは真空管がまず盗掘?にあう。捨てるときには真空管だけは悪戯に取っておこう,などと思うでしょうし,またごみ箱でラジオを見つけた人もしかり。さらに,ゴミ処分場でみつけた人も同様。さらに時代を経て,いよいよ珍しいものを売りに出すときも商品価値の高い真空管だけ先に売ってしまうということも起きますし,真空管ラジオを転売するときに狙われるのも真空管です。そんな訳で,真空管が抜かれて魂の無いラジオも良くあるのです。もっとも,そのお陰で修理のための真空管も入手できるのですが。でも,STトランスレス・ラジオだけはスペア用真空管が見つからないので,いくらお金があっても追いつけません。そこで,戦前のトランスレスST管の代替管を大量に作る必要があります。真空管の代用は幾らでも思いつきます。12J7GT, 12K7GT, 12A6GT, 25Z6GTなど。B37は20Wの電球が使えそうです。問題は1つのセットで,UYベース2つ,UZベース2つ,UXベース1つが必要になるということ。1セットなら何とか,死んだ真空管のベースを取り出すことも考えられますが,5セット分用意すると馬鹿にならない数です。かつてはベースも部品メーカから売り出されていましたが,今では僅かにUX, UY, GTが入手できる程度になりました。UX,UYプラグは300円で入手できます。UZだけは10個は難しい。どこかに無いかな。あれば,UY=12BD6, 12BA6, 12AU6, UX=抵抗または電球, UZ=6AK6などという具合に置き換えれば良い。
Base
mT-7pin Soket
mT-9pin Soket
GT Soket
Direct
12Y-V1
UY
12BD6
12BA6
12K7-GT 12SK7
12Y-R1
UY
12AU6
12J7-GT 12SJ7
12Z-P1
UZ
6AK6 + Register
6G6-G
24Z-K2
UZ
25M-K15 +si diode
35Z6-GT
B37
UX
35W4
100V-20W Lamp
S23.6製,ser.8526らしい。探していたラジオ。戦前に開発されたトランスレス用ST管を用いた戦後のコンパクトラジオ。放送局型,戦後の国民型とも違い,デザインはおもいきり米国風となっている。その意味で変わったラジオ。
裏のループアンテナが見えた。果たして内容は保存されているだろうか?その答え,真空管は交換されていたが,良く保存されていた。内容は12V管を用いたダイナミックスピーカの高1ラジオ。12Y-V1, 12Y-R1, 12Z-P1, KX-12Fなのだが,整流管にはKX-80HKに置き換えられている。ループアンテナだし,キャビネットは米国風,小型,ダイヤルもコンパクトな糸かけ式。
電源50-60HZ,100V,23VA, 受信周波数550-1500kc, 感度階級 微電界級,電気的出力700mW, 製造昭和23年6月,No.8526.
12Y-V1 Tm灰スート, 12Y-R1 TVC 12Z-P1 Tm放送刻印 KX-12F/KX-80HK Tm |