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(III-B)Homemade with Short Wave Band/自作機 -短波付き(a) Standard Type/標準型(UZ42) | |||
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E(41) Victory 6S-AF2-FCDS 2Band Six Tube Super with Three Stage AF Amp in 1952/ビクトリー低周波2段6球スーパー, ('97.10.26) |
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E(42) Victrobla 5S-FCDS in 1954/ビクトブラ箱5球スーパー, ('97.11.1) |
(d) Popular Type/普及型(6Z-P1) |
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EH(91) Unknown Box 5S-PDS with NSB Converter in 1950?/NSBコンバータ付き不明箱5球スーパー, ('99.9.x) ['00.6.3] |
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短波帯を受信できるラジオはオールウェーブ(全波)受信機と呼ばれる時代を経て,単に短波付きになった。メーカ製のオールウェーブ機は戦後直ぐに出て,その後1950年代前半までに超高級なものから簡易なものまで様々なものが販売された。それまでのオールウェーブ機の目的は海外の放送を聞くためであり,昔の言葉でいうと感度,選択度,忠実度が必要であり,特に選局の性能(バンドスプレッド)など特別な工夫でもされていないと普通の5球スーパーではちょいと無理があった。
それが1954年に国内向けの短波放送が始まると,ごく普通の5球スーパーにコイルを付け足すだけでも手軽に聞くことができるようになった。
アマチュア的な自作機。低周波2段の2Band6球スーパー。骨董市で入手。幾つかの常識離れした設計が認められる。中身は2Bandだがダイヤル目盛りはBC帯専用のみ。回路構成は出力管にUZ-42を使用しスピーカにフィールド型ダイナミックを用いた標準型5球スーパーのように見えるが,整流管は片波整流のしかも容量的に苦しいKX-12Fを用いている。もっとも1951年版のマツダの真空管マニュアルにはUZ-42の時にKX12Fを用いた例が掲載されているし,実際そのようなマツダラジオも製品として出荷された。さらに,UY-76を付加して低周波2段とした変則スーパーとしている。電源トランスの容量は大丈夫なのかな?これだけ変なのは後から次々と改造したのかもしれない。使用部品はかなり様々なメーカのものを使用しており,手元のジャンクを寄せ集めて作ったという印象。特にUY-76がマツダ製の海軍放出品なのは,私の喜ぶところ。
1952年にはUY76の検波(無限インピーダンス?), UZ6D6の低周波増幅という6球スーパーも市販された。これはレコード再生を重点に置いたものである。また,1954年頃には本機と同様に6Z-DH3Aの検波増幅の他に,UY-76を低周波増幅に追加したキットも市販された。これはスピーカに20cmダイナミックスピーカを搭載した標準型5球スーパー(出力管42に整流管80)で,フルにドライブし最大の音響出力を絞りだす設計だった。しかし,後にこの形式のラジオでは通常のラジオ放送の受信時に低周波増幅部でドライブ過多となり歪み発生等のトラブルの原因となる報告がなされている。
本機ははじめ1952年頃にBC帯専用の5球スーパーとして組み立てられ,1954年の国内短波放送開始前後に2Bandに改造されたもの,UY-76の導入も同じ頃と考えられる。
Ex 40 97.A.26 5K Homemade-6S(AF2)victory 52 WB ST-6S 2B FCsp □□■□▲? キャビネット:Victrory radio サイズ:500Wx295Hx250D ツマミ:(1)SW-Volume,(2)Tuning,(3)Band SW/Phone? 真空管:
(部品) ダイヤル:Union製。Standard Broadcast,BC帯のみ,スケール長107mmと短い。 VC:ヨシナガ電気 Coil:2 Band型。ANtコイルは長いボビン。 IFT:STAR..C同調型 Chem:メグロ電気化学工業(MK),PV600VDC,WV500VDC,CAP10MFD Chem:日本ケミコン,10+10MFD,500WV,peak 500V, 85204(1952年製) SP:6.5" FC型ダイナミック・スピーカ (状態)裏板なし,キャビネットや中身は保存状態が比較的良い。 |
本機は標準型の5球スーパーであるが,短波付きである。出力管はUZ42,整流管KX80HKの片波整流。フィールド型ダイナミックスピーカ。キャビネットは当時の自作用の一般的なデザイン。私の好みではないが,せっかく行った笠間の陶器と骨董市(1997年秋)で戦利品が何もなく,しかたがないので部品取り位ならと,誰もが見向きもしない壊れた重いラジオをぶらさげて帰ってきた。写真では他のラジオと変わりがないが,酷い虫食い。中はネズミの糞だらけ。やはり部品取り?
本機はスピーカや真空管の製造年代から1954年頃の組み立てと思われる。
キャビネットは酷い虫食いで粉が落ちているが写真では写っていない。シャーシ上に取り付けたダイヤルのメモリ板はネジが緩み下に落ちていたが,撮影のために引き上げたので,まともに見える。そのようなジャンク品であった。
Exx xx 97.11.01 2k Homemade/VICTBLA 1954 Wood ST-5S 2B ------------------------------------------------------------- キャビネット:VICTBLA Radio ダイヤル:ナナオ, 535-1605kc ツマミ:(1)VR+SW,(2)Tune,(3)Band SW 真空管:
VC:SAN ESU (サンカイシャCo LTD) Coil;コイルパック+ロータリ・スイッチ IFT:トリオ,カスガ無線 SP:松下電器産業,National Electro Dynamic Speaker Model 6F-33, FC 1500ohm,40-70mA, Voice2.5ohm, primary 7kohm,フレーム緑字03542(1954年製) PT:JUNA- 42S-5 Chem:ELNA製 (現状)キャビネットは虫食い。正面パネルのサランの下は酷い。 |
出力管6Z-P1,片波整流のKX-80BKを用いた普及型5球スーパーのキット組み立てラジオである。スピーカにはパーマネントダイナミックを使用している。もし1950年頃の組み立てであるとすれば珍しい。1950年に類似の5球スーパーキットはパーツ代が3050円,真空管代(マツダ)1300円,キャビネット750円で合計約5000円した。時代とともに安くなり1950年代末には半額程になった。このラジオは骨董屋からまとめて入手したジャンクラジオ。
本機はもともと中波の放送周波数帯(BC帯)専用であるが,頭にスター製のNSBコンバーターを乗せている。これが本機を短波帯ラジオに分類し直した理由である。NSBコンバーターとは日本短波放送(Nippon Shotewave Broadcasting Corporation)を通常のBC帯ラジオで簡易に受信できるように付加装置で,2組のコイルからできている。原理は2Bandスーパーと同じで,ラジオ本体の5球スーパー用の同調コイルと発振コイルにそれぞれ直列に別のコイルを簡易的に挿入するもので,直接配線する手間が必要であるが,それだけで受信できるようになる。コンバータには押しボタンがあり,通常はバイパスしておき,受信したい時だけボタンを押す。NSBの放送は1954年に始まった。
本機のダイヤルはありふれた横行式に見えるが,同調ツマミが昔の並四受信機のようにやや上に配置されている。昔の並四受信機のダイヤルは円盤式フリクション型のバーニア機構がありこのような配置になったが,本機のダイヤルはギア式の減速機構が使われているのである。ただし,横行式のカーソル指針には糸かけ式ドラムが併用されている。このようなダイヤルは1949年頃から1951年頃まで使われた。
IFTは放マークがありNHKの認定品であって古さを物語る(認定制度は1949年に廃止された)。IF周波数は463kHzであろう。真空管にはシールド筒を3本も使っている。6W-C5, UZ-6D6, 6Z-DH3A用。このような作りは滅多にない。
Size 460Wx250Hx225D 6W-C5, UZ-6D6(マツダ), 6Z-DH3A, 6Z-P1(Dyne LZ), KX-80BK(Hitachi), Dial; Broadcast P type VC; Coil; IFT; NHK standard regstrated SP; Marshal (Kyokuto Onkyo W.C. Patent A12129)。 天井にSTARのNSBコンバータ付き。IFT 放マーク。 |