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C(78). MTT-Televian "Koichi" TRF Receiver in 1937-1938?/満州電信電話株式会社-テレビアン?高1受信機, ('99.2.28) [99.5.5] |
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C(75). National New KS2 in 1940/ナショナル新国策2号, ('99.4.y) [99.5.5] |
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C(27). National R-5M in1941/ナショナル R-5M, ('97.2.19) |
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1937年(昭和12年)に日支事変(日中戦争)が始まりました。輸入に頼っていた多くの金属材料は品不足となり,ラジオ製造にもその影響が及びました。当時の日本放送協会NHKは,ラジオ製造の指導的立場にあり,部品にNHK規格を設け形式認定を行っていましたが,政府あるいは軍部は戦争遂行のために物資の統制を望んでいたので,NHKはラジオの贅沢品を排除,省資源を押し進める目的で,放送局型という標準形式を定め,形式の統制を図ろうとしました。
これに対してラジオ製造メーカは猛反発,一時は放送局型危うしというところでしたが,数年後,業を煮やした政府は放送局型を制令化し有無を言わさず成立してしまいました。今日,歴史書に残っているのは放送局型ばかりですが,国策型というラジオが数多く残っています。これは一体何だったのでしょう?以下は私の推論で間違っているかも知れませんが,国策型というのは,メーカ側が自主的に定めたラジオの形式のように思われます。NHKが放送局型として標準化したのは3ペン,4ペン形式のラジオだけで,多くのメーカが主力製品として製造した並4ラジオは標準形式を定めることはせず,結果的に製造メーカの自主性にまかせた格好となりました。
これは不思議。戦前の黄金時代のラジオに見える。確かに外観はそうだが,中身は戦後の寄せ集め組立品で,6.3V管の高1ラジオである。(6.3V管に混じって2.5V管があったがエミ減で誤って挿入したものだろう。)コンデンサは1952年製が残っている。しかし立派な外観,キャビネットはMTTのロゴから満州電信電話株式会社。おそらくオリジナルは山中電機テレビアンのOEM製品。1938年頃と思われる。戦前の民生用ラジオは2.5V管が主流だから戦後電源トランスを6.3V管用に積み換えたと思われる。さらにダイナミックスピーカも戦後取り替えられ,内側から止めた木ネジが正面パネルに突き出ているから無理矢理な工作である。またバリコンのシャーシ取付も変であるから,戦後の放送周波数に合わせてバリコンとコイルを乗せ換えたものと考えられる。つまり,キャビネット,シャーシとダイヤル機構だけがオリジナルの面影を残している完全な戦後の改造受信機になっている。, 改題(2006.7.5)
(TMT)と読んだのは「MTT」が正しく,満州電信電話株式会社の英語名のロゴであった!!(2005.5.21)
キャビネットは昭和10年から昭和14年(1935年から1939年)頃のもの。ダイヤルは満州を中心に朝鮮半島と日本が描かれている。
中身は国民型4号Bの高1。UZ6D6,UZ57,UZ42,KX12Fだった。どうなっている?
右側面に電源スイッチとヒューズ。それに意味不明のUYソケット。KX-12Fはトランスと接触している。
C(75) 99.2.28 4k homemade? 48 WB ST-4高1再生 銘板なし,自作品。 仕様:使用電圧 50-60Hz 100V
ツマミ:(1)再生,(2)同調,(3)音量?,(側面sw)電源 サイズ:410Wx255Hx208D 真空管:
DIAL JOAK,AFRS,AB,KR,NR VC: Coil:Kotobuki RF-1 Ant Coil A1,A2(Low imp型),RF Coilは内蔵。 VR:理研電具SVS-30 10K 0.8W x2 C SAN EMU RADIO WORKS 0.1u 500v SP:交換品 Chem:Elna ELYT 35LB32 2802 WV 350 V 20-10-2 |
(状態)
キャビネットのデザインは1938年頃,中身は1950年頃,中身は雑多。スピーカはバッフル板が外され,キャビネット裏に直接取り付けてある。ネジが不器用にキャビネット外側に露出している。シャーシも交換部品のよう。シャーシはもともとダイヤルが中央にくる縦型用のもの。これを少し削って右にもってきてある。シャーシのネジ穴はキャビネット底面のネジ孔に合わない。ケミコン穴も無理矢理。シャーシにはアンテナコイルと高周波コイルの大型円筒形の穴があるが,使われていない。シャーシのアンテナ端子は戦前。シールドも戦前。球UZ-57も1940年製。VCも。回路は高1だが再生がVC式でなくVR式。
このラジオは松下無線製の国策型5球高1ラジオです。並4に高周波増幅段が付いた格好です。同じ国策型でもシャープ新国策2号と比べると何と贅沢なのでしょう。一方の放送局型は低周波にUY-47B1本ですましているのに,これは2段で,感度が優れています。このラジオは実は遠距離用として売られていました。
KS2の資料は手元に見あたりませんが,新KS2の前身KS2があります。遠距離用5球式(45円)と銘打って1939年1月に新発売されていますので,設計と製作は1938年の末で,新KS2は1939年中頃から1940年にかけて作られたものと推定されます。新KS2は国策型と銘打っていますが,KS2の広告には「ラジオ報国をめざした一家一台のラヂオ」とあり国策という文字はありません。KS2のダイヤル飾り窓は飾り気のない円形孔の縁取りをするだけの金属枠でしたが,新KS2ではダイナミックセットに使われていたごてごての3本横線の入った鉄製のものが使われています。シャーシも茶色の焼き付け塗装で,バリコンも立派です。どこが国策だったのでしょう?後から出てくる同じナショナル製のR-5Mの方がよっぽど国策的です。
残された球は,UZ-58, UZ-57,KX-12Fの3本はオリジナルでマツダの刻印入り,UX-26Bは戦後双葉(漢字ロゴ),UX-12AはBESTO製12A(刻印,放マーク)です。戦後交換されたものと思われます。ケミコンも交換されています。
C78 99.4 @Fナショナル(松下無線) WB ST-5高1再生 ------------------------------------------------------------- 松下無線(株) SerNo.26146 張り紙:キャビネット側面に中部電力の調査票,底面に配線図あり, 仕様:100v,50-60c/sAC,0.23A キャビネット:木製箱型。左横格子SP,サイズ:375w,180d,240h 周波数:550-1500kc?/0-10 ダイヤル:金属製フレームエアプレーン形(直結減速)。 ツマミ:3点式,(1)再生VC,(2)主VC,(3)アンテナ切替,(左側面)PoSW 真空管:
シャーシ:茶色焼付塗装鉄製, SP:8" マグSP PT: Chem: (状態)キャビネットは一部虫食い。パネル外観良い シャーシ錆あり。 (紛失)裏板。 |
このラジオは松下無線製の5球高1ラジオです。並4に高周波増幅段が付いた格好で,先の新KS2とほぼ同じですが,球はUX-26BがUY-56に置き換わりました。
国策が強調される時代に贅沢品のようですが,どうも1941年製のように思えます。真空管は,高周波増幅に5極管UZ-58,他は国策1号や新国策2号と同じです。シャーシはフルサイズですからちょっと贅沢ですが,CR結合ですし,ダイヤル枠も木製です。
残された球は,UZ-57,UX-56,KX-12Fの3本はオリジナルでマツダの刻印入り,UZ-58はNECのUZ-58A,UX-12AはHW New-Star製で戦後交換されたものです。
C2 27 97.2.19 @Fナショナル(松下無線)R-5M 41 WB ST-5高1再生 □△■□▲◎ ------------------------------------------------------------- 松下無線(株) SerNo.5886 追加情報:97.2.19 張り紙:検査証 奥村ZAZ,配線図あり,仕様:100v,50-60c/sAC,0.25A/20W,微電界級 キャビネット:木製箱型。左横格子SP,サイズ:377w,176d,242h 周波数:550-1500kc/0-10 ダイヤル:木製フレーム扇形(直結減速)。 ツマミ:3点式,(1)再生VC,(2)主VC,(3)アンテナ切替,(左側面)PoSW 真空管:
シャーシ:茶色焼付塗装鉄製, SP:自社 8" マグSP PT:National PJ-8B(50-60c/s,(Pri)100V/0.28A, (Sec)270V,20mADC,KX:5V/0.5A,F:5V/1.25A,1.5V/1.05A) Chem:ELNA wv300-50,pv360-60,cap 11.5. (状態)キャビネットは塗装面が劣化。パネル外観やや悪い,ツマミ1個(代替) シャーシ錆なし,鳴るという話。 (紛失)裏板。 |