ANTIQUE JAPANESE RADIO/日本の古いラジオ

written by Koji HAYASHI, Ibaraki JAPAN

Mini-Museum of Japanese Radios/日本のラジオのミニ博物館

Radio Tubes After WWII/戦後のラジオ球

6. Miniature Tubes/MT管

6JH. History of Japanese MT

6JB. Early Japanese MT

6JA. Japanese MT

6JP. Japanese Type

6JC. Early TV & Com MT

6A. American MT

6X. Electrodes

6ER. European Rimlock

6EU. European MT

6FM. FM Tuner


Page 6X. Electrodes of Miniature Tubes/ミニアチュア管解剖図

3rd Edition (2006.10.31)-(2011.8.21)-(2013.5.6)

HomePageVT/Radio_tube_6X.html


Converter
RF Pentode
Det & AF Triode
Power Pentode
Rectifier

12BE6

Matsushita

12BA6

Matsushita

6AV6

Hitachi

6AR5

unknown

5M-K9

Not Yet

Power Beam

35C5

unknown

 


Inside view/解剖


Inside View of Matsushita 6-12BE6/解剖

松下の12BE6(0E, 1960年5月製)のサンプルを分解。

[2fT]elec2[2fT]

Inside view of 12BE6(OC), made in 1960.

松下製のプレートはリブがなくのっぺらぼうの板をぐるりと巻いて折り曲げて繋げてあるのである。

elecg2[2fT]

Five grid structure of 12BE6 Matsusita-National 1960(oc)

頭の部分を見ると扁平に潰れたカソードリブを中心に5つのグリッド支柱が左右に並んでいるように撮影した。巻き線の中に見える板はV字型の断面を持つサブプレート板で第2グリッド支柱を包んでいる。第2グリッドと共通電位で発振用3極管のプレートになる。V字型のサブプレート板は左右2枚あり,中央の隙間だけから電子が逃げる。逃げた外側に第3から第5までのグリッドの巻き線がある。黒い支柱が第3グリッドで他の支柱とは90度異なる位置にあり,丁度電子が逃げてくる位置にある。第4と第5グリッドの支柱はV字型のサブプレート板の外側にある。構造はまさに,GT管の6SA7-GTやST管の6W-C5と同じである。ただ,こちらの方が全体にコンパクトにできており,その分,機械的に堅牢となり,しかも精密な細工ができる分,gm(変換コンダクタンスgc)も大きくなるというおまけがつく。

elecg4[2fT]

No.4 grid rods of 12BE6 Matsusita-National 1960(oc)

第4グリッド支柱が左右に並んでいるように撮影した。松下の第4グリッドは他社と異なりカソード対抗面に対して直角(90度)ではなく80度位に角度を付けて配置してある。

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Inside view of Matsushita 6-12BA6/解剖

松下の12BA6(O OJ, 1957年10月製)を解剖。

[2fT]

Inside view of Matushita 12BA6/これは松下の12BA6です。<O OJ>, 1957年10月製。松下のレスラジオに使われ,エミ減となったものの分解。ゲッタは馬蹄形で,マイカはマグネシア塗布。12BE6に比べると中身はがらがら。

[2fT]

Inside view of Matsushita 12BA6/松下12BA6の内部

外側にシールド。内側にU字型の板で結ばれた板型プレートがあります。内部はグリッド支柱とカソードが見えます。カソードは白くなっている部分。その外側に第1グリッド,第2グリッド,第3グリッドの巻き線が見えます。太陽を中心とした惑星の軌道みたいですね。

電極下部のマイカ板を見ると白く見えますが,絶縁特性を良くするためにマグネシアが塗布されて表面はざらざらになっています。また,カソードやグリッド支柱とプレートの間には切り込み(スリット)があります。電極上部の造りも同じですが,マイカ板の外側には金属製のシールド板が見えます。スリットの上は覆い隠していますが,良く見ると金属板には弧状に溝がプレスしてあり,マイカ板と金属板に隙間を作っています。これでスリットの中に金属蒸発物質が入って凝結してもだいじょうぶ。

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Inside view of Hitachi 6AV6/解剖

日立の6AV6(K5, 1950年代)を解剖した。もともとガラスステムにひびが入り死んでいた球で,2度目のご奉公である。

[2fT]

Inside view of Triode part of 6AV6/3極部の内部

3極部はハイミューで電気的特性は12AX7と同等なのだが,電極構造は12AX7が平板であるのに対して何故か円筒形である。米国でデビューした時からそうなっている。さて,日立の6AV6のプレート材料は当時黒化プレートを採用していた。円筒は板をくるくる丸めて端を折り畳んで作る。折り畳み部を剥がすと内部が見える。邪魔な2極部のプレートの引出線の片側を切り取って,折り畳み部を時計ドライバーとニッパーでこじ開けた。プレートの裏側も黒かった。さて,見えたものは?白い部分がカソード,銅色の細い巻き線。実はこの巻き線は肉眼では見えなかったが,デジカメ様はちゃんと映し出してくれた。プレート下部が溶接されているため,グリッド支柱が見える程開けなかったのは残念である。

[2fT]

Dual diode Part of 6AV6/2極部の様子

2極部はてっぺんにある。双2極といっている構造は単に真ん中の棒(カソードスリーブ)を挟んで2枚の板を配置した構造に過ぎない。カソードの被覆が禿げてしまった。GT管の6SQ7-GT6AV6の原型であるが,2極部はST管の756W-DH3Aなどと同様に3極管部の下に配置していた。6AV6はデビュー当時からこの形である。むしろ,6SQ7-GTは1950年代に6AV6と同じ構造になった。


Inside view of Unknown Maker 6AR5/解剖

メーカー不明の6AR5を解剖。(もともと割れて電極が錆びているものを分解した)

whole[AfMr]

front[AfMr]

grid[AfM]

elecside[AfMr]

おおらかな巻き線が見て取れる。


Inside view of Unknown Maker 35C5/解剖

メーカー不明の35C5を解剖。(もともと水につかってガラスが錆び色に変色した球を分解した。内部は錆びていなかった)

35C5

[AfMr]

第1と第2グリッドは目が合わせてある。

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(c)1998-2002, 2006, 2011, 2013 Koji HAYASHI All rights are reserved.
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